飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2001年>

11月13日(火)

 今度こそと新刊発行に向けてがんばる飛鳥のもとに、無情のコミケ落選通知…。落ちたときにいつも委託してるサークルも何と今回は落選! せっかく新刊を作っても売る場所がない?(汗) 一刻会という切り札はあるが、そこがダメだったらどうしよう? 新刊の行く手に暗雲が…。(汗)

 7日、原作「犬夜叉」だが、殺生丸はやはりかごめたちを助けに来たわけではなかった。が、犬夜叉に奈落の居場所を尋ねるつもりだったらしい。霧骨は、その話の邪魔だから殺されたというわけだ。何とも運の悪い奴だ。そういう意味では、蛇骨は結構運がいいかもしれない。計算間違ったり、やっぱり憎めない奴だな。(笑)

 それはそうと、蛇骨も、霧骨も殺生丸の存在を知らされていなかった。奈落は殺生丸がまさか追ってまで自分を殺しに来るとは思っていなかったのだろうか? 恐らく、七人隊の連中は桔梗のことも知らされてないだろう。その辺が抜けていたのは奈落のミスなのだろうか? それとも、何か意図があってのことなのだろうか? 謎が深まる…。

 そして、次に煉骨と銀骨というのが出て来た。何か銀骨の方はでかいだけであまり強そうではないが、煉骨はちょっと厄介かもしれない。その上にさらに大兄貴というのがいるらしい。凶骨、蛇骨、霧骨、煉骨、銀骨、(大兄貴)ということは、まだもう1人いるわけだ。こいつらがこれまで連携してこなかったから、あまり脅威を感じなかったのだが、煉骨と蛇骨の会話から、これからは連携もありうることがわかった。そうなると少し面倒かもしれない。

 一方、殺生丸の帰りを待っていたりんは、琥珀を目撃する。やはり、りんと琥珀というのは、この先、何やら深くかかわりそうな気配だ。りんは奈落に操られた琥珀に殺されそうになったが、決して琥珀自身に対して恨みや嫌悪感は持っていない。むしろ、殺生丸が琥珀を殺すかもしれないことに対して、そうなって欲しくないという雰囲気を漂わせている。そんなりんの姿は、ちょっぴり大人びたように感じるのだが、気のせいだろうか? もしかして、恋の予感…?

 安直にくっつけるのはよくないかもしれないが、りんに琥珀を想う気持ちが芽生えると、物語完結へ向けての大きな課題の1つがクリアされる可能性があるのだ。つまり、四魂のかけらでつないでいる琥珀の命の問題である…。

 物語のクライマックスでは、やはり四魂の玉が完全に復活すると思うのだ。そうなると、琥珀は四魂のかけらを失って死ぬことになる。ここで唯一、琥珀の命を救えるのは殺生丸の天生牙だ。りんが琥珀に想いを抱き、琥珀の死を嘆き悲しんだとき、殺生丸はどうするだろう? 可能性としてない話ではない…。同人誌的発想だと、逆にそこで殺生丸が琥珀に嫉妬して、二度と生き返らないようにさらにギタギタにしてしまうという展開もありそうだが…。(笑)

 さて、この日は、地道に表紙CGを少し進めた。気分転換に次のレビューの対象となっている第9話を観て、ネタを考える。第10話は前から書こうと思ってたネタがいっぱいあって困るくらいなのだが、その前の第9話は比較的ネタが少ない。と、一瞬、違和感を感じるシーンが出てきた。前に観たときにはわからなかったのだが、DVDでよりクリアで明るい映像を観たことで、それが一瞬目に止まった。

 それは何とも恥ずかしい作画上のミスである。犬夜叉の上半身と下半身の影つけが逆になっているシーンがあるのだ。つまり、上半身は胸側に光が当たっているのに、下半身は尻側に光が当たっているということである。こんな変な現象はあり得ない。あまり批判ばかり突っ込みたくないが、これは書かないわけにいかないだろう。ここを担当した人には申し訳ないが…。

 8日、ここしばらくは地道、地道の繰り返しになりそうだ。髪の天使の輪が終われば、あとは瞳の中を描いて絵自体は完成する。そのあと背景を作り、合成して、タイトルを重ねれば表紙の完成だ。その辺にも若干時間がかかるだろうが、何とかそれを25日までに終え、代休の26日に入稿に行きたい。本文の作業時間を考えると、少しでも早く表紙を仕上げておきたいところだし…。

 一方、第9話のレビューの方も地道に進んでいた。こっちは別に地道でなくてもよかったのだが、CGに時間をとられるので、どうしても一気には進まない。表紙入稿時には背幅をとる関係で本文のページ数申告しないとならないから、そろそろページ割りも考えないといけないし、やらなければならないことがごちゃごちゃになって時間が食いつぶされていく…。うーむ、困ったなぁ。(汗)

 9日、ページ割りを考えてみた。各話のレビュー(本編犬聞録)が扉絵を含めて27ページ、初代OPとEDへのツッコミが5ページ、スタッフ&声優リストが共通データを含めて14ページ、BGMリストが6ページ半、オープニングあらすじリストが4ページと2/3、アニメ×原作対応リストが2〜3ページ、犬夜叉のツボが1ページ、TV視聴率推移が2ページ、主題歌オリコンランキング推移が3ページ、その他に中表紙、目次、編集後記、一部コーナーの扉絵などを含めて約70ページ。これにブレイク漫画を入れて本文76ページといったところだろうか。

