飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2000年>

8月15日(火)

 コミケが終わって一段落…と、例年なら言えるのだが、今年はコミケ翌日が忙しかった。コミケ自体は、自分のスペースや新刊がないという点で気楽ではあったが、張り合いもなかった。次回は何とか当選したいところだが…。

 9日、「犬夜叉」だが、まだ大きな展開には至らなかった。琥珀がまだ奈落の手の中にあることを知らされ、かごめのもとへ向かう犬夜叉…。局面打開のために毒に冒されるのを承知で最猛勝ごと風穴で吸い込んだ弥勒、かごめにもしものことがあれば自らの手で琥珀を葬ろうと心に決めた珊瑚、それぞれの思いが交錯する。

 そして、奈落によって操られた琥珀が鎖鎌を振り上げ、直後に血が描かれている…。さあ、大変だ! …というわけだが、この血については2通り考えられる。そのままの展開どおり、かごめの血である可能性とかごめ以外の者(例えば琥珀とか)の血である可能性だ。後者であれば当然かごめは無事だが、前者の場合でも致命傷にはなっていないだろう。

 かごめが死なないまでも大ケガをしていたら、珊瑚は自らの手で琥珀を殺さねばならなくなる。その辺の展開から考えると、あの血はかごめのものでない可能性の方が高いように思える。犬夜叉が間に合うとは思いにくいので、琥珀が自らを傷つけている可能性もある。記憶を消されても断ち切れない姉弟の絆が奈落の力を打ち破ったとなれば感動的だし…。

 その結果は2週間後になる。毎年、この時期はお盆進行の合併号で間があくので、先が待ち遠しい。それを利用して読み切り作品が描かれることもあるのだが、今年はなさそうな気配だ。そろそろ人魚シリーズも描いて欲しいところなのだが…。

 さて、この日はもう翌日の出発準備だ。持っていく本を選択する。今回は自分のスペースもないし、新刊もない。2箇所に委託する本をそれぞれ選び、箱に詰めるだけだ。まず、FC(少年)系のなかわけ道楽さんには新しい方の「FREE AS A BIRD」をお願いすることにした。アニメ(その他)のスタジオ・アニメQさんには「Yeserday and Today」をお願いする。

 「REAL LOVE」Vol.3は、それらに比べてあまり売れ行きがよくないので、一応、10冊だけ袋に入れて持っていくことにしたが、多分言ってくる人がいないかぎり売らないだろう。1冊ということでお願いしているのだから、その辺はしかたない。このまま売れ残ったら、こっそりオークションで叩き売ろうかな…。(笑)

 10日、コミケ前日だが、荷物を持って出発する。まずは、14時から東京ビッグサイトで開かれた全国即売会主催者間連絡会の会合にるみけっと準備会代表とともに参加する。これは著作権等、同人誌即売会を取り巻く各種問題についての勉強会であり、何かあったときの連絡組織でもある。

 ここに加盟していないと即売会として認められないとか、そういったものではない。いろいろな事例を収集して対応策を検討し、何か起こったときに冷静に対応できるようにしようというのが主旨らしい。私は主催者ではないが、それに近い存在ではある。参加しておいて損のない内容だった。

 会合は16時過ぎに終わったが、有志による飲み会が19時からなので、一旦宿にチェックインして時間を調整する。充分間に合うように出発したつもりだったのだが、経路の選択を誤ってしまい、ちょっぴり遅刻してしまった。(汗) そんなに支障はなかったが、席が端の方だったのであまり初対面の人たちと話ができなくて残念だった。

 もっとも、私が持参したあやしいモノには結構満足してもらえたようだ。それが何なのかは、書くとちょっと問題があるのでやめておこう。飛鳥と知り合いになると、たまにそういうメリットがあったりする。(笑) 飲み会後は宿に戻り、比較的早めに就寝した。あくまで、例年に比べてだが…。(笑)

 11日5時45分、一刻会会長の車で東京ビッグサイトに向かう。今回は一刻会も売り物が少なかったので、比較的準備は楽だった。が、「るみけっとPRESS」と自分の本の委託先がガレリアを隔てた向こう側のホールだったので、本の受け渡しに苦労した。やはり、分かれてしまうのはよくない。何とか1つにまとまりたいところだが…。

 開場からしばらくは、いつものとおり暇だ。例年ならトーンの買い出しにいくところだが、今年は金がないので次回申込セットしか買っていない。こんなコミケは珍しい…。冬はこうならないようにオークションを自粛しなければ…。でも、資料的価値があるものが出てくると押えずにいられないんだよなー。(汗)

 さて、「るみけっとPRESS」の売れ行きだが、文字の多い反省本にすぎないからあまりよくはない。ただ、重要なのはるみけっとの広報だから、その本のタイトルを見ることでるみけっとを意識してもらえれば一応成功と言える。最終的に半分はけたのだから、よしとすべきだろう。

 誤算だったのはA5と言って頼んでおいたはずの本がB5で出来上がっていたことと、数が出るだろうと踏んでいたFC(少年)系で売れず、アニメ(その他)系の方が売れたということだ。前者は特に支障ないが、後者はちょっと広報的につらいものがある。まあ、無料のチラシの方ははけたので、大丈夫だろうとは思うけど…。

