飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2001年>

10月9日(火)

 いよいよ新刊に向けて動き出さねばならない時が来た。ちょっと遅すぎる気もするが、ここからエンジン全開で行くしかない。月末のイベント「豪華犬乱」のプレゼントに提供する色紙の絵柄も考えなければならない。忙しくなってきたぞ!

 3日、原作「犬夜叉」だが、暴れていた大鬼と思っていたでかい奴は人間だったらしい。確かに角はなかったが、外見は人間離れしている。何となく、「らんま」でシャンプーが初登場したとき、女傑族の村でシャンプーと戦っていた大娘を思い出してしまったが、大娘同様、でかい割には見かけ倒しだった。(もともと高橋先生の場合、スリムな奴の方が強いって傾向があるが…。)

 そいつの名が凶骨で、次に出てきたのが蛇骨…。骨と土から甦ったから、名前も「骨」で統一しているのだろうか? こっちの方はどうもオカマっぽい。いい男が好きらしい…。こっちは細身だから、凶骨よりは強いだろう。こちらにも琥珀がきているし、もとから蛇骨は犬夜叉と戦うよう命じられていたようだ。

 このオカマ(?)の蛇骨がどういう闘いをするのかが、次回以降の興味の焦点となる。ただ、凶骨があっさりやられているし、こいつもそれほどではなく、さらに強い奴が後に控えているという展開も考えられる。何となくアーケードゲームのパターンのように…。

 というのも、蛇骨が凶骨のことを「おれたちの中でいちばん弱かった」と評しているからだ。多分、もっと仲間がいるのだろう。早めに出てくる奴はたいてい前座だ。中には、後々までしつこく出てくる奴もいるが、蛇骨はどちらのパターンだろう? こいつらと奈落の関係も知りたいところだ。とりあえず次回は、蛇骨が犬夜叉を男前と評価するかどうかが楽しみだな。(笑)

 さて、この日は代休だ。ということで、大詰めに来ている新刊の表紙CGは、いよいよ犬夜叉の髪の天使の輪を描く作業に突入した。が、どうもうまくいかずに試行錯誤を繰り返す。時間がかなり無駄になってしまった。結局、前髪の向かって左の方の3箇所までしか天使の輪を入れられなかった。(途中で疲れてきてしまって、何度も休んだからな…。汗)

 CG描きに疲れると、しばしTVを観る。ケーブルTVに加入してからというもの、いろいろと観たい番組があるのだ。ほとんどが過去のなつかしい番組なのだが、たまにはいいものである。昼間は「オレたちひょうきん族」を観た。ちょうどたけしと軍団がフライデー編集部襲撃事件の謹慎から復帰しはじめた頃(1989年8月下旬)の放送だった。が、今観るとあまりおもしろいギャグはない。こんなもんだったろうかとちょっとがっかりした。

 いちばん笑いこけたというか、思わず「うっそー!」とひっくり返ってしまったのが、磯野貴理子まだ若くて結構かわいかったことだったりする。(こらこら、笑) 本人には大変失礼な話だろうが、近年のイメージしか残ってなかったから、最初からああいうキャラクターだったのかと思っていた。うーむ、かわいかった頃もあったんだなー。(他人のことは言えないか。自己紹介ページの写真と今を比べたら…。汗)

 夕食時には「元祖天才バカボン」を観た。EDテーマ曲は「元祖天才バカボンの春」という曲で、わざとらしくムード歌謡調で歌い出し、途中から軍歌調に変わるのだが、そこの部分の歌詞に思わず「が〜ん!」とくる。「41歳の春だから〜っ…」って、そうかぁあああっ、私はとうとうバカボンのパパと同じ歳になってしまったんだぁあああっ…!(思えば遠くへ来たもんだ…。汗)

 4日、帰宅後、月末のイベント「豪華犬乱」のプレゼント企画に出す色紙の絵柄を考えた。過去、「呪展」で出した色紙は、かすみおねーさん、良牙、犬夜叉&かごめだ。今回も、ネタとしては犬夜叉かなと思っているが、どのキャラをどういう絵柄で描くか迷う。やはり、欲しがってもらえないと悲しいし、あまりマイナーな路線には走れない。無難にいくなら、(前回はかごめとのコンビだったから、今回は)犬夜叉と桔梗、ちょっと狙うなら殺生丸とりんだろう。(でも、他にも多数ありそうだ。笑)

