飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2002年>

4月16日(火)

 るみけっと3が終了! とりあえず、自分の手がけた展示については好評だったと見てよさそうなので、しばし満足感に浸る…。問題は祭のあとの片付けと、祭の準備で遅れていたことの再開だが、本業も趣味も、随分ためこんでしまったからなぁ…。(汗)

 10日、この日はるみけっと前最後の休日だ。朝から展示品をパネルに貼り付ける作業に入る。性格的にアバウトなら、展示品を貼り付けるときもそんなに気を遣わずにガンガン貼っていけるのだろうが、どうもやっぱり几帳面になってしまう。ちゃんと寸法を測って、鉛筆でマークをつけてきっちり貼っていく…。当日、借用分を貼り付けるときのためにも、きっちりマーク付けをしておいた方があわてなくて済むだろうし、時間はあるのだからよしとしよう。

 最初はそんな気持ちで始めたのだが、これが思っていたよりも遥かに大変だった。だんだん精神的に疲れてくる。パネルは大10枚、小2枚だが、残りの貼り付け枚数がまだまだ多い4〜5枚目がいちばんつらかった。先がまだまだと思うと、ちょっとうんざりしてしまうこともあった。しかし、パネルにきれいに貼り付いたのを見ると心が慰められる。終わりに近づくにつれて、わくわくしてくる。

 結局、貼り付けには10時間ほどかかった。きっちり慎重にやった部分を差し引いても、これを当日の朝にやっていたら大変なことになっていたに違いない。即売会タイムが終わっても展示ができなかった可能性もある。やはり事前にやっておいてよかった。Pioとの打合せで、やぶへび覚悟で壁面素材を確かめた甲斐があった。

 11日、プレゼント品をビニールに入れ、番号を書いた紙を貼り付ける作業をした。同時に空のビニール袋を賞品分用意してこちらにも番号をつける。今回は投票箱を1つにするので、受付締切後、番号ごとに仕分けしなければならない。そのための準備だ。また、借用展示品の貼り付けをスムーズに行うために、あらかじめテープを必要な長さに切って用意した。いよいよ細かい最後の詰めに来たという実感が…。

 机上展示用のキャプションもほぼ完成して、ビニールのホルダーに収めたが、その段階でまた2、3記述を直した方がいいと思える部分が見つかって、翌日直すことにした。最後の最後まで、けっこうバタバタするな、やっぱり…。(汗)

 12日、書き直した机上展示用キャプションを差し替えてホルダーに収め、これらを机に貼り付けるためのテープもあらかじめ切って用意しておく。カットフィルムに付いていた発注伝票をどうやって見せるかというのもここまで悩んできたものの1つだったが、ちょうどいいプラスチック板が見つかったので、代表的な2枚にこれをあててビニールラップし、昨年、「WINGS OF FREEDOM」のLPレコードを立てるのに使ったスタンドを使うことにした。

 そして、最後まで残っていた机上展示のレイアウトも最終版を手書きで作成した。これとBGMリストなどを翌日の仕事の合間にプリントアウトすれば、これでもう完了だろう。久しぶりに前夜ゆっくり眠れそうだ。もっとも、アドレナリンの分泌が高まり過ぎて、眠れなくなる可能性もあるが…。(笑)

 13日、出勤だ。昨年もそうだったのだが、前日が出勤というのは準備面でつらいところがある。今年は充分に事前準備ができたし、プリントアウトに利用できるという面もあるので悪くはないのだが、できれば前日も翌日も休める日曜日の方がいい。贅沢な希望だろうか…?

 さて、予定通り仕事の合間に最後のプリントアウトを行う。このとき思い立って、プレゼント抽選券を追加でプリントアウトしておいた。当初は200枚もあればいいのではないかと言われたので、抽選番号204番まで作成しておいたのだが、念のためにと思い、306番まで追加作成して、当日204枚で足りなくなったら使ってもらうということにした。

 帰宅後は荷物の最終詰め込みとチェックをする。最後の最後になって、万全のはずでもちょっと不安が残る。どうせ車で運搬だからと思い、必要ないかもしれないけれど、持って行けば何かの役に立つかもと思うものも追加しておく。これだけやっても、多分きっと現場で何かあるだろうなという気がしてならない。それが致命的なものでなければいいのだが…。

 14日、いよいよるみけっと3当日…。6時に起床して朝食をとり、キッズステーションで「めぞん一刻」を観る。(おいおい、そんな余裕こいてていいのか? 笑) 7時から着替えて7時半に車が到着…。一気に荷物を運び込んで出発する。が、道路がすいていたこともあって、予定よりも30分早く到着してしまったので、近所のファミレスでちょっと休憩した。

