飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1999年>

11月9日(火)

 そうでなくとも創作活動が鈍っているというのに、風邪にやられて久々に寝込んでしまった。週明けには大阪への出張と、何かと大変だった1週間…。それなりに、るーみっくな話題には恵まれたが…。

 3日、この日は祝日だから正確には前日の感想となるが、「犬夜叉」は緊迫した展開が続いている。犬夜叉と鋼牙の小競り合いで、どちらかが倒れたところに神楽が出るというのは奈落の計略として示されていたから容易に想像できたのだが、どちらが先に倒れるかというのはちょっと予想がはずれた。私は先週から、あの右手に仕込んだ四魂の玉モドキは強力なパワーを与える代わりに鋼牙の生気を奪うものではないかと考えていたから、生気を奪われた鋼牙が先に倒れるだろうと予想していたのだ。

 だが考えてみれば、それでは犬夜叉は元気なままで、神楽にとっては必ずしも都合よくない。犬夜叉の方が先に深手を負い、鋼牙が動けなくなることで絶体絶命のピンチが演出できる。そこはさすがにしっかり考えて構成されているわけだ。この辺に高橋先生の綿密さを垣間見ることができる。私などはまだまだ甘いという証拠だな…。(汗)

 一方、弥勒、珊瑚らは奈落と遭遇したが、やはりヒヒの毛皮をかぶった奈落は傀儡だった。これはある程度予想してはいたが、ここでちょっと待てよという気持ちになった。ということは、まだ神楽が奈落でないと証明されたわけではない…。ここまでの展開では別人という流れできているが、あの奈落が傀儡であったことが判明したことによって、またその辺が怪しくなってきたのだ。うーむ、高橋先生に手玉にとられているな…。(汗)

 とにかく、この神楽の活躍(おいおい。笑)を見るだけでも今回のシリーズは楽しめそうだし、はめられたとわかった鋼牙がどういう行動に出るのかも注目される。そして、倒れた犬夜叉の復活はどうなるのか…? 期待できるネタがいくつもある。特に神楽だが、蔭刀になりすました奈落がなんとなく九能帯刀を思わせる部分があることを考えると、神楽は小太刀なのか?(小太刀よりは人気が出そうだが…。笑)

 さて、この日は一刻会の横浜集会ということで、午後から横浜へ出向いた。一応、中華街で食事をするということは聞いていたのだが、どうせ食事は夕方からだろうとたかをくくって、昼食を食べていってしまった。ところが、着いていきなり食事だと言う。うーむ、いくら何でもそれでは味気ない。それに、私は腹が減ってない…。ということで、とりあえず中華街を散策することにした。中華街といえば、中国料理店や食材店などを連想するるが、結構中国雑貨を扱ってる店も多い。こういうところがまた妖しくておもしろいのだ。(笑)

 乱馬が着ているようなカンフー着も売っているし、女らんまが着たら似合いそうだなと思えるチャイナドレスや羽つきの扇などもある。そのほかにも、高橋先生がよく描くようなわけのわからない趣味の悪い置き物などもある。高橋先生はもしかしたら、こういうものを参考にしているのだろうか?(笑) しかし、ツボの位置が書き込まれた耳とか人差し指そのもののかたちのツボ押し器とか…、ちょっとアブナイ感じのものも…。(汗)

 中華街を歩くうちに山下公園に近づいたので、山下公園も散策することにした。山下公園といえば昔からデートスポットとして有名だ。海沿いに出るとたくさんのかもめが飛び交っていた。餌を与える人が多いせいか、全然人を怖がらずに近くを飛び回っている。東京湾の一部であるにもかかわらず、水も底が見えるくらいきれいだった。一部にゴミがたまっているところもあったが…。(あれがなければ、最高だったのにね。汗)

 この山下公園の海沿いの道は「めぞん一刻」の「あぶない夜」〜「朝まで眠れない」で三鷹さんが響子さんを抱きしめた場所でもある。それを聞いて知っていたので、ここに来てみたかったのだ。単行本もカメラも持参しなかったので、その道のどの辺が問題の場所なのかは特定できなかったが、南北に端から端まで歩いたので、多分通過はしたはずである。(おいおい。笑)

 そうなると、その直前に二人がお酒を飲んでいたラウンジのあるホテルも気になるところだ。見晴らしがいいところだから、最上階近くにラウンジかレストランのあるホテルだ。実際に入ってみるのがいちばんなのだが、野郎ばかりでそういうムードのあるところに入ってもむなしい…。食事は中華街という話でもあるので、外から見ただけで想像するしかなかった。が、公園の南寄りに最上階の窓だけがそれらしい大きなガラスになっているホテルが見つかった。メルパルクだ…。外壁はレンガ風のタイルに覆われている。

 この建物が連載当時にすでに建っていたかどうかというのは重要だ。ということでホテルの入口脇にある建物の定礎の記述を確かめてみた。昭和55年とある…。ということは、ここである可能性が高いのかもしれない。実際にはやはり問題のラウンジに入ってみないことには特定できないが…。まあ、成年者がそこで食事や飲酒をするの分には別に悪いことではないし、名前を出しても迷惑はかからないだろう。(頼むから、迷惑だけはかけないように…。汗)

 こうしてちょうどいい食前の運動をして中華街に戻った。そのまま予定していた食べ放題に突入すればよかったのだが、私以外は昼食をとってなかったので腹が減りすぎてしまったらしい。途中の店の豚マンの誘惑に勝てなかった。私もつきあいで買ってしまったのだが、買ってみたらこれがまたでかい豚マンだった。(汗) こうして、腹のふくれたかなり不利な状況で食べ放題に突入することになってしまった。まあ、元がとれなくてもいろいろ味を楽しめればいいわけだが、やっぱりもったいなかったかな…?(汗)

