飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2002年>

6月4日(火)

 いよいよサッカーW杯開幕! いきなり前回王者フランスが敗れる大波乱…。そして、日本代表はベルギーと引き分けて勝ち点1。勝てた試合を追いつかれたという感じだし、判定がやけにベルギー寄りで、ちょっとストレスがたまるスタートに…。一方、共催国の韓国は快勝! サウジがドイツにぼろ負けしただけに、アジアの次回枠が心配になってきた中で、の意地を見せてくれた。日本代表もがんばらねば…。

 5月29日、またかと思われるだろうが、サッカーW杯の話題だ。虫垂炎で1日多く休養をとった小野がチームに合流した。これでもうあとは本番を待つだけだ。正直言って、直前になっての日本代表のコンディションはよくない。それはまあ、よその国も同じようで、前回優勝のフランスは司令塔のジダンが韓国との練習試合で故障してしまった。初戦の出場は絶望的だ。その他にもあっちこっちで故障者が目白押しだ。(汗)

 こんなに故障者だらけだと、大会が盛り上がらないんじゃないかと心配になってくる。そんな中で、ここへきて調子を一気に上げてきた感があるのが韓国だ。昨年までは日本よりも格下に転落していた感があったのだが、最近のテストマッチではイングランドと引き分け、フランスには負けたもののあわやというところまで脅かした。調整のしかたとして、スロースタートからうまく本番に合わせてきたと言えそうだ。

 逆にトルシエ日本は、早く飛ばし過ぎたかもしれない。ここへきてちょっと息切れ感がある。今、日本と韓国が戦ったら、多分、韓国の方が強いんじゃないだろうか? もともとは、ずっと長いこと韓国の方が強かったわけだが、昨年まではなかなか戦績が上がらず、韓国のヒディンク監督もかなり弱気な発言をしていただけに、ここしばらくは日本の方が上と思ってきたが…。ここ一番という勝負どころに弱いからな…、日本人って…。(汗)

 30日、まったく…、あのるーみっくファンの飛鳥杏華はどこへ行ってしまったのだろう? 遠いお空のお星さまになってしまったのかな? 今、ここにいるのは1人のサッカーファンのニセ飛鳥杏華でしかない。どっちが本物で、どっちがニセだとか突っ込まれそうだが、多分、るーみっくファンの方が本物だと思う。(今の状態で、断言できる自信はないんだけど…。汗)

 まあ、サッカーは自分でブレーしていたわけじゃないし、スタジアムにも観にいかないから、レベル的にはやっぱりるーみっくより下だろう。サッカー関連のレアものをオークションで落としたりなんてことはないもんな。(笑) でも、まるっきりにわかというわけでもない。ずっと好きは好きだったから…。でも、サッカーもののアニメはほとんど観てなかったな。やっぱ、現実のサッカーが好きだったから…。そうそううまくいかないところがいいんだね。(笑)

 31日、ついにサッカーW杯が開幕した。開会式は、残念ながら興味がなかったので観なかった。私はサッカーの試合が好きなのであって、アトラクションが好きなわけではないという単純な理由だ。何でわざわざそんなことを書くかというと、今回の共催にあたって、韓国で行われる開会式がほとんど韓国色一色で日本色がほとんどないことに関して、日本人の間に批判的な声も結構あるからだ。が、私の場合はあまり関係ない。仮に開会式が日本で行われて、内容が日本色一色であっても観なかったろう。私が観たいのは試合だから…。(笑)

 その問題の試合だが、いきなりの大波乱だ。前回王者のフランスが初出場のセネガルに負けてしまった。確かに司令塔のジダンを欠く厳しい状況ではあるのだが、ここまでチームが機能しなくなるとは思わなかった。セネガルも初出場とはいえ、昨年、日本代表に2−0で勝っているチームだから結構強いのは確かだ。が、むしろフランスの不甲斐なさが目立った感がある。このフランスに善戦した韓国の力量もちょっと測れなくなってしまったかな…。(汗)

 もっとも、ピークを決勝トーナメントに合わせてくる強国にはありがちなことでもある。特に初戦というのは波乱が起きやすい。強国の選手といえども、大会の雰囲気になじむにはそれなりに時間がかかる。乗りだすともうそんなに波乱は起きないが、フランスの場合、ジダンを欠いているからなぁ…。次のウルグアイ戦にきっちり勝っておかないと、やばいことになるかも…。(汗)

