飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2001年>

5月8日(火)

 腰痛を抱えたまま迎えたGW。一刻会の集会も何とか無事に乗り切って、とりあえずは一息…。例年ならここから夏コミに向けての執筆が始まるのだが、今年は少し早めに動いている。その余裕が無駄にならないようにがんばらないといけないが…。(笑)

 2日、GW進行で少年サンデーがお休みだ。まあ、この時期は何かと落ち着かないから、それはそれでいい。それより、連休に入る前に仕事に区切りをつけておきたい。翌日も出勤だが、決裁を要する書類などはこの日のうちに決裁をとっておき、連休明けにすぐ送れるようにしておきたい。

 そんなわけで、帰宅が遅くなった。帰宅してからは、新刊本の資料収集…。このところ、こればっかりという感じだ。いったい、いつまで資料収集してるのかと言われそうだが、それだけ本を作るのに必要な資料が多く、収集するのに手間がかかるということだ。

 もっとも、この日からこれまで収集していたとは別の資料収集に入った。また第1話から「犬夜叉」のアニメを見直しだ。何とも地道な作業である。近年はどちらかというと作家の感性で魅せる同人誌が多くなってきたが、以前は地道な努力の集積をまとめた同人誌も多かった。

 今回私が手がけているのは、後者タイプの本である。現在はネットの時代だから、HPではそこそこ詳しい資料や研究成果を発表しているところがある。が、同人誌ではあまり見なくなってきてしまった。だから、あえてそれをやってみようと思ったのである。どのような出来になるかは、今の段階ではわからないが…。(汗)

 3日、出勤だ。今の勤務体制では、どうしても連休中のどこかで出勤しなければならない。むしろ、途中より頭に出勤がきてくれたのは幸いだったかもしれない。一刻会の集会も例年なら3日からだったのが、今年は4日からだし、非常にラッキーな巡り合わせになった。

 前日の朝のTV番組で私の勤め先の博物館が紹介されたこともあって、この日は問い合わせの電話が多かった。雨にもかかわらず、来館者もそこそこあった。朝方のそれほど視聴率が高くないと思われる番組でも、TVの効果というものは大したものだ。

 帰宅後は、まず、翌日の一刻会の集会への出発準備を整える。集会のオークションに出品する品も決まり、袋にまとめて入れた。と、今回の進行担当者から電話がかかってきた。急遽、私が昔やった企画を今回の集会でやりたいので、その用具を持ってきて欲しいとのことだった。

 その用具とは、飛鳥杏華特製の単行本カルタである。要は、高橋留美子作品の単行本の表紙で作ったカルタで、作品のタイトルやサブタイトルを読み上げて、収録されている単行本のカードを取るというゲームである。結構、広い知識と記憶力を要するので、あまり若い人たちの集まりには向かないが、一刻会あたりの面々だと、ちょうどいい。

 それを持って行くのはかまわないが、問題と回答はペーパーを廃棄してしまっていた。単行本といっても、ワイド版や文庫版もあるので、収録されている単行本が複数存在する。あらかじめ、ちゃんと調べて問題を作らないとトラブルの原因になるという主催者にとっても大変なゲームなのである。(汗)

 とりあえず、問題については何とか考えるから、持ってきて欲しいと言うので、荷物の中に加えた。もしかしたら、問題と回答の元ファイルがどこかに残っているかもしれないので、翌日の朝、探してみることにした。

 4日、ファイルを探してみると、すぐに1998年と1999年に使ったカルタの問題が見つかった。そのままプリントアウトしてもよかったのだが、重複しているものもあるので、手を加えてからプリントアウトした。そのせいで、ちょっと出発が予定より遅れてしまったが、何とか間に合った。

 13時から一刻会の集会のスタートである。軽い自己紹介と近況報告のあと、まずは前年度の会報で活躍した人たちに贈る「一刻会アカデミー大賞」の選考を行った。続いて2組に分かれ、ゲームを行う。例えば、「るーみっくのヒロインと言ったら誰?」という問題に各自が答えを書き、1チーム5人の回答をトランプのポーカーのように合わせて得点するゲームだ。

 これが簡単なようで、意外と難しい。読みすぎてはずしてしまうこともある。チームの中に特定のキャラへの思い入れが深い人がいる場合、普通、みんなその人に合わせようと考えるのだが、当の本人が周囲に気を遣って、別の答えを書いてしまったりして、なかなか5カードの満点が出ない。