 4日、朝からのどにきている。先々週、母が風邪で熱を出して寝込んでいたので、いずれは伝染るかなとは思っていたのだが、少し長めの潜伏期間だった。しかし、これはちょっとまずい。月曜日には大阪への出張を控えているのだ…。熱が出るなら早めに出て月曜日までには下がってもらいたいところだが、果たしてそううまくいってくれるかどうか? もちろん、熱が出ないのがいちばんだけれど…。

 帰宅後は風邪薬を飲んでなるべく早めに床につくよう心がけた。心がけたのだが、結局いつもと大して変わらない就寝時間になってしまったが…。(何でだろう? 笑)

 5日、風邪薬は飲んでいるけれども、それだけで悪化が防げるほど甘くもない。仕事中、やばいな〜っというひとり言を連発していたが、帰宅後はいよいよ熱が出てきた。まあ、今出てくれれば日曜日までには下がって、月曜日は大丈夫という計算になるわけだが…。とにかく安静にしているのがいちばんだ。そう思いながらも、翌日の午後に何とかお宝探しに行けないかなと考えたりしている。まったく、いつまでたってもガキだね。困ったもんだ…。(笑)

 6日、本格的に熱が出る。これではさすがにお宝探しには行けない。あきらめもついた。ただ、できれば翌日の一刻会会報の編集会には出かけたかった。自分の原稿を届けるのはもちろんだが、るみけっとの話もしたかったし…。しかし夜まで様子をみたものの、熱は下がらなかった。しかたなく、私の原稿について、どうしても必要なら受け取りに来てくれるようお願いするメールを出して寝ることにした。

 7日、朝方に家が近い一刻会会報の編集総括に原稿を受け取りに寄ってもらった。何とか熱は下がったが、翌日の大阪出張に備えて無理はできない。とにかく、少しでも回復に努めたい。と言いながら、「リス」のテープを相変わらず聴いていたりする。ライブのテープもかなり末期にさしかかってくる。1992年6月23日のライブからは明らかに音響効果が変化している。完成度が急激に高まっているのだ。

 最初、音響はライブハウス任せで演っていた。が、この年の3月に「たま」の知久寿焼氏とのつながりができ、4月の共演を経て、いよいよ音響面のサポートもしてもらえるようになったのだ。知久氏が「たま」の音響担当のスタッフを連れてきて指示を出していた姿をふと思い出した。中でもこの日が初演だった「ペテン」という曲の出来は圧巻だ。ちょっとすごすぎて、ソロになってからの傾向を考えるともう歌えないのかなという気もするが、ぜひ今のファンにも聴かせてあげたい曲である。

 8日、何とか7分くらいまで回復でき、大阪に向かう。出張先は大蔵省造幣局だ。造幣局といえば硬貨の製造がすぐに思い浮かぶ。(紙幣は造幣局でなく、印刷局なので間違えないように…。) だが、それ以外にも勲章や高校野球の優勝メダルなども造っている。まずはお仕事だが、それが済むと工場を見学させてもらった。硬貨の方は天皇在位10周年記念の金貨製造中のため、警備が厳しくて見せてもらえなかったので勲章の方を中心に見せてもらった。

 日本の勲章というのは金属のみでできているわけではない。実物を見たことのある人は少ないかもしれないが、七宝焼きの技術が加わっているのだ。したがって、造幣局には七宝係という係がある。七宝係…。るーみっくファンの私は、つい妙な想像をして出そうになる笑いをこらえるので必死だった。さすがに、珊瑚係、かごめ係、弥勒係、奈落係、神楽係、犬夜叉係なんてものはなかったが…。(どういう係だ? 笑)

 9日、2日目の日程をこなして午後には東京へ戻る。帰りの新幹線はぐっすり寝たかったのだが、どうも首のおさまりが座席と折り合わず、少しは寝たが首と背中が疲れてしまった。(汗) 帰りにちょっと秋葉原に寄っていくつかの行きつけの店を回った。特に買い物をするつもりはなかったが、最近は秋葉原にもあまり行かなくなったし、ちょっと久しぶりにいろいろ回ってみたかったのだ。

 と、石丸電気レコードセンター2階の新譜情報の中に福間未紗の名前を見つけた。CDは11月22日発売の「フェスタ・マニフェスト」で4枚目になるのだが、過去3枚はいずれもインディーズで、こんどが初めてのメジャー発売だ。大きな店の新譜情報に出ているなんて、ちょっとうれしい。が、解説文を読むと「インディーズ界で数少ない女性ソロシンガーソングライターとしてカルト人気を集める。」といったようなことが書かれていた。

 「カルト人気」という記述がちょっと引っかかるが、確かに一般ウケ、万人ウケとは言い難い部分もあるのでしかたないだろうか…。だが、より多くの人の耳に触れるようになれば、その良さがわかる人の絶対数も増えるに違いない。まあ、評価は人それぞれだろうが、私は好きだ。だまされて買って当たりくじを引くこともある。冒険心や開拓精神の旺盛な方は飛鳥杏華にだまされてみるのもいいかもよ。(笑)

 さて、帰宅後はここの更新だが、出張で月曜日に書けなかったから「気まぐれモノローグ」の更新だけで手いっぱいだった。でもまあ、寝込んだりしてた割りにはるーみっくなネタもそこそこあったし、これだけでも許してもらえるかな? というより、これだけしか期待されてなかったりして…。(汗)

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