飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2001年>

10月30日(火)

 豪華犬乱も終わり、姫路へ出張…。行事としては一段落だが、原稿の方はこれからが正念場だ。五代くんのように毎年正念場を迎えているが、ここのところ乗り切れないことが多くなってきた。今度こそは何とかしないといけないのだが…。(汗)

 24日、原作「犬夜叉」だが、蛇骨と犬夜叉の闘いは霧骨が邪魔に入ったために中断されてしまった。おかげで、蛇骨があっさりやられてしまうことはなくなった。すぐに殺さないところを見ると、高橋先生も気に入ってるのだろうか?(笑) そのあとで、犬夜叉が1人で自分を追ってると知ったときの喜び方の表現などを見ると、結構乗って描いてるような感じがする。四魂のかけらよりも犬夜叉をいただきたいと言う蛇骨…。どのように犬夜叉を「いただく」つもりなのか、ちょっと興味があったりするが…。(笑)

 そして、かごめたちには霧骨が迫る。毒の霧にやられるかごめたち…。だが、妖怪の七宝には効かないようだ。ここは、普段あまり役に立たない七宝の見せ場となるのだろうか? 七宝が踏ん張らないと、かなりやばいことになってしまいそうだが…。(汗)

 一方、殺生丸も奈落を捜している。邪見の言ったことも確かに当たっているだろうが、やはり、りんのことも半分はあるのではないだろうか? それはそれとして、鋼牙が、犬夜叉たちが、そして殺生丸までが奈落を追いはじめた。桔梗もすでに白霊山へと迫っている。役者が勢揃いする…。ということは、この先に大きな展開が待っているということだ。奈落との闘いもいよいよ大詰めが近づいているのかもしれない。奈落との決着が「犬夜叉」が最終的に行き着く先ならば、完結が近いという見方もできることになる。

 だが、役者が揃っても、この4者が互いに協力するということは容易には起こるまい。奈落が揃った役者たち上回る存在になっていて、協力なしには倒せないレベルになっている必要がある。そこに、奈落から解放されたいと思っている神楽の裏切りなども絡んでくるだろう。とりあえず、現在は七人隊との闘いだが、その先の展開に期待と不安が入り混じる。しかし、「犬夜叉」って、奈落との決着で終わるのだろうか? 終わった方がきれいかもしれないが、何か続きそうな気がしないでもない。果たしてどうなるやら…?

 さてこの日は、5枚目の色紙の妖しい下描きに再挑戦だ。前日に続いてはかなり苦戦したが、何とか描き上げた。色紙の表面が毛羽立ってしまったから、色を塗るときに気をつけないとまずい。まあ、どうせ豪華犬乱では売るわけにいかない代物だから、失敗したらしたでいいのだか、色紙がもったいない。うまく描けたら、冬コミで売ってもいいし…。(笑)

 25日、1枚目の犬夜叉と桔梗の色紙にペン入れし、色を塗った。人物だけ塗ったところで一応完成だったのだが、ちょっと背景が何もないと殺風景かなと思い、加えたのが失敗だった。選んだ色が思ったよりも暗くて、全体的に暗い感じになってしまったのだ。まあ、桔梗だから暗いイメージも悪くはないのだが、ちょっと汚らしい感じがする。殺風景でも、何も塗らない方がきれいだった。何とか修復しようとあがいた結果、時間もかなり食ってしまい、この日はこの1枚しか塗れなかったし…。(汗)

 26日、2枚目の殺生丸とりんの色紙にペン入れし、色を塗る。元絵が気に入ってるだけに、前日のような失敗はしたくない。慎重になった分、時間もかなりかかったが、幸い人物の方はそこそこ満足な出来になった。背景は、人物の周囲に木の葉をあしらってみた。犬夜叉たちもそうだが、殺生丸一行のイメージというと「森の中」という印象が強い。それはまあ、勝手な先入観にすぎないのかもしれないが、あまり海とか川とか、ましてや人里というのは想像できない。

 りんが神楽にさらわれたときに、人里で畑の作物を盗み食いしていたが、人里に出てくるのは、そういうときくらいなのだろう。好んでいる場所ではないはずだ。ということで、木の葉にしたのだが、失敗にはならずに済んだ。そこそこの出来ではある。プレゼント用の最有力候補だろう。それはいいのだが、やはり時間がかかりすぎる。残り1日で3枚…。かなりきついなぁ。また、徹夜だな…。(汗)

