飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<2000年>

2月1日(火)

 ネットオークションはやはり禁断の世界だった。落札し損ねた悔しさが冷静さを失わせる。中古品販売店の相場を知らない人たちは、欲望に任せて大金を投入してくる。高値落札後に陥る自己嫌悪…。これでは、金銭感覚がマヒしてしまうかも…。(汗)

 1月26日、「犬夜叉」だが、桔梗が動いた。犬夜叉に会いに行き、四魂のかけらを奈落に渡したのは自分が玉もろとも奈落を葬るためであることを告げる。これはちょっと予想外だった。しかも、桔梗は改めて犬夜叉は自分だけのものだ、誰にも渡さないと宣言する。こうなってくると、やはり桔梗はあのときかごめを本気で殺そうとしたに違いないと思えてくる。

 しかし、奈落が桔梗の真意を探りにきたのは桔梗にも見え見えのはずだ。いくら犬夜叉が恨んでいると吹き込まれたからといって、見張られている可能性も考えずに犬夜叉に真意を告げにいくほど軽率な桔梗とは思えない。だが、表向きはそのようなかたちになった。このあたりをどう解釈するかは難しい…。

 桔梗が奈落を葬るつもりであることを今の段階で知られたら不利になる危険性もある。だが、桔梗は神楽が見張っているのに気づいても仕留めようとはしなかった。ここにポイントがあるような気もする。四魂のかけらが集まれば奈落はさらに妖力を増す。それでも、桔梗には奈落を葬る自信があるということかもしれない。

 珊瑚が四魂の玉誕生の経緯を語ったとき、すべては四魂の玉が繰り返させているというようなことを言ったのを覚えているだろうか。四魂の玉は清められれば清められるほどそれを汚そうとする邪悪な力が外部に強まり、邪気にまみれればまみれるほど清めようとする力が外部に強まる。奈落の邪気に四魂の玉が汚されれば、同時にそれを清めようとする桔梗の力も強まると考えることができる。

 その辺に桔梗は勝算を感じているのかもしれない。だが、桔梗もかつてとは違い、自らの怨念で魂が汚れつつあると考えることもできる。桔梗の力だけでは奈落を葬ることはできないのではないだろうか? やはりかごめの力が必要になってくると考えるのが、ここまでの展開なら妥当だろうと思う。

 果たして、犬夜叉が当分動けないこのときに、桔梗と奈落の対決があるのだろうか? 桔梗は本当にかごめにも犬夜叉を渡さない気でいるのだろうか? それとも「おまえは私だ。」と言った言葉の中に「犬夜叉がかごめのものになるのなら、それは自分のものになったのと同じだ。」という意味が含まれているのだろうか? 結論は案外早いかもしれない…。(汗)

 さて、この日も帰宅するともっぱらネットオークションのチェックだ。もちろん買う気になって入札しているものもあるが、それ以外のものの行方もなかなか興味深い。それらが最終的にどのくらいの値段までいくのか、古書店の値段とは異なる価値観がそれぞれにあるからおもしろい。時にはちょっとヒートアップしてしまう可能性もあるが…。(汗)

 27日朝方、入札していた商品のオークションが時間切れを迎える。この日はるみけっとの会場となる損保会館を視察するために休暇をとったのだが、少し早く起きてオークションのチェックをしていた。私が最高値をつけた2つの商品はともに終了直前になっても値動きがない。このまま落札できるだろうと楽観視して他に掘り出し物が出ていないかをチェックしていた。

 ふと気がつくと終了時間を過ぎていたので、オークションの結果を確認すると「が〜ん!」…。両方とも他の人に持っていかれてしまった。最後の一瞬に高値を放り込まれて逆転されてしまったのだ。こ、これはやり方が汚い…。(汗)

 終了直前までは値動きがなかったから、こっちとしてもそれ以上の値段をつける理由がない。最後の一瞬だから、逆転されたことに気づいたときにはもう再逆転のチャンスはない。これはやられた…。そういうネットオークションならではのテクニックがあったのだ。(他にも狙ってる奴がいるから、これはもうギャンブルでしかない。汗)

 これを防ぐには、相当大きな額をつぎ込んでおくしかない。システムとして、払える限度額をつぎ込んでおけば、自動的に次点の人の金額より出品者が設定した金額単位分だけ上の額がつくだけだ。たとえば5万円つぎ込んだとしても、次点の人が2万円であきらめれば落札価格は2万円ちょっとで済むことになる。これからは、どうしても欲しいものはこの方法でいくことにした。

 さて、午後からは損保会館の視察だ。部屋の測量なども含めて30分ほど見学させてもらい、その後近くの喫茶店でそれを踏まえた方針などを話し合った。会場となる502、503会議室の広さには問題がないだろう。ただ、壁際にいろいろと備品があるから、これをできるだけ片づけて部屋を広く使う工夫が必要だ。

 机はコミケなどに比べるとずっと質がよく、きれいだ。それだけに余計に紙製のガムテープなど貼ってきれいにはがせなくなったらまずい。その点は徹底しなければなるまい。問題なのは廊下の狭さだ。あくまで会議室であって、イベント用のホールではないから、廊下は非常に狭い。特に更衣室として用意した小部屋の前はいちだんと狭く、長物などを持って歩いたら危険だ。

