飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2000年>

11月14日(火)

 とりあえず、書けるペースで書いていくことにしたこの気まぐれモノローグ…。ネタがないとまた長期ブランクになるかもしれないが、実際にはそれが自然なかたちだと思う。いろいろなことをやりすぎてどれも進まなくなるよりはずっといいだろう。大部分は言い訳にすぎないけれど…。(笑)

 11月1日〜2日、原作「犬夜叉」は犬夜叉が鉄砕牙の重さを克服する話が続いている。犬夜叉の父が封印するのがやっとだったという妖怪・竜骨精を倒すことによって父を乗り越えれば、重さを克服できるはずということなのだが、ちょっと設定としては簡単すぎるような気がしないでもない。

 もう少し「変化」の問題で悩む状態が続いてもいいし、重さ克服の方法もすぐにはわからない方がよかったような気がする。もっとも、そうなると作品の流れが停滞して、ノリが悪くなるに違いないから、そこは難しい選択だったかもしれない。

 恐らく、今回のシリーズで犬夜叉は爆流破をマスターしてより強くなるだろう。竜骨精を倒すことで、意味的に大妖怪であった父を超えることになる。変化によって自分を見失う強さより、鉄砕牙によって自分でコントロールした強さを得る。その辺にちょっと意味深なものも感じられる。

 あくまで私の考察センサーがピピッと感じた程度のものだが、大妖怪の父と半妖の犬夜叉の関係に高橋先生の新旧作品の対照が映し出されているように感じられるということだ。大妖怪の父とは大化けした「うる星やつら」、犬夜叉はもちろん「犬夜叉」だ。そうなるとかなり強い妖怪の殺生丸は「らんま1/2」だろうか…。(笑)

 鉄砕牙は父の遺産だ。犬夜叉はこれまでその父の遺産で闘ってきた。それが折れ、自分の牙をつなぎに使ったことで鉄砕牙は重さを増し、自由に操れなくなる。しかし、その重さを克服し、再び使いこなせるようにならなければならない。そのために父を超える必要がある…。

 ここで、父を「うる星やつら」に、犬夜叉を高橋先生自身及び「犬夜叉」という作品そのものに置き換えてみればいいだろう。「うる星やつら」という作品は確かに偉大だ。これまでの高橋先生は本人の意志ではないにしろ、その遺産でやってこれた部分がある。あの「うる星」の高橋留美子が描いている「犬夜叉」というわけだ。

 ところが、その遺産ももはや使い尽くされた感がある。実際、ファンの世代交代も著しい。となれば、これからは「犬夜叉」自体の魅力で闘っていかなければならない。鉄砕牙の重みの増加は、高橋先生自身へのプレッシャーの増大、「犬夜叉」という作品に対する責任の増大とも考えることができよう。

 そして「犬夜叉」のアニメ化だ。週刊少年サンデー誌上でのアニメ化決定の発表が4月の中旬…。高橋先生には当然、それより早く話があったと考えていいだろう。犬夜叉が変化による暴走をしたのが2月中旬、鉄砕牙の重みが増したのが3月末だ。アニメ化決定を知らされた時期と非常に近いと推測できる。

 アニメ化されるとなれば、「犬夜叉」という作品に対する責任もより重くなる。そう考えると犬夜叉にとっての鉄砕牙は、高橋先生の握るペンであると考えてもいいだろう。その重圧を克服して使いこなさねばかごめ(ファン)は救えない。そのためには、父(「うる星やつら」)を超える気持ち(意気込み)が必要だ。

 これはまあ、あくまで図式的にそういうふうに見ることもできるという話だが、そう考えてみるとまたおもしろい。これとは別に、前回ちょっと書いた犬夜叉の変化が乱馬の猫拳と似ているという話も継続して注目している。次回には明らかになる爆流破という奥義がどんなものかもそれに関わってくるだろう。楽しみだ…。