 3つめは、古今東西ゲーム。山手線ゲームとか大阪環状線ゲームなどとも呼ばれるやつである。両チームのメンバーが交互に並んで円をつくり、例えば「らんまのキャラ名」などとテーマを決めて、1人1人答えを言っては手に持った人形を回していく。そして、3分間たったときに人形をもっていた人がアウトとなり、その人のいるチームが減点となるのだ。

 かなり前から何度もやってきたゲームなのだが、久しぶりにやるとまた楽しいものである。一刻会あたりだと、かなりマニアックな答えを出しても認知されるからありがたい。(笑) それでもタイミングが悪くて、1回アウトになってしまったが…。

 夜の部は、キャラ名と「○○した。」という動詞を書いた紙をくじ引きのようにして選んで文章を作って楽しむ企画である。風美犬さんのHPのりゅーげんびれあと同じであるが、今回はそれらの文章をつなげてストーリーを作ってしまおうという企画だった。かなり無理があると思ったのだが、やってみるとこじつけでつながって、無茶苦茶な爆笑ストーリーになった。

 「らんま」のかすみさんとパンスト太郎を中心にしたメロドラマになってしまったり、「犬夜叉」のタヌキさんが極悪になってしまったり、鬼蜘蛛が喜びそうなくらい桔梗が乱れまくったり、いずれも主人公の乱馬や犬夜叉がほとんど出てこなかったり…。(おいおい。笑)

 企画のあとは、宿泊所に入って宴会である。毎年恒例となっている全国から集まった仲間との楽しいひとときである。飲み食いしたり、語り合ったり、ぶざけあったり、スケッチブックを頼まれて描いたり…。ほとんど、同窓会みたいなもんかな。

 5日、この日は3チームに分かれてのゲーム大会だ。午前のスタートは、携帯着メロ当てクイズ。るーみっくの主題歌を着メロ化したものを1部分(1秒から5秒)聴いて当てるわけだが、必ずしも曲の先頭から始まるわけではないし、着メロ制作者がたまに音程を取り違えてることもあるので、意外とわからないものが出てくる。

 そのあと、ゲームは一旦休憩してオークションを行う。今回は十数点しかなかったが、まあそれなりに濃いものも…。内容はここでは言えないくらい。(笑) その辺はやはり、長年友達づきあいしている間柄だ。るみけっとより濃いサービスをしても、罰は当たらないだろう。濃いサービスの内容が知りたい人は、一刻会に入って集会に参加しよう!(笑)

 午後のスタートは、「らんま」と「犬夜叉」のアニメOPとEDに関するクイズ。まず、ビデオを見て問題に答えるのだが、登場するキャラの順番を全部正確に言わせたり、キャラの登場位置などを答えさせたりなど、細かいものもある。問題になってもいないのに、EDのテロップを見て第何話かわかってしまう人が何人かいるあたりが、何とも濃い…。(笑)

 続いて、私が持参した単行本カルタだ。腰がまだ痛いので無理しないと宣言したのだが、やはり作った本人である強みで勝ってしまった。机の反対側にカードがあるのを見つけて、思わず机に上ってダイビングしてしまったりして…。(ほんとに腰が痛いのかと疑われてしまったかな? 汗)

 カルタのあとは、間違い探しである。プログレスレポートという集会のパンフの表紙の表裏が実はこっそり間違い探しになっていて、それをその場で答えさせるという意表を突いた企画だった。実際、私も含めて表紙絵の候補がなく、両方同じ絵を使ったと思い込んでいた参加者が多かった。こいつは1本とられた…。

 夕食後、夜の部は会報の編集会である。以前ほど盛んでなくなってしまったし、私含め、ほとんどの参加者が久しぶりだった。が、始まってしまえば、経験者が多い。単純作業は人数が多い分、進んでいく。が、逆に人が多いと進まないものもある。ページ割りなどは、人それぞれのセンスによって異なってくるものだから、様々なこだわりを持った人たちが集まってしまうと、逆に意見が対立してしまうのだ。

 執筆者の意図と編集者の意図というぶつかり合いもある。望むかたちで掲載されないなら、掲載してくれるなという執筆者のこだわり…。それではページ数が足りなくなるので、執筆者の意向を加味しながら妥協案を模索する編集者…。忘れていた緊張感だ。来た原稿をただ載せるだけの本では味わえない舞台裏のドラマがそこにある。

 私は、表紙のデコレーションを担当した。表紙希望原稿のサイズが小さかったので、周囲の余白部分にトーンを貼って体裁を整えてみたのだ。さらに、2色刷りにするため、トレーシングペーパーをかぶせ、タイトルと号数をトレーシングペーパーの方に貼る。こういうのは、もっとセンスのいい奴に任せたいのだが…。(笑)