 ここまでは精神的にも余裕があってよかったのだが、会場に入ってから事態が一変する。まず、電話で備品借用の追加として頼んであったはずのパネル吊り下げ用ワイヤーが届いていなかった。代表が事務所に連絡して持ってきてもらったが、受け付けた人から話が通ってなかった。それに、届いたはいいが、使い方がわからない。やはり、もう1度足を運んで頼むべきだったのだ。

 次に壁面を見て、大きな失敗に気づいて固まる…。そのワイヤーを引っかけることができるレールの幅が柱と柱の間(5m)よりも両側50cmくらいずつ短い。つまり、約4m分しかないのだ。目一杯大丈夫と思い込んでいたので、パネルの横幅合計は4.5mにしてしまった。うーむ、やはり当日に試練が用意されていたか…。(汗)

 とりあえず、もう物理的に正攻法で完璧を期すのは無理なので、何とか邪道で対応しようと試みる。両側のいちばん外側のワイヤー2本をそれぞれ斜めに張り、各パネルの裏面を貼り付けて何とかならないか試してみる。しかし、両側から内に向かって押す力に貼り付けたパネルのつなぎ目が耐えられず、どうしても出っ張ったり、へこんだりしてしまう。

 パネルの表のつなぎ目も貼り付けても、用意したテープで貼った強度では、その力に耐え切れなかった。そうなると、その力をどこかに逃がすしかない。どこへ? そりゃあ、内に向かう力に対抗するには、外へ引っ張る力だろう。その先は、ちょっと反則技を使ったので、ここでは内緒にしておこう。(笑)

 この誤算でかなり手間取ってしまい、壁面展示だけで10時45分くらいまでかかってしまった。この時点で、ちょっと勘違いして「机上展示が全然間に合わない!(汗)」とパニックになる。開場時間を一瞬11時だと思ってしまったのだ。何度も今回は11時半からだからと念を押していたのに、人間、余裕がなくなると記憶が飛んでしまうらしい。(汗)

 しかし、それも一瞬のことで、すぐにまだ時間があることに気づいた。そこからはあせらず机上展示を進め、開場時間までには充分間に合った。それからプレゼントスペース、BGMスペース、本部への物の手渡しと指示を終え、いよいよるみけっと3が開場した。

 前回はかなりあっちこっち飛び回ったが、今回は貴重展示品の監視ということで、ほとんど他のところを見ている余裕がなかった。こんな書き方をすると前回の展示品は貴重品でなかったのかという話になってしまうが、初出掲載誌は努力すればまた手に入る可能性がある。しかし、原画やセル画はこの世に1枚ずつしかない。それに前回はすべて自分の持ち物だったが、今回は借用品もある。より神経質にならざるをえなかった。

 反応は人それぞれだったが、概ね展示に対してはよい反応と解釈してよさそうだった。良牙のセル画を見て、歓声を上げていた数人の女性たちもいたし、何度も繰り返し来て机上の資料を見たりする人が結構いた。親子連れなどには、同人誌以外の見せ物があるというのは悪くないだろう。ただ、熱心に見入っていた人の年齢層は、比較的高かったように思う。そういえば、次世代ワールドホビーフェアなどでも、セル画の展示を熱心に見ている子供というのはほとんどいなかった。ほんとに若い層にはあまりウケないのかな…?(汗)

 そんな中、いくつか質問も受けたが、多かったのは「こういうのはどこで手に入れるんですか?」というものだった。それは、ここでも何度か書いているが、その手のショップやネットオークション、友人・知人からの譲渡・売買によってだ。今回の展示品にも無償で譲ってもらったものがいくつかある。そういう人脈を築く交流の場としてもイベントは重要な意味を持つと思う。だから即売会だけでは淋しいと思って、いろいろ用意しているわけだ。

 それと、「犬夜叉」がセル画だったなんて知らなかったと驚く人も少しいた。最近はセル画を使わないデジタルアニメが多くなってきているし、実際、「犬夜叉」の中でもCGを使った特殊効果が使われているから、そう思うのも無理ないのかもしれない。「犬夜叉」は、しょぼいセル画が1枚しかなかったのだが、それでも展示した意味はあったということだろう。

 また、このような展示をしたことで、原画やセル画のコレクターの方から話しかけられたりもした。話にならないレベルなら鼻で笑われるだけだろうが、そういう反応があったということは、それなりにそういう人にも評価してもらえたと解釈していいのかもしれない。