 3日、一刻会会長兼るみけっと準備会代表の結婚祝いの内輪のパーティーに参加した。行きがけにアニメイト池袋店に寄って、池袋店限定販売(1000枚)の「犬夜叉」下敷き(原作絵)を買った。今月のみここでしか売らないとなれば、買いにいくしかあるまい。(まんだらけは恥ずかしくないのだが、なぜかアニメイトだと気恥ずかしい…。笑)

 駅に戻る途中、東急ハンズの前で急にペンネームで呼び止められてギクリ…。(汗) 私の正体を知っているその連中は、パソコン通信時代からの知り合いだった。彼らと出会ったのも元々はパソコン通信のるーみっくボードだった。残念ながら、彼らのほとんどとは進む道が違ってしまって、最近はあまり交流がなかったのだが、やはりこの近辺はこういう人種に会う確率が高いらしい。(汗)

 適当に時間を調整してパーティーに臨む。そこから先は内輪の話なので、あまり詳しくは書かないが、一刻会黎明期のメンバーや久しぶりの人たちとも会えて大変有意義だった。アニメイトで買った下敷きを新郎新婦に1枚ずつプレゼントしたことは言うまでもない。(でも、まだ8枚あるぞ…。笑)

 4日〜5日、以前ちょっと手をつけたことのある音量差の激しいテープの補正ダビングをして過ごした。別にまるまるそれに費やすつもりはなかったのだが、録音物が連続したものなので補正に失敗すると頭からやり直しになる。相次ぐ失敗で結局そればかりになってしまったのだ。

 夏に1/3ほど手がけたのだが、それ以来とてもできる体調でなくなっていたので、そのままになっていたのだ。これができるようになったということは、かなり集中力も回復してきたと言えるだろう。クリエイティブな方向に気持ちが向いてきたのはいい傾向かもしれない。これが終わったらしぼんでしまうかもしれないが…。(汗)

 6日、アニメ「犬夜叉」の4話目だが、作画にかなり不満が残った。結羅のアップなど、いいところもあるのだが、特にかごめの絵によくないものが目立つ。顔が何か全体的に平面的だし、もうすこし何とかして欲しい感じがする。楓ばあさんの作画などは毎回結構いいのに…。(アニメスタッフは楓ばあさんに思い入れがあるのかな? 実際、作中でもいい味出してるし…。笑)

 予告のとき、犬夜叉が結羅の胸を貫いたシーンで結羅の右手が切れていなかったので、飛刃血爪で手を切断するシーンは出てこないのかと思っていたが、一応は出てきた。しかし、あまりグロテスクなシーンや血しぶきを上げるシーンは極力描かないよう心がけているのがわかる。結羅の手が元に戻るよう変えたのも、その辺の配慮だろう。となると、飛天が満天の心臓を食うシーンも別のものに差し替えられるだろうな、やっぱり…。

 結羅の設定が変わってしまったのもちょっとなという気がする。子供には「魂移し」というのがわかりにくいと思ったからだろうか? ただ櫛が化けた妖怪というだけでは、逆に胸を貫いても死ななかった理由が説明できないだろう。鬼の仲間という設定がなくなってしまったのも残念だ。意味的には深いものがあったのだが…。

 もっとも、悪いところばかりではない。結羅が消滅したときの効果はよかった。かつてのるーみっくアニメの時代にはまだ使えなかった効果だ。最近の他のアニメを観ていないので、珍しい技法なのかどうかはわからないが、少なくとも私としては楽しませてもらえる部分だ。原作のイメージをうまく映像にしてくれたと思う。

 7日、失敗続きで残り1/3ができていなかった補正ダビングだが、何とかこの日の夜に完了した。まだミスもあって、完璧とは言えない。しかし、これ以上やり直す根性もないので、ここまでにすることにした。スピーカーから出しても音量差で驚いたり、機器が傷む心配は低くなった。まあ、それだけのことでしかないのだが…。(笑)