 6月1日、ドイツ対サウジアラビア戦…。あいた口がふさがらない。8−0とは、あまりにもなさけないぞ、サウジ…。ドイツに勝てるとは思ってなかったが、ここまでボロボロにやられてしまうとは…。同じアジアのチームとして、善戦を期待してただけに悲しい結果だ。もっとも、ドイツも好きなチームの1つなので、ドイツが負けることは期待していなかったが…。(うーむ、矛盾に満ちているなー。笑)

 今回の韓国は多分大丈夫だ(1勝は絶対できる)と思うが、中国は初出場だし、日本も初戦のベルギー戦でつまずくと散々な結果になる可能性がある。次回以降のアジアの出場枠確保のためにも(仮に決勝トーナメント進出を逃したとしても)いい成績をおさめておきたかったところなのに、その一番手がこの惨敗では…。せめて2点差以内におさめて欲しかったのだが…。(汗)

 それにしても、今回のドイツは前評判はよくなかったのに、すごい…。サウジの出来が悪すぎたというのもあるだろうが、とれるところできっちり点をとってくる。創造性に欠けて面白味のないサッカーなどとよく評されるドイツサッカーだが、基本に忠実なだけに型にはまると強い。でも、高いレベルになると、基本どおりでは通じないのが普通なのだが…。(苦笑)

 2日、私にとってこの日の注目度No.1はスペインだった。やっぱり、強豪同士のレベルの高いぶつかり合いを観たいから、あまり番狂わせは起きて欲しくなかったりする。まあ、1つや2つはないとつまらないが、番狂わせばかりでは新鮮さもなくなるし…。(笑) で、話を戻してスペインだが、これまでは結構予選リーグで痛い目に遭うことが多かった。が、今回は万全のようだ。ラウルの股抜きシュートは見事としか言いようがない。満足できる内容だった。

 そして死のF組も忘れてはいけない。アルゼンチンは苦戦しながらもナイジェリアに勝ったが、イングランドはスウェーデンと引き分けた。前半の雰囲気ではイングランドの勝ちペースだったのだが、スウェーデンもなかなかやる。このスウェーデンと(オウンゴールをもらってではあるが)引き分けた日本にも期待が少し持ててきた。日本と最終調整の試合をしたこのスウェーデンにもがんばって欲しいなという思いが芽生える。でも、アルゼンチンかイングランドのどちらかが予選敗退するのもつまらないしなぁ…。複雑だ。(汗)

 3日、この日のお目当てはイタリアだ。今回のイタリアは守り一辺倒ではなく、攻撃もできるということで期待していた。中田(英)がセリエAに移籍してから日本でも放送が増え、なじみの選手もいる。そういう面もあって、情が移っている部分もあるのだが、結果としては上々だった。ビエリはまさに重戦車だな…。これまでのイタリアとは、このビエリがいることでかなりイメージが違う。かつての華麗でファンタジーのあるサッカーがどっちかというと好きだったのだが…。

 一方、ブラジルはどうもすっきりしない勝ち方をした。トルコに先制されたのは、いつも予選リーグで苦戦するブラジルらしい部分なので、それほど心配いらないと思うが、決勝点となったPKの判定は疑問だ。あれは、ペナルティーエリアの外だろう。それに、リバウドの行為だ…。リバウドにボールを蹴りつけたトルコの選手も悪いが、足に当たったのに顔を押さえて倒れて審判をあざむき、試合後のインタビューでこれがサッカーだと言い放った。とんでもないことだ!(怒)

 確かに今回のブラジルは南米予選でもかなり苦労して、あまり前評判は高くない。が、そこまでしなければ勝てないほど情けないチームになってしまったのだろうか? そんなことはなかろう。だからこそ、リバウドの行為と発言が腹立たしい。王者ブラジルの権威を失墜させる発言だ。恐らく、FIFAから制裁金を課されるだろうが、リバウドには大いに反省してもらいたいものだ。いいプレーできるんだから、そっちで「これがサッカーだ。」って言ってくれよ。

 4日、いよいよ日本代表の初戦、ベルギー戦だ。わくわくする気持ちより、正直言って不安の方が大きかった。九州選抜とのテストマッチを見て、ベルギーは非常に勝ちにくい相手という印象を強く持った。守備はやはり固い…。高いボールは身長で勝るから当然だが、グラウンダーのパスに対してもうまくカットしてくる。ペナルティーエリア内にパスを通すのはかなり難しいように思える。

