飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1997年>

7月22日(火)

ついに来た入稿締め切り最終日。迫るショッカー…じゃなくて、締め切り時刻…。そのとき、飛鳥は…。ああっ、感動の最終回!(って、何の最終回だ?笑)

16日、「COSMOS '97 JAVA COMPUTING EXPO」で東京ビッグサイトに出向く。この時期、こういう展示会に出してもらえたのはラッキーだった。もちろん、業務の一環としての市場調査だが、会場が10時からだから、直接行く許可がもらえれば、朝の時間が活用できるわけだ。

朝のうちに残ったベタは終わり、いよいよ1ページ目のトーンの1部まで入れた。翌、17日は休暇をとったので、ここが勝負となる。遅れていた他者の原稿も、前日に1人届き、「この日、速達で出すから17日には届く。」という連絡が1件あった。少し運が向いてきたかもしれない。

帰宅後、明け方までの作業で3ページまでトーン貼りと修正を完了した。しかし、いちばん恐れていた6ページが、やはり届きそうにない公算が高まってきた。この6ページ(2人で4ページと2ページ)の到着も最後まであきらめないつもりだが…。(汗)

17日、ほぼ2時間ちょっとで1ページというペースでトーン貼りは進む。10ページ目の1コマ目途中まで行った。これで18日のノルマは最低でも12ページまで、できれば13ページ、さらにできれば14ページまでという計算が立った。

日曜日(20日)の明け方のでにトーンを終えて、夜までにネーム(台詞)貼り…。そうすれば、深夜から未明にかけて穴埋め原稿を文章で書き、そのまま貫徹して21日の朝に中表紙を描き、日中に貼り込みなど最後の仕上げ作業をして完成という路線も見えてきた。これで随分と気持ちが楽になった。

18日、がんばって14ページまで行った。こいつはますます見通しが明るくなってきた。19日から20日の明け方まででの完了は、それでもちと苦しかったが、23ページまで行ければ、昼飯前にはトーンが終わるはずだ。今度こそ寝坊は許されない。注意しなくては…(笑)

19日、途中から疲れが出てきたのか、ペースダウン。結局22ページまでしか行かなかった。残り3ページ…。トーン貼り完了は20日の15時頃になる計算だ。それでもネーム(台詞)貼りが未明までに終われば、なんとかなると思った。しかし、それはあまりにも残った目次や奥付、執筆者一覧などの作業時間を軽視した計算だった。(汗)

20日、トーンはほぼ予想どおり14時40分頃に完了した。早速、ネーム(台詞)のキーボード入力だ。しかし、これが予想外にかかった。いかに自分の漫画にネーム(台詞)が多いかということを、いまさらのように痛感した。(汗)

結局、ネーム貼りに入れたのは21日の午前0時だった。しかも、効果的に文字のサイズやフォントを変えるところもあって、そのための印刷し直しのロスも大きかった。そんなところへ、電話が入る。6ページの穴のうち2ページ分担当の参加者からだった。

彼は、もう発送では間に合わないことを確認すると、21日の午前中に飛鳥の自宅まで原稿を持参すると言う。これで編集要員が一人確保できた。彼は一刻会の編集の常連だから、貼り込み作業などはお手のものだ。穴が4ページに減り、人手が増えた。彼が発送では間に合わないほど遅れたおかげで、かえって助かる結果となったのだ。まさに、けがの巧妙だった。(笑)

しかし、ネーム(台詞)貼りは、30分で1ページという厳しいペースだった。明け方までには終わって中表紙に入りたかったのだが、物理的に難しかった。今度からは、もっと台詞の少ない漫画を描くよう心がけようと思った。(そーゆー問題なのか?笑)

明けて21日、いよいよ入稿最終日だ。ドラマなら最終回…。しかし、スタートは思わしくなかった。ネーム(台詞)貼りは、結局、8時40分までかかってしまった。疲労回復のため、朝食でいつものグレープフルーツとコーヒーをとる。この柑橘類のビタミンCが疲労回復には即効性のある特効薬だ。飛鳥の朝食にはこれが欠かせない。