 27日、出勤だ。休日なら1日3枚も楽に塗れるのだが、出勤だけに徹夜は必至になってしまった。もっと早く手をつけておけばよかったのだろうが、計算が狂った部分もある。少なくとも木、金で3枚はできる。順調なら4枚できるだろうと踏んでいたのだが、1枚目の失敗が痛かった。しかたがないので腹を決め、帰宅後から徹夜で色紙の仕上げにかかった。

 一応、2枚はできているし、プレゼント用の最有力候補も仕上がっているのだから、楽をする気なら、さっさと寝てしまってもよかったのだが、新刊が間に合わなかったから売り物があまりにも淋しい。せめて色紙を置いて、少しでも目新しいものを提供したい。とりあえず、早く仕上がったら少しでも寝ようということで作業にかかったのだが、やはりそう甘くはない…。結局、一睡もできないまま即売会に参加することになってしまった。(これで、全然売れなかったら、ショックでかいな…。汗)

 28日、睡眠不足でボーっとした状態で荷造りし、豪華犬乱へと出発する。天気予報どおり、浜松町駅に着くと雨が降りだした。一応、用意はしておいたから、ビニールシートで段ボール箱を包み直し、会場へと向かった。一応、案内に書いてあった搬入開始時刻に合わせて到着したのだが、まだ会場の準備ができていなかった。うーむ、ここで待たされるのなら、少しでも家で寝てきたかった。(寝てないのは、あくまで私の都合だが…。苦笑)

 待っている間に到着した知り合いに候補の中からプレゼント用の色紙を選んでもらった。自分の感覚と他人の感覚では違うかもしれないと思ってそうしたのだが、結局、やはり「殺生丸とりん」がいいということで意見が一致した。ということで、残りを自分のスペースで売ることにしたのだが、いくらぐらいで売るべきか悩んだ。それも知り合いと話し合い、300円ということで意見が一致した。背景が失敗してる桔梗と犬夜叉の色紙は200円ということで…。(笑)

 さて、即売会が始まった。まあ、新刊もないし、売れることはそれほど期待してなかったから、結構気楽だったのだが、るみけっと3のチラシを預かってきてるので、これは配らないとならない。最初は自分のスペースに置いていたが、イマイチ数がはけない。途中からチラシ置き場に半分ほど持っていって置いたら、結構はけてくれた。問題の色紙も全部(5枚目の妖しいのは除いて)全部売れたし、本もそれなりにはけてくれて、参加した甲斐はあった。(ずーっと眠かったけれど…。笑)

 眠気覚ましの意味もあって、スペースを出て、知り合いのサークルの前で立ち話などもした。このイベントに新刊が間に合わなかったのを残念がってくれる人もいる。文章だらけの本になるから、どこまで受け入れてもらえるか、正直言って大いに不安ではあるのだが、こういう声を聞くと勇気づけられる。それと、るみけっとのHPについて「地味すぎる。」とか「遊び心がない。」といった指摘もあった。どうやら、まだ私が管理していると思われてるらしい。(今のアドレスになったときに手を引いたのだが…。汗)

 午後になると、クイズ大会が始まった。賞品は主に市販グッズだが、若いファンは欲しがるだろう。なかなかいい企画だったと思う。ただ1つ気になったのは、賞品が「らんま」ものなのに、問題が「めぞん」関係といった例があった。これはちょっとかわいそうだったと思う。私が持っていないものもいくつかあったが、さすがに私のようなのが参加しては迷惑というものだ。経験の浅いファンでも答えられるように難易度も配慮されてたし、出ていくのは大人げないと余裕で構えていたのだが、中には答えを思い出せない問題もいくつかあったりして…。(う〜む、やっぱ記憶力が減退してるなぁ…。汗)

 そして、終了間際には色紙の抽選会だ。私の色紙が当たったの人は不在で、後日郵送となったが、名前からすると男らしい。私の色紙は男性に人気があるのだろうか?(逆に言えば、女性には不評なのかな?) 呪展の時代も含めて4回中3回が男性にもらわれていった。参加者の比率からいったら圧倒的に女性が多いのだから、普通なら女性に当たりそうなものだが、不思議だ…。(笑)

 即売会終了後は、浜松町で夕食をとり、時間があったので中野へ足をのばした。大きな荷物を引っ張って回るのもつらいので、コインロッカーに荷物を詰め込んだのだが、これがちょっとした悲劇を生むことになってしまった。この日、売らなかったあの妖しい絵柄の色紙が、無理矢理バッグをコインロッカーに押し込んだために折れてしまったのだ。(あいや〜っ、これはもう売れない…。涙) まあ、私の清純なイメージが崩れずに、逆にホッとしたという面もあるけれど…。(どこが清純やねん!? 笑)

