飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2001年>

7月17日(火)

 オフセット新刊の夏コミ発行をついに断念した飛鳥…。しかし、休んでいられるわけではない。代わりのコピー誌のために漫画の絵コンテを切る。しかし、なかなか絵も、ネタも決まらない…。気持ちは結構前向きなのだが、アイデアがついてこない。これもやっぱり衰えなのだろうか?(汗)

 11日、原作「犬夜叉」だが、サブタイトルのとおり完全に休息の回だった。こういうノリの話は、私も同人ネタとして考えたことがある。いちばん疲れているのは犬夜叉だっていうのは、前から感じていたし、少しは休息の時があってもいいんじゃないかと…。それで、「FREE AS A BIRD」の中表紙に「戦士の休息」なんてイラストを描いたりしたのだ。

 新展開の前に一息入れる話を挟んでくるのは、比較的オーソドックスな構成と言える。読む側にとっても休息は必要だ。その辺のタイミングが実にしっくりくる。平和な展開の中で、小さな注目点もあった。弥勒のセクハラがついに尻から胸にグレードアップした。(笑) この前の話で、より珊瑚の心を近づけたという手応えが弥勒にあったと考えることもできる。

 それはいいのだが、このシーンのあとの楓と七宝の絵はいただけない。ちょっと崩れ過ぎだし、何か雑な感じだ。小さいコマではあるのだが、本来のキャラの絵と似てない。(汗) プロダクションで仕事をしているから、他の人が描いてる部分も当然あるわけだが、あそこまで崩れてしまうのはどうかと思う。

 一方、かごめの家に来た犬夜叉はというと、熱いお湯が苦手で、味覚が鋭敏だから濃い味の食べ物は受け付けないなど、ほとんど犬そのものという性質を見せている。なるほどなと思った。熱さに耐えられず、風呂から裸で飛び出してきた犬夜叉、あの位置からだとかごめからは見えたかな?(って、何が…? 笑)

 かごめの家に泊まってきて、元気いっぱいでスッキリした犬夜叉を見て、弥勒はどう思ったろうか? やっぱり、妙な想像したんだろうな。(状況からすると、そういう誤解してもおかしくない。笑)

 さて、この日からコピー誌の作成にかかる。まずは、本来の新刊を落としたことを漫画にしようと絵コンテを切ってみることにする。元からある程度のイメージはあったのだが、どうも最初に考えたものは中途半端で説明くさかった。あまりこっちから一方的に説明しても、所詮言い訳に過ぎないわけだし、逆に開き直りと受け取られかねない。

 それに、わざわざ経緯説明を漫画にしようとして悩み、時間を食ってしまうのでは意味がない。本来の新刊を落とした上に、代わりのコピー誌まで落としてしまっては洒落にならない。それなら、いくつか考えていた別のネタを描いた方がいい。ということで、別のものも絵コンテを切ってみたのだが、結局これもうまく描けなかった。(低調じゃ…。汗)

 12日、新しい上司の歓迎会で、帰宅が遅くなる。当然、酒もかなり入っているので、頭を回転させるのは困難だ。まだコミケまでは1ヶ月あるから、そんなにあせる必要もないのだが、そういうことを言っていると、いつのまにかどんどん遅れていって、結局苦しい思いをしてしまうことになる。

 小さなことでも進められればいいのだが、この日の酒量はちょっと多過ぎた。ネタ作りのためにちょっと「犬夜叉」の単行本を読み返したのだが、そのまま寝てしまった。帰宅直後につけた冷房も、照明もつけっぱなしで、電気代はもったいないわ、体にはよくないわ…。うーむ、困ったものだ。(汗)

 13日、冷房をつけたまま寝てしまったので、体が冷えてしまい、朝から調子が悪い。帰宅してからも、体全体がだるい。そんなことも言ってられないから、とりあえず漫画の絵コンテを切り直してみるが、どうも決まらない。前日に続いて単行本の読み返しをしてみるが、ネタは浮かんで来ない。

 そもそも、第20巻と21巻がどこにいったかわからなくなっている。買ったのは確かなはずなのだが、買った直後に読んだきり、どこにしまったかわからないのだ。そこらへんに置いてしまって、部屋中にあふれている原稿の試し刷りやら収納場所の決まっていないグッズ類の下に埋もれているのだろう。

 こんなことではいけないなと思うけれど、整理してもすぐにこうなってしまう。ものを集めてしまうと、部屋がいっぱいになるのは当然のことなのだが、わかっていても捨てられない。ああ、四次元ポケットが欲しい…。(笑)

 14日、出勤だ。表紙CGが間に合っていれば、この日の帰りに印刷所に寄ることになっていたのだが、その必要はもうない。何とも淋しい1日だ。帰宅後は、また絵コンテの切り直し。いい加減、このネタで描くのはあきらめた方がいいのかもしれない。自分で描いててちっとも面白くないし…。

 なるべく、オリジナルなシチュエーションでと思ったのだが、ベタでコテコテのパロの方が笑えるかもしれない。そういうのも自分の持ち味の1つではあるし、その辺もう1度検討してみるとしよう。

 15日、せっかくの休日だというのに、アイデアが枯渇している。オフセット新刊の入稿を断念したことで、緊張の糸が切れてしまったのだろうか? もともと、春からあまり漫画の方のアイデアは浮かばなかったのだが、その気になればいままではすぐに浮かんできたものだが…。