 8日、劇団☆新感線の「劇団☆新感線20th Anniversary豊年漫作チャンピオン祭り・秋味R 古田新太之丞東海道五十三次地獄旅〜踊れ!いんど屋敷」という長い名前の芝居を観た。20周年記念ということで、劇団☆新感線を知る人にとってはたまらない豪華な顔ぶれだった。これだけの役者を使いこなすのだから、脚本も演出も苦労したことだろう。

 内容はほぼ全編コメディタッチの時代劇だ。相変わらず、歌われる曲はパロディ・ソングだらけ…。脚本家の中島かずき氏や演出家のいのうえひでのり氏とは歳が同じということもあってか、その元ネタがほとんどわかるだけに余計おもしろい。元ネタを知らなくても楽しめるけど…。

 カーテンコールでは、いきなり「いい湯だな」が歌われた。話によると大阪の公演では千秋楽だけだったらしい。1コーラス目は正調、2コーラス目はドリフがよく番組のエンディングに使うバージョンだ。加藤茶の代わりに合いの手を入れるは高田聖子。こいつがまたハマってる。お約束の「お風呂入れよ!」、「歯磨けよ!」もやってくれた。

 最近の若いファンの中には「らんま」の「乱馬ダ☆RANMA」(企画音盤バージョン)に出てくるそれらのセリフの元ネタを知らない人や「らんま」がオリジナルだと思ってる人もいるだろうが、元ネタはドリフなのだ。元ネタを生放送で観ていたのは、今の20代までだろうか。10代になるともう知らないかな…。(時代を感じる。汗)

 9〜10日、前日観た芝居の中で歌われてた曲を収めたCDを聴きまくる。パロディの元ネタになってる曲も何曲か持っているので、聴き比べながら楽しんだ。それとは別に右近健一氏(「犬夜叉」の裏陶役)による「阿修羅城の瞳」と「犬夜叉」の練習用デモCD(CD−R)も1回10枚限定で売っていたので手に入れてきた。

 「阿修羅城の瞳」は正規のCDが出ているのでそれほど貴重という感はないが、「犬夜叉」に関してはCDが出てないし、舞台で歌われているのは曲の一部で、全部聴ける機会は他にないからかなり貴重といえる。もっとも、「犬夜叉」の方はもともと2曲しかないけれど…。

 CDを聴きながら芝居のパンフを読みふける。20周年記念ということでかなり立派な本で、2冊に分かれており、うち1冊には劇団20年の歴史がつづられている。高橋先生が描いた「花の紅天狗」のカラーイラストも載っているし、「犬夜叉」のところには高橋先生の短いコメントもある。それはあくまで副産物だが、買って損はなかった。(笑)

 11日、前日までCDを聴き、パンフを読みふけったこともあって、どうしてもまた「(前略)〜踊れ!いんど屋敷」が観たくてたまらなくなってきた。持ち金が残り少ないので、19日(日)だけと最初は思ったのだが、どうにも我慢ができそうにないし、19日のチケットが取れる保証もないので、この日の昼の回の当日券に挑戦してみた。

 結果はOK! 何とか予約できたので、19日には誰か他に行く人がいれば誘おうと一刻会MLの方にメールを書いた。まったく可能性がないのに誘っても何だと思ったからそうしたのだが、これで懐がさらに苦しくなったのは言うまでもない。(汗)

 行ってみると、当日券予約者の中では真ん中くらいの順番で、1階20列の6番だった。8日よりは悪い席だが、サンシャイン劇場は狭いので、そんなに遠くはない。19日もこのくらいのところで観られるといいのだが…。(取れるかなぁ? 汗)

 劇場に入ると、何と中央中段に3台、左右両脇中段に各1台ずつ、1階の中央最上段近くにさらに1台と、1階だけで6台の業務用の大型ビデオカメラが入っていた。どうやらこの日の舞台が収録されるらしい。これまでパロディ満載のコメディものは著作権の問題もあってビデオ化されていないのだが…。