 このかたちでまとまれば、そこそこの本になってくれると思う。問題はブレイク漫画だが、最悪の場合はこれを抜いて本文72ページというオプションも考えておく必要があるだろう。たった数ページの漫画のためにまた落としてしまうというのも愚かな選択だ。この本のメインはあくまで評論と資料なのだし、表紙入稿時の申告と4ページくらいの差なら、多分問題ないと思うから…。

 10日、これまで同様、CGと第9話のレビューを地道に進めようと作業を始める。ここは3連休になるので、ある意味、前半の正念場と言える。ここで少しでも余裕を作っておきたいというのが本音だ。しかし、同じことばかりしていると、どんどん行き詰まってくる。CGの方も天使の輪ばかり続いているから、単調で集中力がイマイチ上がらない。ここでくじけてどうすると自分自身にムチ打つのだが、気分転換にと一旦ベッドに横たわると、なかなか体を起こせない。何だかんだといろいろあって、肉体的にも、精神的にも結構疲れているのだ。

 そこで、作業の内容を変えて気分転換を図ることにした。レビューの方を少し置いといて、これまで着手していなかったスタッフ&声優リストの作成にかかった。これも最初は大変だったが、1話分のパターンを作ってしまえば、あとは同じ形式でまとめていくだけだ。データはすでに拾ってあるし…。ということで、この日のうちに第4話分まで作成した。そちらが進むと、不思議とCGの方もペースが上がってくる。ようやく細かくて厄介だった前髪部分の天使の輪を描き終わった。

 11日、前日に続いて、スタッフ&声優リストを第8話まで仕上げた。あとは、画像取り込みとの関係もあるので、他の原稿と同様にレビューと並行して仕上げていくことになる。CGの方は向かって右側の天使の輪を手がける。上の方と下の方の2箇所入れて、大分完成型に近づいてきた。このペースなら、何とか26日に間に合いそうだが、それより早く仕上がるならそれに越したことはない。ここまでくると、本文のレビューと漫画の方が大変そうだ。漫画はまだネタも考えてないし…。(おいおい。汗)

 12日、午前中はCGが順調に進んでいたのだが、午後になると手が止まってしまった。コミケット準備会から「サッパリ白ラベル」が届いてしまったのだ。すなわち、コミケ落選の通知である…。これはさすがに効いた。前にも落ちたことはあるが、今回はかなりがんばって新刊作りをしていただけにショックが大きかった。再録本などのときはともかく、オフセットの純粋な新刊を出したときは、やはり自分のスペースで売りたい。委託先のあてはあるけれども、ちょっと意気消沈してしまった。

 できるなら、CGは天使の輪をすべて描き終えたかったのだが、その辺のショックも響いて、残念ながら少し残してしまった。レビューの方も当然まとまらない。しかし、これで萎えて新刊も落としてしまったらなさけない。新刊だけは意地でも出さねば…。でも、この日はちょっと立ち直れなかった。(汗)

 夜になると、委託先として毎度世話になっていて、今回もあてにしていたスタジオ・アニメQが珍しく落選していたことがわかり、さらにあせる。下手をすると新刊を売る場所がなくなるかも…。まだ一刻会という切り札はあるが、受けてもらえるかどうかは聞いてみなければわからない。とりあえず、HPと一刻会MLにコミケ落選の報を流して、ヘルプを待つことにしたが…。

 一方、アニメ「犬夜叉」だが、どうも作画の乱れが気になってしかたがなかった。顔の輪郭が妙に下ぶくれ気味というか、あごのところのラインが鈍角になっている絵があって、これまでの絵とのギャップが大きい。また、目、鼻、口のパーツに対して顔の面積がやや広すぎて、違和感を覚える絵も見られる。EDクレジットを見ると、原画担当はサンライズだ。サンライズだから作画がいいとは一概に言えないんだな…。(汗)

 作品の展開としては、まずまずだ。原作では、傀儡の奈落が犬夜叉に琥珀が記憶を失っている理由などを話していたのを神楽に変えたのだが、まったく違和感はなかったし、流れとしても悪くない。作画さえ大きな違和感がなければ、前回同様、ストーリーに集中できただろう。

 また、この回では新しいBGMの使用が目立った。劇場版のサントラからの曲だろうか? いままでのモチーフをベースにしているが、かなりハデで華やかなアレンジになっている。それがちょっと聴きなれないせいか、違和感となって残る。珊瑚が琥珀を殺そうとするシーンなどは、もう少しシンプルで重いアレンジの方が似合うように思うのだが…。

 13日、一刻会会長から売り子の口と委託OKの返事が早々に届いた。とりあえず、これでひと安心だ。が、委託を受けてもらったからには、新刊を出さないとかっこがつかない。ということで、また元気を奮い起こして表紙CGに向かい、犬夜叉の天使の輪を完成させた。続けて、右の瞳を手がけてみたが、なかなかいい色合いが出せない。この日は、その試行錯誤だけで、実際に瞳を塗るところまではいかなかった。

 さて、表紙入稿まで半月、本文入稿まで1ヵ月というところまで来てしまった。今度もギリギリの攻防になりそうだ。やはり、劇団☆新感線の芝居でつぶれる時間がネックになりそうな気配…。できれば、余裕を持って芝居を観にいきたいのだが、そんなに甘くないだろうなぁ…。(汗)

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