 コミケ終了後、新橋に出て一刻会の有志で打ち上げの宴会をする。その後、同じ店で一緒になったPC−VAN、るーみっくSIGの人たちとカラオケを楽しんだ。が、ぼったくりの店に入ってしまい、2時間(13人)で4万円以上もとられてしまった。うーむ、ただでさえ、金がないのに…。(しくしくしく…。涙)

 12日、コミケには行かず、名古屋から来た会員らと3人で東久留米ツアーに出かけることにした。前の探訪OFFから6年だ。また大分変わっているだろうと思い、デジカメを持参していた。もう1人、所沢方面に用事があるという会員がいたので、東久留米まで車に同乗させてもらうことにした。

 まずは寄り道して目白の日本女子大(高橋先生の出身大学)へ…。そこから大泉学園を抜けて東久留米に到着。ちょうど昼時だったので、獅子林で五目ヤキソバを食べる。かつて高橋先生がハマっていたという獅子林の五目ヤキソバだが、私も今回が初めてだ。念願成就に思わず「じ〜ん」となる。(笑)

 昼食後、所沢に向かう会員と分かれ3人で各ポイントを散策した。やはりこの6年の間に変わってしまったところが結構ある。その辺はいずれ時計坂写真集2000とでも題して報告しようかと思う。

 一方、変わっていない場所を見るとホッとして心がやすらぐ。黒目川沿いは水辺ということもあるが、実に清涼感があってよかった。小さな川だが、大きな鯉が泳いでいるのがよく見える。地元の人が橋の上からパンくずを与えるとカルガモたちも寄ってきて鯉との間で餌の奪い合いとなる。その光景がまた何とも微笑ましい。

 東久留米散策後は、中野に出てまんだらけへ…。名古屋にはまだまんだらけがないから行ってみたいということで案内したのだが、幸運にも結構掘り出し物があった。おかげで、コミケに行かなかったのに、すっかり散財してしまった。(汗)

 13日、コミケには行かない予定だったのだが、前夜、急遽お手伝いすることが決まって、「空前飲料」(変なジュースの本)でおなじみの山猫書房さんの売り子として入場した。もともと人手が足りなければ手伝いを申し出る気はあったのだが、それとは別の打算的要素が加わっての決断だった。

 というのもコミケ初日、西4ホールにある企業スペースの小学館ブースで「犬夜叉」の複製原画を配ったという情報が流れてきたからだ。もし本当ならチャンスだというわけで、朝1番で企業スペースに行かせてもらうことを条件にさせてもらったのだ。

 ところが入場して間もなく、その情報がデマだったことを知る。複製原画が展示してあって、詳しいことは脇に置いてあるチラシを見てくださいということで、7月からすでに出回っている応募チラシが置いてあっただけらしい。何ともがっかりさせられたが、ちょっと待てよ…である。

 7月中旬くらいからすでに応募チラシが出回っていたから、先着500名じゃもう無理に決まってるとすっかりあきらめていたのだが、コミケでそういうキャンペーンをしているということは、まだ間に合うということではないのだろうか? これは調べてみる価値がありそうだ。

 そんなわけで、コミケでの目的はなくなったが、期待を胸に残しながら山猫書房さんのお手伝いを1日勤め、22時過ぎに帰宅の途についた。帰宅途中、「犬夜叉」の17巻を買おうと地元の書店に寄ったのだが、いつもなら午前0時まで開いている店が閉まっていた。

 お盆だからしかたないかと思ったが、よく見ると8月末で閉店すると書いてある。これは困った! 地元ではこの書店が頼りだ。もし、複製原画の応募が間に合うのなら、注文する単行本の受取店は当然そこにするつもりでいたのだ。マジで困ってしまった。(汗)

 14日、午前中に念のため小学館に電話して確認してみる。と、まだ間に合うとの返事があった。やはり、単行本を10冊以上買わないとならないのがネックになっているのだろうか? ファンなら、とっくに買い揃えているから普通の感覚なら二の足を踏むところだ。私は普通でないから、申し込むことにした。(笑)

 しかし、申し込むには単行本の受取店を指定しなければならない。ということで、暑い中、書店を探して三千里の旅に出ることになった。ところが、お盆だから閉まっている店も多く、なかなか見つからない。

 なぜ開いてないといけないかというと、申し込むのに受取店の住所と電話番号を書かなければならないため、本を買ってレシートをもらうなり、店の人に聞くなりしないとならないからだ。「犬夜叉」の17巻を買うついでもあるし…。

 結局、14時過ぎまで探し回り、しかたなく隣りの駅にある書店を指定することにした。この遅れで間に合わなくなったら、悲劇というか喜劇というか…。(汗) これでグッタリしてしまい、コミケの次回申込を書く気力がなくなってしまった。参加費の振り込みだけは何とか済ませたが…。

 15日、前日書けなかったコミケの次回申込を最優先した。16日の消印有効だから、もう15日中に書かないと間に合わない。アクセス数がいきなり増えてて、期待度がひしひしと伝わってきたので、ここの更新もしたかったのだが、1日だけ遅らせることにした。次回も落ちたら洒落にならないし…。(汗)

 高橋留美子*ぷち資料館の「るーみっく収蔵品展示室」の準備はできているし、あとはこの「気まぐれモノローグ」だけだ。16日には確実に更新できるだろう。悪いのは地元の書店なのだ。閉店なんかしなければ、ちゃんと更新できてたのに…。(こらこら、責任転嫁するなよ…。笑)

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