 29日、翌日からの出張に備えて準備をする。少ない旅費の中から、そこそこ充実した食事をとれるだけの額を捻出するためのやりくりが大変だ。そんなことばかりに気をとられていて、いくつかの重大な見落としをしていたことにこのときは気づかなかった。もともと旅行は好きな方ではない。計画を立てたり、ホテルの予約をしたりするのが面倒な奴だから、計画がずさんなのも当然といえば、当然たったのかもしれないが…。(汗)

 アニメ「犬夜叉」だが、桔梗を守ると心を決めた犬夜叉とそれを察してもう会えないと現代にもどったかごめの心の葛藤を描いた回だ。犬夜叉たちの活躍を見たい人たちには物足りない内容かもしれないが、私はこういう人間ドラマを描いた内容が好きだ。アニメとしては、ハデなアクションがないだけに、いかに単調にならないようにするか苦労しただろうと思う。

 ただ、原作で何も触れられていないかごめの父親の話を出してしまったのはどうかと思う。それによって、かごめの出生には特に何ら秘密がないことになった。原作が今後、それと違ったものを出してきたらどうなるのだろう? そういう心配が先に立ってしまう。オリジナルな設定もいいが、墓穴を掘らないように注意した方がいい。あとで苦労するのは、アニメスタッフ自身なのだし…。

 30日、新幹線で姫路へと向かう。昼過ぎに到着し、まずは駅ビルの地下で昼食をとった。店の名前は忘れたが、洋食屋さんで、手頃な値段で結構うまかった。出だしは大当たりで好調だったのだが、この先がよくなかった。用務先の兵庫県立歴史博物館まで交通費を浮かすために歩いていくことにしたのだが、天下の姫路城を甘く見過ぎていた。博物館はお城の裏手…。姫路城約半周は結構きつかった。(汗) でもまあ、散歩のつもりで周囲を楽しみながら歩いた。幼稚園だか保育園だか、園児を引率してきてお城の周りの公園で遊ばせてる光景が目立つ。静かだし、環境的には非常にいいなと感じた。

 博物館では特別展を中心にじっくりと3時間余り見学した。今回の特別展はキヨッソーネ東洋美術館所蔵の浮世絵を中心とした日本の美術工芸品とエドアルド・キヨッソーネの業績を紹介するものだ。このキヨッソーネというのは、明治時代、まだ技術のなかった日本に呼ばれた「お雇い外国人」の1人で、紙幣の肖像を彫刻するため、当時の紙幣局(現在の財務省印刷局)にかなりの高給で雇われた人物である。

 キヨッソーネは生前、その高給のほとんどを浮世絵を中心とした日本の美術工芸品の購入に充て、彼の死後、そのコレクションはジェノバに建てられたキヨッソーネ東洋美術館に収められた。当時の日本人があまり価値を見出していなかった浮世絵等の収集に資財を投げうっていたわけだ。私も(高給ではないが)るーみっくグッズの購入に資財を投げうっているから、ちょっと似てるかも…。(おいおい。笑)

 質が違うとか言われそうだが、浮世絵だって当時の日本じゃ陶器の包み紙にしてたくらいのものなのだから、るーみっくグッズだって笑っちゃいけない。積もり積もれば、博物館が建つかもしれない。るーみっくグッズを笑う者は、るーみっくグッズに泣くのだ。(…って、あまり説得力ないな。そもそも意味がわからん。笑)

 予定より見学に時間をかけてしまったので、帰りがけに寄ろうと思っていた姫路城はすでに閉まっていた。せっかく姫路まで来たのに、天下の白鷺城を見ないで帰るというのではもったいない。本来の目的ではないのだが、翌朝1番で見学して、次の目的地(宝塚)へ向かうことにした。

 夕食後は、ホテルで原稿書きのために「犬夜叉」のDVD(第8話)を鑑賞した。うーむ、出張先でアニメのDVDを観てる奴というのも、あまりいないだろうな。(汗) あらためて落ち着いて観ると、第8話の九十九の蝦蟇の話は結構よくまとまっているのがわかる。だが、それだけではネタにならない。いいネタはないかと繰り返し観る…。結局、あまりいいネタが思いつかず、原稿もほとんど書けなくて、ノートパソコンとDVDを持参した意味はあまりなかった。(重かったのに…。汗)

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