 更衣室も奥行きはそこそこあるが、横幅が狭いから非常に狭く感じる。机の並べ方などを工夫して、できるだけ広く使うようにしなければなるまい。これは意外と課題が多い…。(汗) それと、当日はどうしたって人が廊下まであふれるだろう。全員を常に中に収容しておくことは不可能だ。

 だが、同じ階に押さえてない部屋があると、当日他の団体が使用する可能性がある。そうなったとき、廊下にコスプレーヤーを含む大勢の人たちがたむろしていたらどうなるだろう? 怖いものがある…。(汗) 金がかかっても5階全室を押さえてしまった方がいいのだろうか? 悩むところだ…。

 打ち合わせを終えてから、各々個人的事情もあって秋葉原の電気街で買い物をし、17時前に解散した。時間が余れば今朝方のうっぷんを晴らすためにも、お宝探しに行きたいところだったが、時間が中途半端になってしまったので秋葉原の中古同人誌ショップを1人で回ることにした。

 とはいっても、るーみっく系の同人誌はほとんど見かけない。かろうじて少しあるのが、昭和通り口の方にあるDカルトという店だ。かつては一刻会が「そると」を委託販売に出して結構売れたこともあり、その頃はかなりるーみっく系の同人誌も置いていたのだが、今ではわずかになってしまった。

 この日も見ると10冊程度があるだけだった。端から順に見ていくと、どこかで見たような本がある…。ちょっとまて、これは「REAL LOVE Vol.2」ではないか…。(ちゅど〜ん! 汗) 気になる値段は何と1000円だ。プレミアがついとるぞ…。(笑) 思わず自分で買いたくなるが、ぐっとこらえる。

 以前にも1度まんだらけ渋谷店で売られていたという報告があったが、そのときは200円という最低価格だった。まあ、まんだらけの査定は厳しく、Dカルトは比較的甘いというのはあるのだが、すぐ隣りにあった有名作家・渚小町さんのうる星本も同じ1000円なのを見ると思わず頬の筋肉が緩んでしまう。(笑) これで朝方の憤まんもいくらか解消された。

 28日、前夜落札した商品の代金を昼休みに郵便局から送金する。ちょっと自分の相場感覚からは高めだったが、買い手がなかったので楽に落とせてしまったのだ。こういうこともたまにはあるらしい。しかし、こう買ってばかりだとどんどん金が出ていく一方だ。ある程度自分も売って収支を合わせないとつらくなってくる。

 しかし先週も書いたが、るーみっくグッズについてはあまり売りたくない。売るとしたら、他ジャンルのものだ。昔、周囲の人たちと共通の話題を持つために買い込んだ同人誌などが置き場所に困るほどある。小学館コミックフェアのくじ引きで当てたるーみっく以外のグッズも欲しがる人に提供してやった方がいいだろう。ということで、出品もすることにした。

 それはまあいいとして、この日の夜、どうしても落としたいグッズのうちの1つが終了時刻を迎えることになっていた。が、今回はちょっと形式が違っていた。終了時刻の自動延長が設定されていたのだ。これは、終了間際に入札があると自動的に終了時刻が5分延長されるシステムで、入札者はその延長時間に自分の金額が抜かれたことを知り、さらに高値をつけることができる。

 これこそ本来のオークションの姿だ。やはり、他の入札者に参ったと言わせて落札するのが王道というものだろう。ラストの一瞬で勝負が決まるのは納得できない。少なくともこの日、目的の商品を落札するまではそう考えていた。ところが、その考えを180度方向転換させる恐ろしい展開が待っていたのである。(汗)

 前日の苦い経験がある。直前までの時点ですでに1万円で最高値入札者になっていたが、絶対に終了間際に突っ込んでくる奴がいるに違いないと思い、5万円まで張り込んでおいた。2万で充分かと思ったのだが、念のためにそこまで張っておいたのだ。まあ、実際のところ2万で落とせなかったらあきらめるだろうとたかをくくっていた。

 その品は、まんだらけなどの古書店なら5千円がいいところだ。それに2万以上も突っ込んでくる奴などいないと考えたのだ。ところが、ネットオークションに参加している人たちには、そうした古書店等の相場感覚とは無縁の人がいた。値段がぐんぐん上がっていく。そしてついに4万5千円をつぎ込んできた。

 そのまま一気に5万を超えてきたら、私もさすがに参ったと譲るつもりだったのだが、そこであきらめてしまった。ということは…、なんと4万5千500円で私が落札だ。評価額の9倍強…。ああ、なんておバカなことをしてしまったのだろう!? 今後また出てくる可能性もあるのに…。(ひたすら自己嫌悪…。汗)

 保険をかけたつもりが、読みが甘かった…。これは何とも恐ろしいことだ。むしろ時間で1発勝負の方がまだ金額がつり上がらずに済む。良い子のみなさんは、まねしちゃいけないよ!(泣笑)

