飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2003年>

9月23日(火)

 ファン活動や同人活動の広さや深さ、こだわりなどは人それぞれだ。一概にどのレベルがいいなんて言えるものではない。要は、自分がいちばん満足できるレベルがいいということなのだろう。ただ、それが周囲の人々に理解してもらえるかどうか…? 深ければ深いほど、強ければ強いほど理解してもらえない可能性が高くなるようだが…。(汗)

 8月27日〜8月31日、以前から構想を練っていた長編漫画の細部を煮詰めにかかる。とあるオリジナルキャラの設定について今ひとつ迷っている点があった。2つの大きな案があり、どちらでも作れるのだが、どちらをとるかによって作品の印象は大きく変わることになる。第1案と見せかけておいて第2案というバリエーションもある。実は、何を隠そう(って、ちっとも隠してないが…。笑)、シリアス作品なので、そう簡単に結論が出せないのだ。

 そこで迷っていないで、他のできてるネタから進めてもいいのだが、何が今いちばん描きたいかというと、その迷っている作品なので、そこが何とも困ったところだ。一点集中人間だからなー。やり出したら最後までやらないと気が済まないから…。(汗)

 9月1日〜9月5日、迷っている設定がどうも詰めきれない。しばらく頭を休めてみる…。本業の方もようやく落ち着いてきて、だんだん創作に向けられる時間ができてきたというのに、時間があればあったでいろいろ考えてしまう。考えたときはあまりいいものができない。いいものは、一瞬のひらめきから出てくることが多い。考えると、どうしても理屈っぽくなってしまう。それではダメだ…。

 母がそろそろプリンタが欲しいと言い出したので、その品選びをすることにする。母のパソコンもWordで文字の基本入力ができるところまできていた。目標は、来年の年賀状をパソコンで作成すること…。そのためにも、そろそろプリンタが必要になってきたのである。

 今は型落ちでも結構質がいいから、あまり高いものは必要ない。だが、いつも茶の間でパソコンをしている母にとっては、設置と収納スペースが最大の問題だった。小型となるとCannonになる。PIXUS 50iは、母にはかなりもったいない機種と言えた。でもまあ、私も使わせてもらえば…。(笑) ということで、機種が決定した。あとはどこで買うかだが…。

 9月6日〜9月7日、価格.comを見てプリンタを買う店を検討する。通販もいいが、送料を考えると店頭受け取りのできる店がいい。たまたまそのときの最安値の店が末広町のあたりだった。秋葉原から歩いてもそれほど遠くない。ついでにUSBケーブルや交換用インクも買っておきたいし、ちょうどいい。

 6日の午前中に電話を入れ、在庫の確保をしてもらっておき、まずは中野のまんだらけに寄ることにした。ここのところ、中野では目立った収穫はなかったが、「らんま1/2」の番組宣伝フィルムの原版(缶入り)が手に入った。音声原版とネガの原版である。まあ、短いし、そんなに高価ではなかったが、缶ごと手に入ったというのがちょっとうれしかった…。(結構、マニアック? 笑)

 それから秋葉原に出て、ケーブルや交換インクなどの小物を先に買って、最後にプリンタ本体を買って帰宅する。早速基本的な設定をして、サンプルの画像をおまけの写真紙に印刷してみる。母も大満足だった…。細かいことを言い出せばいりがないだろうが、母には充分すぎる機種だ。あとは年賀状のために住所録を登録するところから気長に始めれば…。それでも、年末までに間に合うかな?(笑)

 9月8日〜9月12日、9月中にもう1度大阪に行こうと計画していたのだが、どうも大阪の面々と都合が合わない。一方、14日の名古屋の即売会に一刻会が参加するというので、そちらのお手伝いに行くことにした。先日の大阪でもスケブを頼まれたりしてうれしかったし、仲間と話をすることでネタが浮かんでくることもある。せっかくの連休だし、家にこもっていてはもったいないし…。

 9月13日〜9月14日、土曜日の夕方に東京を出て、名古屋に着いたらすぐに宿にチェックイン。それから連絡を取り合って、即売会前夜の飲み会に向かう。急に行くことにしたこともあって、結局は2人だけで飲むことになってしまったのだが、それでもいろいろな話ができて楽しかった。

 翌日、彼の車に同乗してポートメッセ名古屋へ。ここでの即売会に参加するのは初めてだった。交通が不便だという話を前々から聞いていたので、つい敬遠していたのである。が、名古屋駅から鉄道が通じるようになるらしい。そうなれば、参加者ももっと増えるだろうか…。

 即売会の売り上げは、残念ながらさっぱりだった…。(汗) が、予想してた人と予想してなかった人が来てくれた。(笑) 予想してた人は、即売会終了後、電車の時間の都合ですぐに別れることになってしまったが、残った3人でファミレスに行き、しばらく話をして過ごした。いつもは無口な予想してなかった人が、この日はよく話してくれて、非常にその内容も新鮮だった。うーむ、来た甲斐があったな…。

