飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2002年>

12月31日(火)

 新刊の入稿、冬コミ、そしてずっと封印していたあのゲーム機の購入…。不本意な部分もあったが、とりあえずは楽しい日々が続く。るみけっと4の展示品も徐々に集まってきて、いろいろあった2002年もついに終幕を迎えたが…。

 11月27〜12月10日、新刊原稿は最後の追い込みだ。が、担当替えになって自分のこれまでの仕事を後任に教えながら、新しい仕事を覚えなければならない。後任は私が同じ職場にいるからいいが、私の前任者は異動で出てしまっていない。何とも不公平だ…。しかも、その前任者のミスが見つかって、私が尻拭いをするハメになり、それによって自分のやるべき仕事がどんどん遅れてたまっていく…。慣れている仕事ならいずれ一気に片づけることもできようが、これから覚えなければならない仕事がたまったら死である…。(汗)

 しかも、大きなミスが表に出てきたのが入稿締切前日だ。下手をすれば申請していた翌日の休暇がパーになって新刊が落ちるところだった。何度かあった自分自身の精神的危機を乗り越えて、ようやく締め切りに間に合うペースに乗ったのに、こんなことで落としたりしたら泣いても泣ききれん…。しかし、何とか休暇もパーにならず、遅くはなったが帰宅できて、最後の仕上げにかかった。

 12月11日、作業が始まって間もなく日付が変わって入稿締切日となった。そこから午前5時前までにタイトルロゴとネームの貼り込みが10ページまで進んでいた。後半ペースが上がってきたので、このままなら楽勝だなと思った。いつもなら、入稿前夜は徹夜なのだが、今回は5時間ぐらい寝ても大丈夫だろうと考えた。だが、その判断が甘かった…。(汗)

 一旦、午前5時に寝て、午前10時に起きてから作業を再開したのだが、そこからが意外と時間がかかった。ペースが上がらず、どんどん締切時間が迫る…。あの5時間があれば…と思っても、後の祭りである。今回は印刷所に電話しなくても済みそうだと思ったのだが、1回だけ電話しなければならなかった。

 それでも何とか正規の締切時刻までには印刷所に着けたが、入稿締切日の締切り時刻間際なのでめちゃ混みだった。(汗) しかも、最後の方はあわてていたので、奥付に本のタイトルを貼り込むのを忘れてしまった。それにしても一緒に入稿を待っている同人作家たちのほとんどが女性だ。たまたまなのか、同人界全体がこうなる傾向にあるのか…? 男性作家はどうしているのだろう? もっと早く入稿を済ませたのかな? それとも、みんな締切やぶり…?(笑)

 12月12日〜26日、新刊入稿後、しばらくは一息だ。新刊のタイトルは「Mr.Moonlight」にした。といっても、元ネタはモー娘ではない。これまでもこだわってきたビートルズ関連だ。彼らのオリジナルではないが、アマチュア時代から歌っていた曲で、個人的に好きな曲でもある。表紙に描いた殺生丸の額の三日月傷に引っかけてみたわけだ。裏表紙のかごめと犬夜叉はどこかにあったような絵だけど…。(「契り」の響子さんと五代だったりして…。笑)

 今回の冬コミは、前夜から宿泊することにした。結構早く到着する地方組がいるから、夕食から行動をともにすることにしたのだ。しかし、そのためには職場からそのまま宿に向かわなければならない。背広姿で行くのはまだいいとしても、職場に荷物を持っていくのはさすがにちょっと…。(汗) というわけで、事前に荷物を宿に送ってしまうことにした。もし届かなかったら、新刊しか売れなくなるけど、まあいいか…。とりあえず、新刊があれば…。(印刷所から新刊も届かなかったらやばいけど…。汗)

 12月27日、どうしても17時までの仕事が休めなかったので、それから宿のあるJR大森駅へ。地方組と在京組、各1人ずつと落ち合い、計3人で蒲田に移動する。在京組の友人のコスプレ衣装の材料を買うために閉店間際のユザワヤを駆け回った。買物の後、さらに在京組1人と待ち合わせ、蒲田で夕食をとる。人数も少ないのでこの日は特に遊ばずに、宿に戻ってTVなどを観ながらその他の宿泊仲間の到着を待った。結局、それ以上のことは何もしなかったが…。(本番は翌日だし、まあいいか…。笑)

 12月28日、冬コミ初日…。大森の宿から7時半頃出発。りんかい線が大崎まで延び、JR埼京線とつながったことで、大森からのアクセスは非常に便利になった。それを象徴する出来事がいきなり起こった。国際展示場駅に着き、東京ビッグサイトに向かっている途中に一刻会の売り子の1人が宿にサークル入場券を忘れてきたことに気づいたのである。すでにもう8時を回っている。サークル入場の締切までに取りに帰って間に合うかどうか、難しいと思ったのだが、しっかり間に合ったのだ。うーむ、便利だ。

 そういえば、以前にも一刻会の売り子でサークル入場券を宿に忘れて取りに帰ったアホがいたが…。名前は確か…、飛鳥杏華とか言ったっけ…?(爆)