 編集会のあとは、前夜に続いて宴会だ。前夜、ビールが少なかったので、この日はビールを多くしたのだが、これが裏目に出て、見事に余ってしまってもったいないお化けが出るハメになってしまった。あれだけのビールが下水に流れることになるとは…。ああ、もったいない…。(結構、消費に協力したのだが…。汗)

 6日、午前中に次回開催について話し合い、昼前に解散。それぞれ自由行動となった。私はまず、新宿の小田急デパート12階の小田急美術館で開催されていたあだち充先生の原画展を観にいった。高橋留美子先生からのお祝いの色紙が展示されていると聞いていたからだ。

 もちろん、それだけのために700円払うのはもったいないし、るーみっくファンする前はあだちファンだった私である。あだち先生の原画も堪能させてもらった。あだち先生のデビュー30周年を記念しての展示会だが、非常に多くの原画(原稿)が展示されていた。高橋先生のもあと8年くらいしたらやってくれるのだろうか?

 それはともかく、何といっても感心するのは、修正の少なさである。そういう原稿ばかり集めたのかもしれないが、プロの仕事の緻密さを実感できる。もっと早く観にくるべきだった。最終日に、しかも麻雀までの時間つぶしでは、あまりにももったいなかった…。(あだち先生、ごめんなさい。汗)

 目的の高橋先生の色紙は出口付近にあった。あだち先生へのメッセージと高橋先生が描いた「タッチ」の達也、南、和也のイラストである。その先にグッズや単行本の販売スペースがあったのだが、その片隅に「犬夜叉」第20巻がひっそりと売られていた。(笑)

 その後、麻雀を2時間半ほどして、夕方からは秋葉原で時計坂通信社の月例会に参加した。久しぶりの参加だったが、相変わらず濃い内容だった。ここでは内容が書けないくらい…。知りたい人は、時計坂通信社に入会して月例会に参加しよう。(笑)

 7日、ラッキーなことに仕事は休みである。が、一刻会の集会の次回申し込み件で会場の予約受付までつきあった。次回の予約は非常に厳しい状況だ。国立オリンピック記念青少年総合センターというところは、青少年団体が優先で、料金も安い。一刻会も今年までは青少年団体ということで申し込んできたのだが、いい加減老けた青少年ばかりになってしまった。(汗)

 一般団体だと申し込み受付時期も遅くなるので、GWに取ることは非常に難しくなる。いちばんいい解決策は、若い人(学生)にもっと集会に来てもらうことなのだが、なかなか泊まりがけの集会となるとそれも難しい。最近の若い層は圧倒的に女性が多いし、男が多い現在の参加者の中に来てくれるかどうか…?(汗)

 とりあえず、青少年団体としての申し込みが難しいようなので、この日は現段階での空き状況だけ確認して帰ることにした。時間が少しあったので、代々木から近い中野へ寄る。中野といえばあのお店である…。最近は、ネットオークションに押されて掘り出し物が少なくなってしまったのだが、久々に持っていない「めぞん」の吊り広告が出ていたので、早速保護した。

 たまには足を運んでみるものだ。収穫はその程度しかなかったが、山の中からお宝を直接探すのもまた楽しい。文字どおり掘り出し物である。(笑) 帰宅後は、早速収蔵品展示室に画像を追加する作業をした。

 夜はアニメ「犬夜叉」である。今回の作画はまずまずだ。悪いところも少しあったが、これくらいでまとめてくれれば充分に満足できる。傀儡の首の鼻から上がない姿というのは、さすがに描けなかったようだ。確かにあれをカラーで描いたらグロテスクだろうなと思う。

 その代わり、斬り落とされた傀儡の首が最後に破裂するところの特殊効果で魅せてくれた。その他にはあまり語るべき部分が見つからないが、それだけ充分な出来であり、不満も少なかったということだろう。次回はちょっとオリジナル的部分が入る気配だ。ただの四魂の玉誕生秘話だけでは、動きがなくて退屈だからかもしれないが…。(汗)

 8日、連休明けで仕事がたまっていた。長く休むと感覚が鈍るし、集中力も戻らないから余計につらい。帰宅が遅くなり、睡魔にも早々と襲われてしまった。とりあえず、最低限のことだけして、さっさと床についた。というわけで、ここの更新も翌日回しになってしまった。(汗)

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