 調子が悪いので、ここのところしっかり観ていなかった「犬夜叉」のアニメをビデオで観直す。やはり、八奈見乗児の刀々斎のとぼけた雰囲気はいい。原作で読んだときのイメージとはちょっと違ったが、アニメはアニメでノリがいい。どうなんだろう、結構アドリブで入れてる部分もあるのではないだろうか?(笑)

 邪見も原作以上に憎めないキャラになっている。こういう作りを見ると、殺生丸はあくまで鉄砕牙をめぐって犬夜叉と利害が対立しただけであって、悪者としては描かれていないことが感じ取れる。この点はもちろん原作も同じだが、邪見が憎めないボケをより多く見せていることで、余計にその印象が強くなっている。

 それに比べると、この前の桔梗の描き方がいかにも悪女に見えて気に入らない。桔梗への思い入れが強いこともあるが、作品としてこの描き方が正しいかどうかに疑問を感じてしまう。桔梗の本心をより見えなくするためのカムフラージュであろうとは思うのだが、あそこまでやらせてしまうのはどうだろう? 何も語らない方が、余計不気味でいいと思うのだが…。

 16日、アニメ「犬夜叉」だが、この日からOPが変わった。ちょうど新しいキャラがこれから続々と登場してくるところだから、非常にいいタイミングの切り替えだと思う。前のものに比べるとあまりダイナミックさは感じなくなったが、その分、ほのぼの感があるような気がする。

 かごめと七宝が走ってくる絵では、手前の草が曲に合わせて揺れている。とても戦っている連中とは思えないほのぼの感だ。(笑) 殺生丸一行では、はしゃぐりんと振り回される邪見、それを見守る殺生丸の姿がまたほのぼのしている。奈落ファミリーもああやって揃うと何となくほのぼの感が…。(琥珀は影が薄いけど…。笑)

 犬夜叉と鋼牙の闘いとかごめの矢の部分は、このOPの動きの見せ場だろう。だが、不思議と前のOPほどのダイナミック感を感じなかった。これは単に私の印象の問題だと思うのだが、前半部のほのぼの感にひたって、こうした動きのあるシーンでも心が落ち着いてしまっているからかもしれない。

 矢を放ったあとのかごめの走り方とスカートの揺れが妙にかわいい。いまどきの女子中学生もあんな走り方をするのだろうか(もっと普通に走るんじゃないかな?)という疑問がないでもないが、鉄の貼りつきスカートという初期の不評に対する改善サービスという見方もできる。(そんな見方するのは、私だけか? 笑)

 本編の方だが、注目はりんの登場だった。前半の犬夜叉と殺生丸との闘いで犬夜叉が風の傷を習得するところも重要ではあるのだが、原作で人気の高いりんの描き方の方が、どうしても興味の対象となってしまう。私以外にもそういう人が多かったのではないだろうか?(笑)

 結果的に言うと、私としてはちょっと物足りなかった。原作よりちょっと年齢が上のように見える。もう少し幼い感じの方がよかったのではないかという気がする。より幼い方が、殺生丸との関係がより妖しく見えていいとか、そういう気持ちもないでもない(笑)が、描いていたイメージとちょっと違っていた点に違和感を感じたというのが正直なところだろう。

 そして、この回でも邪見が憎めない行動をしている。あの花占いは、果たして本編に必要なのかという疑問もないではないが、単純に見てて心がなごむ。主人公にとって対立する相手の部下がああいう憎めない奴というのは、緊張感には欠けてしまうが、家族で楽しむアニメとしてはいいノリだと思う。これからもいいボケをかましてもらいたい。(笑)

 鋼牙の登場については、今回はまだシーンが少な過ぎる。今後の絵の動きに期待したい。鋼牙のスピード感を天下のサンライズがどう描いてくれるのか興味がある。ここのところ、止め絵が目立つようになってきた感もあるので、ここでまた見せ場を作って欲しいものだ。

 さて、この日も絵コンテは全然進まない。もっぱら充電に努めた。といっても、バッテリーの充電と違って、時間がかかった分、確実に結果が出るわけではない。そのまま放電してしまう可能性もあるところが、人間の充電の困ったところで、意欲の欠如に対する言い訳として使われることが多い言葉だ。今回の場合も、その自覚症状がかなりあるな…。(汗)

 17日、ドツボにはまっている。何か起爆剤が欲しいところだが、あまりそれにつながりそうなネタもない。こんなふうに精神的に滅入ると衝動買いという逃避行動に走ることが、私の場合多い。ネットオークションに「犬夜叉」の抽プレテレカ5枚がバラで出品されていたので、それを狙ってみることにして予算のやりくりを始めた。何とか、合計で16万までは出せそうだ。

 できればそんなにかけたくはないが、同じテレカが少し前にかなり高騰した経緯があるから、このくらいはしかたないだろう。うち1枚はすでに持っているので、狙いは4枚…。1枚4万の計算だが、無理して全部狙いにいくのではなく、終了間際の状況によっては1枚のみに絞る作戦も考えた。その場合、1枚に16万はさすがにかけたくない。せいぜいその半分までだ。

 まあ、こうやって何でもいいから目的を定めて意欲を高めることから復活につなげたいと思う。うまく落札できれば、気分もまた上向きになるだろう。失敗したら、さらにドツボにはまる危険性も大だが、果たしてどうなることやら…?(笑)

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