 圧巻だったのは、展示していた試写用フィルムを、当時、仕事で現像したという方が来ていて、「このフィルムに再会できるなんて、思ってもみなかった。」としきりに感慨にふけっていたことだ。まさか、そんな人が来てくれてるとは…。公式HPで「るみけっと資料室へのお誘い」ページを見て、フィルムが展示されることを知って来てくれたのだろうか? 聞いてみればよかったなと、後になって気づいたが遅かった…。それにしても、世の中広いようで狭いのか…?(この世界だからか…。笑)

 その人にあのフィルムの購入価格を尋ねられた。あまりバラしたくはなかったが、実際のところ1本数千円である。それを聞いて、かなり複雑な心境だったようである。恐らく、あの試写用フィルムができるまでには百万単位のお金がかかっているに違いあるまい。一発でOKになる回などまずなく、何度も何度も部分的な差し替えがあるらしく、現像代だけでもかなりの額に及ぶことだろう。それが数千円では、確かにちょっと悲しくもなるだろう…。

 さて、プレゼント抽選会の方だが、今回は投票できる品を1品にしたこともあってか、思いっきり投票が偏ってしまった。やはり人気が高いのは犬夜叉グッズである。うる星やめぞんは投票がないものもあって、その場で欲しい人を募ってジャンケンをしなければならなかったのは誤算だった。複数投票可能にすると、抽選券の枚数もたくさん必要になるし、抽選準備の手間も半端でない。いろいろ悩んだ末に1品にしたのだが、間違いだったかもしれない。

 それと、私を含めてスタッフが当選してしまったことだが、抽選自体に不正をしているわけではない。たまたま選ばれてしまったり、他に投票者がいなかった結果である。確かにスタッフが当選すると、ズルいという印象を与えてしまうかもしれない。だが、スタッフだからといって裏で別にいいものをもらっているわけではない。私など、品物を自宅に預かっているのだから、そのまま内緒でもらってしまうことだってできない話ではないのだ。でも、それは不正だ…。だから、みんなと同じように正々堂々投票した。それでも、なかなか理解してもらえないかもしれないが…。(汗)

 BGMのリクエストは、思ったほどきていないようだった。もっと、リクエストを受け付けてるということを一定時間ごとにマイク放送すべきだったろう。これは、プレゼント投票も同じことだが…。ビデオ上映の方はちょっと内部的に手違いがあったのだが、イベント的には特に問題なく終わった。パチンコのCRうる星やつらのプロモーションビデオが注目を集めていたので、できればもう1度上映したいところだったが…。次回は、本物のパチンコ台を用意してしまおうか…。(おれならやりかねん。笑)

 とまあ、いろいろあったのだが、自分としてはあっと言う間に終わってしまったという感覚だった。全体的に人の数は前回に比べて多くないという感じだった。前の週に同系のイベントがあったことも、少なからず影響しているのだろう。広報(チラシや公式HP)が地味なことも、前々から気にはなっていたのだが、費用を出している身ではないし、その負担を考えるとあまり強く求められない。オークションで散財する前の私だったら、自分が負担するからハデにやってくれと言えたのだろうが…。(汗)

 撤収作業も展示を中心に行い、車移動組3台でやや遅れて打ち上げ会場に到着した。が、駐車場が空いてない…。しかたなく、1台は別の駐車場を探すことに…。そんなこともあって、さらに遅れてしまった。やっとこ焼き肉にありついたのだが、こんどはレンタカーの返却時間の関係で途中退席せざるをえず、もう少し肉が食いたかったという悔いを残しながら帰宅のの途についた。(車で送ってもらいながら、贅沢な奴だな…。笑) こうして、祭りは終了した。

 15日、出勤だ。イベント翌日の出勤は本来つらいのだが、この日はかなりすっきりした気分で出勤できた。もっとも、本業の方はしっかりたまっていて忙しかったが、とりあえず展示がそこそこうまくいったという満足感があったので、帰宅後はそれに浸りながらのんびりと過ごした。まだ展示品の方は持ち帰ったままだ。こんどの休日にのんびりと後始末をするとしよう。

 16日、るみけっと3が終わったものの、すぐにここの更新というわけにもいかない。とりあえず、気まぐれモノローグの原文は3月5日分まで原作「犬夜叉」の感想部分を除いて書き上がっているのだが、サンデーを引っ張りだしてもう1度読み返さないとその日がどの回だったか思い出せない。毎週コツコツ書いていれば、こんな苦労しなくて済むのにな…。何に関してもそうだけどさ…。(苦笑)

 イベント疲れはなかったが、本業の仕事の方がたまってしまっているので、そっちの方で疲れてしまう。とりあえず、1話ずつのんびりとこなしていこう。それでも、4週分ずつ更新していけば、そのうち追いつけるだろうと思うが…。(いつ頃追いつけるかな…? 汗)

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