 弥勒も人気は高いし、別に前回同様、犬夜叉とかごめでもいい。あるいは、「らんま」キャラの比率が低くなる可能性も考えて、乱馬とあかねでもいいだろう。だったら、いっそのこと全部描いてもいい。ただ、あまりたくさんプレゼントに出してしまうと安っぽくなってしまうような気もするし、ちょっともったいないかななんて、せこい気持ちも働いてしまう。1枚だけ出して、あとは自分のスペースで売ろうかなと…。(新刊は間に合わないし…。)

 金銭的にどうこうということではないのだが、せっかくイベントに参加しても何も目玉がないのでは淋しい…。「呪展4」では実演販売よろしく、その場で絵を描いて売ろうと思ったのだが、時間がかかりすぎて全然ダメだった。やはり、事前に描いて持っていかねば…。まあ、私の色紙でも欲しがってくれる人は一応いるみたいだし…。(笑)

 「呪展4」のときも2枚描いて出来のいい方をプレゼントに出し、やや失敗気味の方をスペースに置いといたら、欲しいと言ってくれた人がいた。そのときは失敗気味だったこともあって、色紙原価の100円で売ってしまったのだが、周囲からもったいないと言われてしまった。今回は少しくらい色をつけてみようかと思う。300円くらいなら、怒られないだろう…。(笑)

 5日、前日に続いて色紙の絵柄を検討しながら、ノートにラフを描いてみる。まずは、犬夜叉と桔梗を2態、次に弥勒と珊瑚を1態…。やっぱり、構図がありきたりだな…。どうも頭が古くなってきたせいか、斬新な構図が湧いてこない。こういうことにかぎらず、無意識のうちに保守的になってきて、無難な路線を歩もうとしているのに気づき、年をとったんだなーとつくづく感じさせられることがある。その点、若い人たちの発想は豊かだ。どんどん置いていかれてしまう。(汗)

 構図で勝てないのなら、絵の質で勝負ということになるが、これも今の若い子たちはうまい。苦手で描く練習もほとんどしていない手描きカラーの一発勝負では、なかなか納得のいくものが描けない。どっちにしても負けるんだと割り切れば、案外気楽に描けるかもしれないが、最初から負けを認めてしまうのも、何だかなー。(本音は負けたくないわけだし…。笑)

 6日、出勤だ。仕事の合間に不要書類の裏に色紙の絵柄のラフを描いてみる。(ラフを描く合間に仕事をしているという感じもしないでもないが…。汗) 弥勒は珊瑚と一緒に描くのをやめ、単独の横顔にしてみたら結構様になってきた。犬夜叉と桔梗は、前日に描いたうち1態のキャラの配置を逆にしたものでほぼ固まった。続いて浮かんだのが、昨今の状況を考えるならやはりこれだろうということで、殺生丸とりんである。(でも、妖しくはしないぞ。笑)

 これで、とりあえず3枚までは候補が決まった。あと2枚だが、犬夜叉と桔梗があってかごめがないのもどうかと思うから、犬夜叉とかごめも描くことにする。あとは「犬夜叉」ばかりなので、「らんま」キャラのも1枚くらいは描かねばなるまい。1枚きりなら、主要キャラ総出演というのもイメージとして浮かんだが、描くのが大変なのでやめてしまった。(おいおい。笑) 来週はもう描いてないとまずいのだが、すぐに決まるかな?(そのうち何とかなるだろう。笑)

 7日、午後から出かける予定だったのだが、前夜になって来客予定が飛び込んできてしまい、ほとんど自宅にいた。もちろん、絵を描いているわけにもいかない。こういう予定外のものが影響大きいのだが、社会生活を営む上では避けて通れないものがある。これまで避けて趣味の世界にのめり込む奴が、世間からマイナスイメージを持たれている「真のオタク」なのだろう。そういう意味では、私はまだ「真のオタク」ではない。(と思う。) でも、「仮性オタク」とか呼ばれたら、もっと嫌だな…。(爆)

 夜にはさすがに客も帰ったので、色紙のラフ描きの続きをした。「らんま」キャラは、とりあえず乱馬とあかねを考えてみたが、描いてみるとイマイチだ。そうなるとあまり時間もないし、以前にも描いてはいるが、描き慣れたかすみおねーさんが見栄えよく描けるだろうということで、サラサラと描いてみる。いつもいつもエプロン姿では芸がないから、今回は近世ヨーロッパ風の舞踏会用ドレス姿にしてみた。(理由は、自分でもよくわからないのだが…。笑)

