飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1998年>

7月28日(火)

 いよいよ、トーン貼りと仕上げの作業に入った飛鳥…。何とか、計算したペースで作業は進んでいく。だが、決して余裕のある計算ではない。ひとたびペースが狂えば、地獄が待っている。良い方向に狂ってくれると助かるのだが…。

 22日、「犬夜叉」は読者サービスの回だった。(笑) ヒロイン格の裸を描くのが好きと言う高橋先生…。うまいこと(一応は)必然的な流れを作って出してきたなという感じだ。好きと言うだけあって、高橋先生の描く裸はきれいだ。エッチ感を通り越して惚れ惚れする。

 一方、人間なんて食うしかないだろうと言い放つ桃果人…。最初は、たちの悪い妖怪に決まっていると思わせておいて、実は…という逆転劇があるかと思っていたのだが、ここに至ってもまだその様子は見えない。ひたすらたちの悪い妖怪路線を進んでいる。このまま終わってしまったら、何か深みがないように思うのだが…。(汗)

 あと、刃物の通じないあのぶよぶよの腹に対して、どうやって犬夜叉が挑むかという興味がある。人間の姿では、散魂鉄爪や飛刃血爪は使えまい。その点から考えても、追い込まれたそのときに、何か別の展開があってもいいのではないかと思うのだが…。

 さて、原稿の方は追加したアンサー・パロディの2作目(26ページ目)のペン入れと25ページ目のベタが終わったところまでにとどまった。この日のうちに、トーン貼りに入りたかったのだが、体力的消耗がかなり激しくやむをえなかった。

 実は、この日の日中、職場で階段から転落して左足首をひねってしまった。しかし、幸いごく軽いもので済んだ。頭がぼーっとしていて、もう下に着いたと思い込んでいたら、まだ数段残っていたのだ。もっと上からだったら、やばかったに違いない…。(汗)

 23日、26ページ目のベタが終わり、1ページ目のトーン貼りも完了した。もっとも、1ページ目はほとんどトーンを必要としないページだったので、このままのペースで行けるはずがない。1ページあたり3時間がいいところだろう。

 そうなると、平日(月〜木)は何とか1ページをこなし、深夜作業のきく金曜日は3ページ、休日は5ページずつというノルマ計算ができてくる。あとはこれを力技でこなしていくしかないのだが、中にはかなり細かくトーンを貼る必要のあるページやホワイト修正に手間のかかるページもある。他のページで少しでも時間を浮かして、その辺をいかに補うかがカギとなるだろう。

 24日、午前5時までかかってノルマの3ページをこなした。合計、4ページ目まで完了だ。3ページ目で一旦貼ったトーンの全面貼り直しがなければ、もう1ページできたかもしれない。惜しい時間をロスしてしまった。

 たいていは、下描きやペン入れの段階で、すでに貼るべきトーンが頭に浮かんでいるのだが、いざ貼ってみると気に入らないということも多々ある。原作の模写の部分はそれと同じものを選ぶしかないから考えなくて済むが、何たってプロの仕事だ。貼る箇所が多い…。(まったく、痛し痒しだ。汗)

 25日、休日でしかも深夜までできる土曜日は重要だ。ノルマは5ページだったが、この日はそれを上回り6ページをこなした。午前5時までかかったが…。これで10ページ目まで完了だ。このペースが保てればいいのだが、先のことはわからない。思わぬところで時間をロスしたりするものだ。

 例えば、買ったはずの新しいトーンをどこにしまったかわからなくなって探してしまったりとか…。(汗) でも、これはマジでありそうだ。飛鳥はやたらトーンを持っている。高橋先生が使ったものはなるべく仕入れるようにしているから、プロ並みと言えるだろう。数だけは…。(笑)

 あまりにもあるから、1つの引き出しに入りきらずにあっちこっちに入れてあるし、それでも入らずに買ったまま放置してあるものもある。それが別の物の下に埋もれてたりして、発掘に時間がかかることは想像に難くない。普段から整理しとけばよいのだが、同人やオタクの部屋は、どうしてもひな子先生の部屋のようになってしまうのだ。なぜそうなるのかは、謎だが…。(笑)

 26日、一応ノルマの5ページ相当をこなしたが、途中はかなりペースダウンしていた。これだから怖い…。模写のページで、いくつか手持ちのトーンにないものがあったので、5ページ目(通算15ページ目)は、3種(4箇所)を貼らないまま残し、6ページ目(通算16ページ目)の途中まで進めたのだ。

 ここいらで、足りないトーンを確認して買い出しにいかねばならない。ということで、それらをリストアップした。高橋先生は近年、ICスクリーンを中心に使っているので、足りないものもICばかりだった。が、ICは一時に比べて、売っている店舗が少なくなってきているし、高い…。無理して同じトーンを使わなければいいのだろうが、そこはコテコテのパロディ同人魂が許さないのだ。(どんな魂じゃ!? 笑)

 つまらないところにこだわると思うかもしれないが、ああいうコテコテのものは原作シーンをまじめに描けば描くほど落差が出ておもしろいと思うのだ。それに、こだわって模写することによって、技術を身につけることができる。自分はまだまだ発展途上だから、これをまじめにこなすことは、大事な勉強なのだ。

 いつか、オリジナル作品を描くときにその技術が活かせればと思っているのだが、果たして何年先のことになるだろうか? 構想だけはいくつか持っているのだが…。(汗)

 27日、トーン貼りは17ページ目まで完了した。まだ、時間的には1時間ほど余裕があったが、そこで寝ることにした。この先、何があるかわからないから、少しでも貯金をしておきたいのは山々だが、疲れもかなりたまってきている。勝負は今度の金〜日曜日だ。そこまでにつぶれるわけにはいかない…。

 実際、かなり体力的にきつく、集中力も切れてしまった。一応のノルマは達成しているし、そこまでが限界だろうと思った。1時間程度多く寝ても、翌日は大して変わらないだろうが、無理してもいい仕事ができそうにない。これが失敗につながらないことを祈りつつ床についた。

 28日、長いこと書いていない手紙の返事や、前日届いた通販の問い合わせにに対する返事も書かなければなるまい。ここの更新作業もあるし、この日はそちらを優先することにした。

 通販の問い合わせは、先日発売されたばかりのコミケカタログを見てとのことことだった。またしても女の子だ。やっぱり、最近は多いんだなと改めて感じる…。もっとも、通販に関してはもともと女の子の方が積極的なようにも思える。性格的なものもあるのかもしれない。

 さて、いよいよ泣いても笑ってもあと1週間だ。来週の「気まぐれモノローグ」では、なんとか入稿報告をしたい。いや、できなきゃ困るのだが…。(汗)

メニューに戻る