飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1998年>

4月21日(火)

 「めぞん一刻総集編」の発売、一刻CONプログレスレポートの編集…。それなりにるーみっく色のある1週間だった。久々の麻雀もしっかり勝たせてもらったし、気分はよかったのだが、最後に大ボケを…。(汗)

 15日、「犬夜叉」はかごめの内面的描写が中心となった。北条くんとデートしながらも、頭の中は犬夜叉のことばかり…。外面的には、非常にラブコメ色の強い回となった。そのあたりが気に入らないという人もいる。かごめが再び戦国時代に戻れたのも、表面的にはかごめの思いが通じたというかたちになっていて、ちょっと甘くなり過ぎだと…。

 確かに、この時期にかごめの気持ちをここまで盛り上げてしまっていいのかという不安は大いにある。しかし、かごめが再び戦国時代に戻れたのが、かごめの思いが通じたから…というのは見せかけであって、実際は四魂の玉の力が働いたためではないか、今回の展開はそれをカムフラージュするための演出ではないかと私は見ている。

 もちろん、犬夜叉と離れることによってかごめの心の中に犬夜叉に対する想いが強くなってくる様を描くことも重要なポイントだろうと思う。これではいままでの作品と同じで、まったくのお約束じゃないかという考え方もあるが、基本的に高橋先生というのはラブストーリーを描く作家なのだろうと思う。大分前のことになるが、自分はラブストーリー以外描いたことがないと語っていたこともある。

 食べ物でも漫画でも、最近は傾向として甘さ控え目が好まれるのかもしれない。しかし、自分が子供だった頃のことを考えてみると、ちょっと甘過ぎるくらいの方が夢があってよかったように思う。妙に冷めた目で現実ばかり見つめてる子供なんて、何ともかわいげがない…。

 奇しくも、高橋先生がかつて描いてきた子供たちは、そういうかわいげのない連中が多かった。これは、高橋先生一流のギャグだったわけだが、今になって改めて見つめ直してみると、「子供がこんなでいいのか?(汗)」とか「こういう子供はいて欲しくないな。(汗)」というアンチテーゼにも見えてくるから面白い。(笑)

 さて、13日発売のビッグコミック・スピリッツに「めぞん一刻総集編」発売のお知らせが掲載されていた。以前、ここでチラッと触れた「めぞん」関係の本とは、これのことだった。そのときの情報では5月という話だったので、お知らせが出るのは早くても20日とたかをくくっていた。

 時計坂通信社からのメールも、たまたま前日分を読みそこなっていて、お知らせが掲載されていたことを知ったのは、この日の朝だった。早速、帰宅途中にスピリッツを購入してトップページに特報を出した。(それだけの内容であってくれることを祈っての賭けだが…。汗)

 16日、また通販の申し込みが来た。ここんとこ、ちょろちょろと来る。しかも、なぜか女の子からの注文が続いている。字や文面を見るかぎりでは若い(と思う)…。これの前の2件は女子中学生だった。

 以前、「犬夜叉」の扉絵に「女子中学生の88%が読んでるらしい。」なんて、「何を根拠に!?」と言いたくなるような超フカシのあおり文句があったが、こういう通販の傾向を見ると、最近、女子中学生のファンが多くなってるというのは確かなのかもしれない。

 17日、帰宅時に「めぞん一刻総集編」を買う。帰って中味を見て開いた口がふさがらなくなった。こんな本とは思わなかった…。(汗) もっと、「らんま1/2 メモリアル・ブック」のようなムック系の本を予想していて、それなりにカラー原稿の掲載も期待していたのだが、第1話から第14話までをまるまる収録したものだとは…。しかも、第1話の先頭4ページが2色刷りになってるだけで、カラーは復活していない。

 あまり悪口は言いたくないが、これのどこが「総集編」なのだろう? こういう収録のしかたをしたということは、続きが出るということなのだろうか? 今ひとつ狙いがつかめない…。(汗)

 この本の内容次第では、めぞん一刻・原作初出掲載時資料室の閉鎖もありうると考えていた。小学館がそれだけのものを出してくれるというなら、喜んで閉鎖しようと思っていたのだ…。まあ、商業誌ではあまり細かいところまで突っ込めないとは思っていたけれど、それでも少しは期待してみたのだが…。これでは、まだまだ閉鎖はできないな。(実は、内心ホッとしてたりして…。笑)

 18日、一刻CONプログレスレポート用の諸注意漫画にペンを入れる。久しぶりの終日ペン入れだ。前半はいいペースだったのだが、途中からペースが鈍って、絵が完成したのは午前4時半だった。肝心の諸注意文は翌日にまわして、とりあえず寝た。(この日は、これしかないのだからしかたがない。笑)

 19日、一刻CONプログレスレポートの編集のため、日野に出向く。諸注意文の書き込みに思ったより時間がかかり、2時間ほど遅刻してしまった。(汗) プログレスレポートというのは、要するに文化祭のプログラム(パンフレット)のようなものだ。集合時間と集合場所、当日のタイムテーブル、参加者の自己紹介などが中心のコピー冊子である。

 編集と食事が20時過ぎに終わったので、久々に麻雀とあいなった。半荘2回だったが、しっかり勝たせてもらった。(+99) そうなると、当然帰宅時間も久々に遅くなる。うーむ、気分はいいのだが疲れはまた別だな…。(汗)

 20日、この日(4月20日)は、高橋先生の母校で、日本初の女子大学である日本女子大(目白)が開校した日らしい。明治何年だったかはちょっと見落としたが、前日の帰り、たまたま山手線車内の文字放送で目撃したのだ。

 帰宅後、ここの更新作業を1部進めておこうかと思ったのだが、電話がかかってきて、つい長話してしまった。学生時代からの悪い癖だ。電話そのものが得意でないから、うまく自分から話が切れないのだ。つい、うんうんと相槌をうって聞き手にまわってしまう…。結局、何もしなかったのに、寝るのが午前1時になってしまった。(汗) 

 21日、寝ぼけてネクタイをしめるのを忘れて出勤してしまった。(汗) というより、いつの間に家を出たのか覚えていないのだ。気がついたら電車に乗っていた。なんか、やばい…。(汗) ネクタイを忘れたのは2度目だが、記憶がないのはときどきある。脳がやられてきているのか…?

 仕事でも同人でも、随分と体を酷使してきてるから、長生きできないのは覚悟しているが、まだまだ死んでる暇はない。しかし、単純に男女の平均寿命から考えると、高橋先生がもし、いまわの際まで漫画を描き続けるとしたら、自分はそれより早く死んでしまうことになる。それだけが、なんとも悔しい…。

 まあそれでも、1作でも、1話でも多く高橋先生には漫画を描いてもらって、自分も1話でも多くるーみっく作品を読んでから死にたいと思う。それまでに自分は何作のパロディを描くことになるんだろう? 高橋先生には、最後まで迷惑をかけ続けることになると思うが…。(笑)

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