 ベルばらが流行った頃に少し描いたことがあるので、その辺のイメージで描いてみたのだが、あまり派手な髪飾りや宝石類をつけてしまうとかすみおねーさんの清楚さが失われるので、ほどほどにしておいた。まずまずだ…。これで、4つめの絵柄が決まった。

 8日、久々のアニメ「犬夜叉」だ。番組改編期とはいえ、こんなに間があいてしまうと、前の話とのつながりが切れてしまっている。春のときもそうだったが、多分、視聴率はよくならないだろう。今回の出来とは直接関係なく…。せめて、休みは中1回にしてもらえないものだろうか? 飛び飛びでいいから、連続の休みはなしにして欲しいなぁ…。

 内容の方は、前半は犬夜叉と闘鬼神(灰刃坊)との闘い、後半は殺生丸と犬夜叉の闘いだった。気になった点は、闘鬼神の剣圧、鉄砕牙の半端でない重さなどがやや表現的に弱く、あまり伝わってこなかったところだ。原作でもそういう感があったから、アニメがこれをどれだけリアルに表現してくれるか期待していたのだが、残念ながらそこに力点は置いてもらえなかったらしい。確かに直接本筋には関係ないのだが…。

 個人的には、重くなった鉄砕牙と闘鬼神がぶつかったときに、ゴツンという岩同士がぶつかり合うような重く低い音がしたら感じが出るかななんて思っていたのだが、刀のぶつかり合いでそれはやはり違和感がありすぎるかもしれない。重い金属音というのがいいところだろうが、そこまで気を回してくれというのは贅沢だろうか?

 今回、殺生丸が犬夜叉の変化に初めて一瞬恐れを感じたという部分が大きなポイントなのだが、ここも殺生丸に迫ってくる犬夜叉の気の圧力などにもっと迫力が欲しかったように思う。何だか得体の知れない強い気のようなものが殺生丸に襲いかかり、殺生丸が一瞬恐れを感じるという視覚的表現が見たかった。できれば、CG処理などを使って波動が迫ってくる感じを出してくれれば…。決してできない技術ではないと思うのだが…。

 この日の夜は、色紙のうち、残る1枚の絵柄について検討した。犬夜叉とかごめと漠然と決めてはいるのだが、単純なほのぼの路線は前回描いた。犬夜叉と桔梗のこの世では結ばれることのない切なさに対抗できる絵柄はないものかと考えているうちに、どんどん妖しい方向にイメージが流れていってしまう。犬夜叉と桔梗がこの世で結ばれないのなら、犬夜叉とかごめはまだ結ばれる可能性があるよなと…。つまり、そういう絵柄である。(笑)

 まともに描いたら18禁ものだ。が、上半身のみの2人の裸像をアーティスティックなイメージで描きたいという気持ちは結構ある。私の画力でどこまでアートに迫れるのか、ただのエロイラストと紙一重になってしまうかもしれないが、思い描いたものがかたちにできるかどうかという挑戦はしてみたい。失敗して、とても人前に出せないものになれば、それはまだまだ自分に力がない証拠だし、豪華犬乱に出すかどうかは二の次として…。

 9日、前夜考えた犬夜叉とかごめの裸像を絵にしてみる。裸のかごめを裸の犬夜叉が後ろからやさしく抱きしめている絵だ。(これだけ書くと、かなりエッチかもしれない。笑) 犬夜叉は眼を閉じ、どんなことがあっても離さないという意志を示し、かごめはやすらぎに満ちた瞳でそんな犬夜叉を見上げながら、身を任せているという構図(のつもり)だ。犬夜叉の腕でかごめのちちは隠れているので、18禁まではいかないだろう。15禁くらいかな?

 でも、中学生になら見てもらってもいいんじゃないかと個人的には感じる。さすがに小学生に見せたり、売ったりするのはためらわれるので(当たり前だ。笑)、私個人の気持ちとしては13禁といったところだ。ちょっと甘いけれど、あくまで個人的な思いとして…。(笑) もっとも、これを本当に色紙に描くかはまだ未定だ。描いたところで、豪華犬乱では販売も展示もできないだろう。年齢制限ものは扱えないイベントだし…。

 その辺は、やはりイベントの趣旨を尊重しなければいけないだろう。自分もイベント運営に関わっている人間だから、スタッフが困るようなことはしたくない。出せるイベントで出せばいいことだ。そもそもうまく描けたらの話なのだし、今考えてもしかたないことだ。(笑) 問題は、そこそこ描けてしまった場合だが…。どうしようかな?(欲しがる人いるかな? 笑)

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