 だが逆に、中盤からドリブルで強引に持ち込まれると、意外にあっさりとペナルティーエリア内への進入を許していた。狙い目があるとすればそこだ。ドリブルで持ち込んでシュートまで持っていくとなると、今の日本代表では中田(英)か稲本あたりだ。小野や三都主が左サイドから中央に切れ込めば、その可能性もある。FW陣にはあまり期待せず、いいおとりになってもらって、そういうパターンから得点できればと考えていた。

 ところが、前半はロングボールを蹴り込んでの単調な攻めに終始…。見ていてストレスと不安が募る。前半で先制しておきたいところだった。仮に先制された場合も、前半であればまだ何とか…という気持ちもあった。もし、後半に先制されるとかなりやばいなという嫌な気持ちになってきた。そして、そのとおり後半の早い時間帯に先制されてしまった。(汗)

 これまでの日本代表だと、これでガタガタと崩れることが多かった。点を取りにいこうとあせるあまり、逆襲を食らって失点を重ねるという悪いパターンだ。4年前のジャマイカ戦がまさにそんなかたちで、大きな舞台であるだけにあせりも倍増してしまうだろう。それだけに先取点を与えるのだけは避けたかった。まして、守りの固いベルギーだけに…。正直言って、このときはマジでこの試合に負けた場合の星勘定をしてしまった。(今考えると、情けないが…。汗)

 しかし、すでに御存知のとおり、鈴木がすぐに同点ゴールを決める。こう言っては失礼だが、出会い頭の突発事故のようなゴールだった。何が起こったのか理解するまでにやや時間が必要だった。偶然、目の前で転びそうになった響子さんを助けようとして胸をさわってしまった三鷹さんのようにラッキーな事故だった。(笑) これで一気にムードが日本の方に傾き、続いて稲本のゴールが生れる。私が事前に予想してたとおり、ドリブルで持ち込むと意外ともろい部分を突いた見事なプレーだった。

 このまま一気に勝てる試合だった。勝たなければいけない試合だったと思う…。結局はベルギーに同点に追いつかれ、3点目と思われた稲本の2発目は、その前に反則があったという判定で幻に終わった。この判定も含め、この試合の主審は妙に日本に対して辛い判定をしていたように映った。通常は、ある程度地元有利の判定になるものなのだが、そう見られるのを嫌うあまり、神経質になりすぎたのかもしれない。妙に有利な判定をされて、審判のおかげで勝ったとか、負けなかったとか言われるのも嫌だが、逆に妙に厳しいのもなぁ…。(汗)

 一方、韓国は歴史的な初勝利をあげた。日韓関係の過去の経緯なども絡んで、対抗意識を持つ人も少なくないから、日本よりも先に韓国にW杯初勝利をあげられたことを悔しく思う人もいるだろうなと思う。が、私は比較的冷静だ。サッカーにおけるこれまでの日韓の力関係を考えると、48年前から何度もW杯に出場している韓国がすでに勝利をあげていてもおかしくはなかったわけで、何もいまさら妙な対抗意識を持つ必要もないと思う。ポーランドが相手ということもあるし、最近の力的には順当な勝ちだと思うからだ。

 日本の方は勝ちにくい相手のベルギーに引き分けた。これもある意味、予想された結果の1つだ。勝てる流れになっていただけに惜しい勝利を逃したという悔しさはある。日韓とも勝って喜び合えるのがいちばんよかったに違いない。ただ、試合の時間が日本の方が早かった。日本が先に勝っていたら、韓国の人たちの気持ちは複雑だったろう。かつて日本の植民地支配を受けた韓国の側には、より強い対抗意識がある。もちろん、それは当然のことだ。それだけに、韓国が先に勝ってまるくおさまったという気がしないでもない。

 ここのHPは韓国のサイトからもリンクされているし、あまりここでその問題に触れるのもどうかと思う。しかし、無視したり、避けたりするばかりでは永遠に解決しない問題だろうと思う。特に、日本人の側にこの問題に対する意識が薄いのは問題だ。私が個人の意見を述べたところでどうなる問題でもないが、今回のW杯を契機に改めて考えてみるのもいい。逆効果になって、対立が深まる危険性がないわけでもないが…。(汗)

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