 9月15日〜20日、再び長編作品の設定に戻る。2つの大きな設定の中間をとるようなかたちで進めてみようという結論に至る。ちょっと中途半端かもしれないが、結局、どちらか一方には踏み切れないのだから、うまく間をとってまとめるしかない。もっとも、コンテを切っているうちにまた別のいいアイデアが浮かぶかもしれないし、とりあえず始めてみるのも悪くないだろう。本当は冬コミに間に合わせたいネタではあるのだが、ちょっと無理だろーな。(汗)

 9月21日〜22日、一刻会の会報にも「たまには原稿描かんかい!」と言われ、あらためて最近の会報を見てみる。ここのところ、長編志向で設定を練ってきたし、とっさにはネタが浮かばない。元からあるショートネタは下ネタが多い。一刻会に下ネタはちょっとまずい…。自分が自信をもって出せるネタがないならば描かない…。てきとーにお茶を濁すような原稿は描きたくない。それは私自身、いちばん大事にしてきたことだった…。だから、「描かない!」と突っ張った。

 抑えて黙ってりゃいいものを、ときどき自分のこだわりが捨てきれずに人間関係を損ねるような発言をしてしまう。一点集中の完全主義的性格だから、ものごとについて1から10まで完璧に説明しないと気が済まない。くどくて嫌な性格かもしれない…。(汗) しかし、親しい人から言われたからといって、簡単にこだわりを捨ててしまうことはしたくなかった。1度崩してしまうと、なし崩しになってしまうから…。

 他の人から見たらバカげたことなのかもしれない。しかし、私にとってはサークルの会報であれ、誌面は発表の場…。すなわち、舞台(ステージ)なのだ。そこに恥ずかしい作品を持って上がるのは嫌だ…。結果としてはずしてしまっうにしても、自分が満足できるものでなければ…。同人活動は自己満足の延長だと思っている。自己満足にすら足らないものでは、その延長に持ち込めるはずがない。それが私、飛鳥杏華の感覚である…。

 同じようなこだわりを持つ人になら、この感覚はわかってもらえるかもしれない…。しかし、誌面をコミュニケーションの場として捉え、仲間と同じ場に自分の原稿を載せることそのものに喜びを感じるタイプの人などから見ると、思わず引きたくなるような感覚かもしれない。私は誌面は発表と競争の場、互いによい作品をたたえ合って切磋琢磨する場、気軽な交流はネットやオフ会で…と分けて考えてきた。そういう考え方自体は、むしろ崩すべきだったのかもしれない…。

 さて、一旦「描かない」と突っ張ったものの、このまま白旗を上げてしまうのも悔しかった。何とかネタが出せないものかと模索をはじめた。と、最近はアニメ「高橋留美子劇場」が気に入っているせいもあってか、同シリーズの某作品の一場面が脳裏をよぎった。かなりきついネタだった…。(汗) そのままぶつけたら、激怒する会員が出てくるかもしれない…。会報が2ちゃんねる状態になるかも…。(そのくらい元気があった方がいいような気もするが…。笑)

 まあ、何にしろネタが浮かんだので、早速コンテを切った。といっても、原作のセリフと一部の絵を変えただけのベタなパロなので、大して時間はかからなかった。そのパロディ漫画だけではきついので、フォローする文章原稿もつけることにしたのだが、その作文中にもう1つネタができ、こちらもコンテを切った。やはり、高橋留美子劇場のベタなパロだった。(こちらの方は、毒はないが…。)

 そのまま描いてもよかったのだが、最初のネタがちょっときついかもしれないというためらいがあった。そこで、23日の即売会に一般参加するついでに会長にコンテを見てもらい、OKをもらってから出すことにした。こだわりが強いわりには、何だかやけに弱気だが…。(自分の本なら気にしないけど、よそ様の本に載せる原稿には気を遣うよな、やっぱ…。苦笑)

 9月23日、目白で開かれた犬夜叉オンリー即売会に一般参加した。混雑の場合は入替制採用などとHPに書いてあったので、余裕をもって13時頃に着いたのだが、それでもまだ入替制が解除されていなかった。会場に入って思わず納得…。この狭さでは、制限せざるをえまい。そもそも会場選びで失敗しているな…。(汗) まあ、るみけっとの中心スタッフをしている私だから、他のイベントのことを悪く書くのは控えたいのだが、あの狭さだけはちょっと…。参加者がかわいそうだから…。

 会場の混雑(というより狭さ)のせいで移動がままならないので、なかなか目的を果たせなかったが、14時過ぎになってようやく会長にコンテを見せることができた。会長は別にネタがきついかもしれないことには言及しなかった。むしろ、あまりメジャーでない高橋留美子劇場ネタであることを懸念していたが…。まあ、とりあえずOKは出た。2つめのネタでは軽く笑いもとれたので、行けそうだという感覚が強まった。気分が盛り上がってきたぞ。早速、週末から下描きに入ることにする。

 一方、知り合いのサークルが冬コミ合わせの新刊の修羅場で参加できないと嘆いていた「豪華犬乱3」に参加することにし、委託を引き受けることにした。会場で本を預かり、帰宅してから申し込みをすることにする。一次はもう締め切られているが、日程的にサークル参加するのが苦しいところが多いだろうから、まだ余裕があるはずだ。ギリギリでもスペースがとれるだろう。うーむ、同人活動本格再開に向けて動き出した感があるな…。すぐに挫折しなければいいのだが…。(こらこら…。汗)

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