 29日、前夜の自己嫌悪が尾を引いていたので、この日はせいぜいオークションはのぞく程度にして一般公開用の裏・高橋留美子*ぷち資料館作成の作業にかかった。基本的にはディレクトリごとコピーしてミラーサイトを作ればいいのだが、ファイル名やディレクトリ名が同じだと本物のありか想像できてしまうので、そこは変更が必要だ。

 口で言うのは簡単だが、画像が非常に多いのでリンク先のディレクトリ名やファイル名の変更にはちょっと手間がかかる。のんびりとやったこともあるのだが、結局テストが終了したのは夜になってからだった。うーむ、この先どんどん増えていくと、次の一般公開のときが大変だな…。(汗)

 30日、一刻会の全国集会である一刻CONの準備集会のため日野へ出向いた。行きがけに中野に寄ってみる。ここんとこネットオークションの方がメインになっていたから、かなり久しぶりのような錯覚に陥ってしまうが、実は先週も来ていたのだ。(笑)

 しかし、今週はほとんど収穫がなかった。4万以上も散財したのだから少しは自重しろという神様のおぼしめしかもしれない。あきらめて帰ろうとすると、入るときにはなかったはずの乱馬のセル画が外のショーケースの中にあった。絵の割りには非常に安かったので、これだけ押さえることにした。来年のプレゼント候補だ…。

 日野では一刻CONの打ち合わせに続いてるみけっとの打ち合わせも行った。このあたりはスタッフが重複しているので、融通がきいていい。専用掲示板の方に書かれた市販の中古グッズや古同人誌の販売を認めるかどうかという点について話し合ったのだ。

 基本的にコミケと同じと考えていたから、スタッフサイドではそういうことを言い出す人がいる可能性すら考えていなかった。もっとも、法的に問題がないのなら別に禁止する理由はない。ただ、本当に法的に問題がないかという点については慎重にならざるをえない。

 古同人誌はともかくとしても、市販品となると古物商としての認可が必要なのではないかということだ。しかし、フリーマーケットという場が実際にある。あそこで古物を売るのに古物商の認可などいらないはずだ。しかし、しっかりとした確証が持てない。

 古同人誌についても実は困った問題がある。例えば、この前の冬コミの新刊を古本として持ってこられたらどうなるだろう? その本を出したサークルの人がみんな笑って済ましてくれる人ばかりならいいが、必ずしもそうはいくまい。また、1980年代以前の古いものになると無修正の18禁本が存在する。これを持ってこられたらたまらない。(汗)

 そして何より問題なのは、見本誌の回収が困難だということだ。これはいずれ専用のページを作って理解を求めるつもりでいたのだが、るみけっとでは見本誌の回収を行うつもりだ。ルールはコミケと同じで、るみけっとで初めて売る本は新刊、既刊にかかわらず1部ずつ提出してもらうことになる。

 今回は第1回なので、すべてのサークルが持ってきた本すべてを1部ずつ提出してもらうことになるわけだが、そんなに集めてどうするのかというと、集めた見本誌を「るみけっとライブラリー」として保管し、予定では3年後くらいから一般閲覧させるコーナーを設けようという計画があるのだ。

 なぜ3年かというと、その日の新刊をすぐに一般閲覧に出されたらたまらないだろうという配慮からだ。3年待てばもう出しても怒られないかなと…。そのくらいたてば、なつかしさも出てくるし…。(笑) そんなわけで、最初にごそっと持っていかれるというイメージがあってちょっと抵抗があるかもしれないが、是非とも協力していただきたいのだ。

 さて話を戻すが、これが古同人誌となると見本誌が回収できない可能性が高い。古本の場合、同じ本を何冊も持ってくることはあまり考えられないだろう。1冊ずつしか持ってきていないものを回収するわけにはいくまい。だからといって免除したとき、見本誌を提出したサークルに納得してもらえるかどうかというのも問題だ…。

 考えれば考えるほどドツボにはまってくる。結局、市販の中古品についても古同人誌についても明確な結論は出せないまま話し合いは終わった。ただ、法的に問題なければ要はやり方の問題で、特に禁止する理由はないという路線が底辺にあるのは確かだ。

 31日、帰宅後は裏・高橋留美子*ぷち資料館をアップロードしてネット上でリンク漏れがないか再確認をした。そしてまたオークションに参加する。ちょっといいものがあったので張り合ってみたが、この前のことがあるのでつい自重してしまう。それでブレーキをかけるのがある意味で正解なのだろう。でないと、マジで破産してしまう…。(汗)

 2月1日、帰宅後はここの更新作業だが、原文が長くなってしまったので更新がちょっと遅れてしまった。この1週間、どういうわけか思いっきりアクセス数が伸びている。予想ではこの日までに5万を超えるかどうか微妙だと思っていたのだが、すでに700以上も超えている。

 やはり、裏・高橋留美子*ぷち資料館の一般公開に期待がかかっているのだろうか? そうでないとしたら、ちょっと理由がわからないので気味が悪いが…。(笑) まあ何にしても、見にきてくれる人が増えてくれるのはうれしいことだ。

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