 さて、今回は島かどになった飛鳥鳳凰堂のスペースだが、シャッターが開くと遮るものがないから寒いのなんの…。(汗) 気温も寒かったが、売り上げも寒かった…。最近の客層は女性中心だから、どうしても男性が売ってるスペースには近寄りがたいのかもしれない。もちろん、ネタに下ネタが多いのも災いしてるかもしれないと思ったが、必ずしもそうではないことが後日わかる。そうは言っても、自分で買い手のリアクションを見られる売り子はやめたくないしなー。っていうか、座ってないと腰が…。(そっちのが切実…。汗)

 即売会終了後はお台場に出てオフ会初日である。この日は地中海料理のバイキングとしゃれ込んだが、最初にとってきた餃子のようなのが独特の臭いを発していて、みんなから「腋臭味の餃子」と命名されてしまった。食事の後、カラオケという話も出ていたのだが、結局そのまま宿に戻ってしまう。まあ、あと2日あるし、毎日カラオケでも飽きるしな…。

 12月29日、コミケには行かず、一旦家に帰る。背広や荷物の一部を持ち帰り、長野在住の友人夫妻を自宅に招く…。夏に実現できなかった飛鳥のお部屋探訪オフ会というわけだ。彼らはるみけっとのセル画展示の協力者でもあるので、セル画や動画などを中心に見てもらい、CRうる星やつらでも遊んでもらった。が、ここでちょっとした事件が起こった。

 友人の奥さん(といっても、彼女も同人仲間だが)がパチンコのハンドルを握ると玉が出なくなるのだ。我々男が握るとちゃんと出るのだが、どうしたわけか彼女だとダメなのである。これはどうも手の温度に関係があるらしい。パチンコ台は、ハンドルを固定させるなどの不正を防ぐためにハンドルに温度センサーが埋め込まれているらしいのだが、彼女は極度に手の温度が低かったために、このセンサーが感知せず、ハンドルが握られていないと判断されてしまったようなのである。ある意味、すごい手だな…。おいしいパンは作れないかもしれんが…。(笑)

 夕方からはコミケ組と宿で合流した後、蒲田に出て大阪で何度か行った串揚げ屋のチェーン店に入った。いつものごとく食べ放題である。が、ちょっと大阪とは内容が違ってるところもあって戸惑った。それに、飲み物の注文をとりにくる女店員の態度がどうにもよくない。カウンターの中のおにいさんや受付の女の子は感じがよかったのだが…。(汗)

 この日は二次会でカラオケに…。まあ、いつもの調子でみんな歌っていたのだが、私の選曲はいつもとちょっと違っていた。珍しくオフコースの曲など歌ってみたのだ。なぜオフコースかというと、ここしばらくずっとそればかり聴いていたからだ。11月の衝撃からこっち、妙にオフコースの曲がしっくりくるような心境になってしまって、原稿描きのBGMもずっとオフコースだった。、

 もともと嫌いではなかったのだが、CDは持っていなかった。しかし、近年の保険のCMに小田和正ソロバージョンの「言葉にできない」という曲が使われてるのを聴いて、なつかしく思っていた。そう、「あなたに会えて本当によかった…」ってやつだ。この言葉に聞き覚えはないだろうか? 「めぞん一刻」の160話で、響子さんが惣一郎さんのお墓の前で五代くんに言った言葉なのだ。

 オフコースバージョンの曲の発表の方が先だから、高橋先生の方があの曲のイメージでこのセリフを持ってきたのではないだろうか? 連載当時は気づかなかったが、近年になってだんだんそんなふうに思えてきて、いずれCDを買って、アニメの名場面とシンクロさせるイメージビデオでも作りたいなと常々思っていた。それでたまたま11月の上旬にCDを買ったのだが、それが心の痛手を癒す役目を果たすことになるとは…。ちょっと運命的?(笑)

 12月30日、コミケ3日目だが、ゆっくり起きて行きがけに中野に寄った。まんだらけのオークションで落札したセル画を受け取りに行ったのだが、ついでに回ったギャラリーでラムちゃんの初期アニメ絵を使ったゆうパックの大きな(縦に長い)ポスターを発見した。小さいチラシはすでに持っていたが、この大きいポスターは今ではかなり珍しい。状態はあまりよくなかったが、とりあえず押さえておくことにした。

 それらを持って昼過ぎにビッグサイトへ…。毎度のごとく、友人のサークルで留守番をしたり、知り合いのサークルに顔を出したりして時間をつぶした。そして夕方からはまたお台場でオフ会だ。この日はしゃぶしゃぶの食べ放題…。前にも来た店だが、今回もすごいペースだった。帰りがけにはアイスを食べたり、りんかい線の駅でプリクラ撮ったり…。そんなノリでコミケ最終日を締めくくった。

 12月31日、いろいろあった2002年も最終日だ。チェックアウトを済ますと、数人で秋葉原へ…。みんなそれぞれに目的があったが、私はこれまでずっと買わずに我慢してきたプレステ2をついに買うことにした。そう、「萌えよ剣」をプレーするためだ。帰宅してからは、早速TVにつないでプレーしてみる。ゲームとしての質は他のゲームをしていない私にはよくわからないが、それでもイマイチではないかと感じた。しかし、高橋先生のデザインしたキャラを楽しむことは充分できた。

 もともとやりだすと一気に最後までいかないと気が済まない性格なので、案の定、気がつくとそのまま年を越していた。(おいおい…。汗) そんなわけで、カウントダウンも何もあったもんではなかった。いったい、どの辺で年を越したんだろう? そんなスタートを切ってしまった2003年はどうなるのかな? かなりいい加減な年になったりして…。(汗)

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