 しかし、これだけカメラを設置して撮影するのだから、保存用だけではもったいない。せめてTV放送して欲しいものである。…なんて言ったりして、最近はすっかり劇団☆新感線にハマってるなぁ。もっとも、高橋先生も劇団☆新感線のファンなのだし、同じものが好きということで勝手に連帯感持ったりして…。(笑)

 12日〜13日、そろそろコミケの抽選結果到着の時期になった。今回も新刊には着手できていないから、落ちたら落ちたでよかったのだが、こういうときにかぎって当選するものである。案の定、封筒には黄色いラベル。12月29日(金)東地区P−34aである。

 コピー本ならぎりぎりまで作れる。以前作ろうと思ったオークション本でも作ろうかと思う。最近はアニメ「犬夜叉」の設定資料のコピーなども売りに出されているし、自分のライバルを増やしてしまう結果にはなるか、ちょっとした落札ノウハウを載せてみるのも悪くなかろう。

 それと同時にマナーとかしてはいけないことについても触れたい。詐欺や荒らしも実際にいるわけだし、結構突き詰めると奥が深い世界だ。最終的には金持ちが勝つのだから、あせって無理せずじっくり待つのがいちばんいい。結局のところは、それを言いたいわけだが…。(破産寸前の経験からして…。笑)

 さて、アニメ「犬夜叉」の第5話だが、やっぱりかごめの絵はよくない。何であんなに髪の毛がはねてる絵になるかなぁ?(汗) 殺生丸は原作より大人びていてちょっと違和感もあるが、まずまずだろうか。墓石だけの犬夜叉の父の墓の前で、くるくると回転して野犬(または狼?)を倒す殺生丸を見て、「らんま」の死霊の盆踊りを思い出してしまった。(笑)

 この回も残酷なシーンはかなり意識的にセーブされている。武将がイノシシの首を引きちぎるシーンもなかったし、殺生丸がその武将の首を引きちぎるシーンもなかった。まあ、順当といえば順当なところだろうと思う。犬夜叉の母の声が井上喜久子さんだったとはちょっと驚いた。さすがに芸達者だ。

 そしてこの回でちょっと目立ったのが、かごめのスカートの処理だ。大分意識して揺らすようになったように感じる。それでいい…。何もパンチラさせろとは言わない。設定資料に「どんなに激しく動いてもパンチラはさせないで下さいませ。」と書かれているので、これまではそれを忠実に守ってきたのだろう。が、動かないのでは不自然すぎるのだ。

 もっとも、見えそうで見えないというのがかえってえっちに感じということもある。思わずビデオをコマ送りしてしまったりして…。(笑) まあ、そのくらいの刺激はあってもいいだろう。見せないなら、見せない技術というのもいろいろあろう。その辺も開拓していって欲しいものだ。何か妙な注文だな…。(笑)

 14日、この日ももっぱら劇団☆新感線のCDを聴いて過ごした。芝居のパンフで劇団の歴史を読んでから、CDの最後に収録されている曲の歌詞が妙に心に響いてくるようになった。「いつまでもこんな馬鹿なこと続けていたい 足腰が弱り体ヨボヨボでも 馬鹿な祭りで馬鹿な奴らと馬鹿笑いして暮らしたい」という最後の一節が特にだ…。

 20年間(ある意味)馬鹿なことを続けてきて楽しかった。これからもずっと…という気持ちが歌われている。これって本音だなって思う。私も40歳になってまだ(ある意味)馬鹿な連中とこんな馬鹿なことして楽しく過ごしているので、気持ちが見事にシンクロしてしまうのだ。思わず泣けてくる一節だ。それだけ歳なんだろうけど…。(汗)

 さて、のんびりマイペースで書いてきたら、また2週間分まとめになってしまった。更新も火曜日から遅れている。でも、このくらいが自然なのかもしれない。無理して書くネタをひねり出すよりはよっぽど…。それはいいとして、コミケ対策を何とかしなくては…。オークション本、間に合うかな…?(汗)

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