9時10分から中表紙だ。もう、絵柄に迷ってる余裕はない。描き慣れたキャラに想いを込めて描く。火事場の馬鹿力ならぬ、修羅場の同人力で中表紙は下描きから2時間足らずで完成した。ちょうどそこへ、助っ人くんR1号(仮名)から駅に到着したとの連絡が入る。ナイスタイミングだった。

助っ人を迎えて作業再開だ。原稿を受け取って、彼には文章原稿の貼り込みからやってもらう。飛鳥は穴埋め原稿4ページのキーボード入力だ。この原稿もすでに1ページ分くらいは職場の昼休みに書いていた。残り3ページ分だったが、これが意外にくせものだった。(汗)

結局、これが出力できたのは16時半過ぎになる。その間に助っ人くんR1号(仮名)には、執筆者一覧の作成もやってもらった。考えたら、自分自身の執筆者一覧用のカットをまだ描いてなかった。が、もうさすがにこれは間に合わない。あきらめることにした。

さて、もう1つのというか、最大の難問がまだ残っていた。ページ割りである…。自分の原稿がギリギリだったために、届いた他者の原稿の中味をまだ充分に確認できていなかったから、全然基本路線もできていなかった。しかも、今回は漫画が多かったので、ページ割りが非常に難しかった。

見開き(ページを広げたときの左右1組)で掲載すべき作品と、左ページから始まるべき作品があって、その数によってはうまくつながらないのだ。こういうとき、イラストが多いと、適度に調整がとれるのだが、それが今回はほとんどできなかった…。基本的に同じ執筆者の原稿はまとめて掲載するかたちをとって、もうこれしかやりようがなかろうというかたちで決定したのが16時過ぎだった。(汗)

ここで、念のために印刷所に締め切り時刻を問い合わせる。19時くらいと予想していたのだが、18時という回答だった。これはちょっとやばくなってくる。ページ割りの確定を受けて目次の作成に入るが、これが17時過ぎまでかかった。

目次にしたがってのノンブル(ページ番号)貼りも頼んだ。その間に編集後記と奥付の作成にかかったが、さすがに編集後記は落とさざるをえなかった。ノンブルが半分行ったあたりで、いよいよ17時45分。自宅から印刷所までは歩いて15分はかかる。もう、ここは最後の一手、拝み倒ししかない。(笑)

ということで、印刷所に電話をかける。しかし、30分くらいなら余裕でいいですよというようなニュアンスの返事だった。さすがに心得ていらっしゃる。入稿最終日の戦争状態を…。てなわけで、作業は17時55分に完了した。早速、入稿に出向き、18時30分には入稿を完了した。出来上がりは8月13日の予定だ。

そのまま、新宿に出て助っ人くんR1号(仮名)と祝杯を上げた。解放感いっぱいで一気に飲み干す生ビールは格別だった。しかし、一気飲みしたのですぐに効いてしまった。新宿に出たついでに、まんがの森でコミケカタログも入手した。帰宅後、るーみっく系がここんとこの20サークル程度から、2.5倍の50サークルになっていたのを確認したときはうれしかった。しかし、これで最後というサークルもいくつかあり、ちょっと淋しいものもあった。

22日、やっばり疲労が一気に吹き出した。朝からノドの調子が悪く、咳が出る。腹の具合もなんかおかしい。こういうものが、修羅場のときに出なくてよかった。というか、そういうときって、気が張ってるから、不思議と出ないものなのだ。

しかし、睡魔がかなりきつい。ここの更新をしなければと、2週間分の気まぐれモノローグを書き始めたのだが、眠くてどうにも頭が回転しない。やっとこ書き上げたが、その後の更新作業をするだけの気力が残っていなかった。ということで、1日遅れでごめんなさいすることに…。(汗)

でもまあ、何はともあれ、これでここの更新もまたして行ける。計画しているいくつかの企画をやって行きたい。英語ページもなんとかしなきゃ…。ああ、そう考えるとまた修羅場だ。どうやら、この手の人種には休む暇はないらしい。(笑)

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