飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1999年>

6月22日(火)

 二股、三股、四股がけのハードな日々は続く。3週連続のバンド演奏、犬夜叉ML本「犬道楽」のイラスト、自分の本の漫画、友菱SS100の編集、逸見五美さんの弥勒本の原稿…。本当に全部こなせるのだろうか?(汗)

 16日、「犬夜叉」は新シリーズに突入した。三たび殺生丸の登場だ。どうも、殺生丸は鉄砕牙自体はあきらめたようだが、それに勝るとも劣らない刀を打てと刀々斎を脅した。恐らく、多くの人が感じていると思うのだが、なぜ殺生丸はそこまで刀にこだわるのだろう? その先の目的が見えないだけに不可解だ。その辺の謎解きは、いつなされるのだろう?

 奈落についても、これまでは四魂の玉を求める理由がわからず、ずっと不可解に思っていたのだが、前回のシリーズでようやくその目的の一端が明らかとなった。実は奈落が半妖だったという事実は、ここのところ感じていた「どうも奈落の格が低いように思われる。」という疑問に対しても見事に答えるものであった。

 奈落についても、四魂の玉の力で完全な妖怪になってどうしたいのかはまだ不明だが、殺生丸の持つ野望についてもいずれ納得がいく回答がなされるのを期待したい。ただ単に強くなりたいというのでは、あまりにも器が小さ過ぎるように思えてしまうし…。(汗)

 そして、今回のシリーズに期待したいのは、犬夜叉と殺生丸の父のことが語られることだ。これも知りたい謎の1つである。なぜ、殺生丸と犬夜叉はああもいがみ合うのか? 単に犬夜叉が半妖だからだけなのか? 犬夜叉と殺生丸の父がなぜ鉄砕牙を作らせ、墓ごと犬夜叉の目の中の黒真珠に封じ込めたのか…?

 これまで、漠然と想像するしかなかったことが、少しずつ明らかにされていくのが、この種の作品の楽しみの1つであろう。そうした個々の謎が、最後に意外なところで結びついたりすると、思わず「おおっ!」となるのだが、果たしてどうなるだろうか?

 さて、この日は帰宅後、犬夜叉ML本「犬道楽」の原稿を完了させた。自分の本の漫画も進めたかったが、「犬道楽」用の執筆者コメントを書くまでが精一杯だった。このところ、深夜作業が体力的にきつくなっているだけに時間的につらい。このピンチ、切り抜けることができるのだろうか…?(汗)

 17日、帰宅後は「犬道楽」の原稿の発送準備を整えた。そこへ名古屋の一刻会会員から電話がかかってきた。要件は、8月にインテックス大阪で開かれるSuper Comic Cityの申込み受理が確認されたので、恐らくスペースが取れるだろうというそれだけのはずだったのだが、ついるみけっとや「犬夜叉」の話で長くなってしまった。

 彼とはいつもそうだ。逆にいえば、最近は「犬夜叉」に関して深読み的な感想を語り合える相手が彼しかいないからなわけで、必然的といえば必然的なことと言えるのだろう。まあ、それでお互いに時間を食いつぶしてしまうというデメリットもあるのだが…。(汗)

 18日、3週連続のバンド演奏だ。今回も幹部の送別会である。しかし、今度の会場は体育館よりはずっと音響がマシな講堂なので、すっかり安心していた。ところが、主賓入場の音楽の演奏に注文をつけられ、またしても苦労するハメになってしまったのである。(汗)

 主賓が壇上に上がるのに対して、バンドが先に壇上にいては失礼にあたるということなのだろうか? 移動が可能なブラスやリードはステージ下の脇に控え、移動が困難なドラムスや電気楽器は壇上の金屏風やどん帳の裏側で演奏してくれというのだ。(まさに、「おいおい」もののシチュエーションである…。汗)

 何が困るかって、リズム系とメロディー系楽器が完全に隔離されてお互いが見えないし、音もほとんど聞こえないのだ。もう、ズレようが何しようが、勘で演奏し続けるしかない。しかも、リズム系からは主賓が壇上の席についたかどうかが見えないし、バンマスの合図も見えないから、いつ演奏をやめていいかもわからない。まさに、最悪だった…。(泣)

 しかし、その後の演奏はこのところ毎週演っているせいもあってか、悪くなかった。といっても、世間一般のレベルからすればまだまだ下手だが、気合いの入り方がいつもとは違っていたのかもしれない。というのは、退職する工場長のうちの1人がバンドのOBだからだ。しかも、所有している譜面の半分近くは、その工場長が自らアレンジし、書き起こした譜面なのである。

 非常に才能にあふれた人だったと言えるだろう。それだけに求めるものは高く、演奏へのこだわりも強かったようで、年配のバンドメンバーの中には、演奏を間違えるとよくにらまれたと思い出を語る人もいる。それでいて、嫌われることがなかったのはさすがだと思う。そういう先輩の前だからこそ、下手なりにもいい演奏を聴いてもらいたいという気持ちが心のどこかにあったのは確かだろう。

 この日の演奏後は、さずかに先週のように遅くまで飲むわけにはいかない。早々に引き上げると、友菱SS100の編集準備をした。この日は午前3時過ぎまでかけて、仮のページ割りを作成するところまで進めた。

 ここまでくると、かなり全体が見えてくる。ページ割りをしてみることで、足りない部分や余計な部分が浮き上がってくるのだ。より細かな技術を要する編集が控えているから楽観はできないが、友菱SS100の方は何とか目鼻がついたと言えるだろう。問題なのは、今度の日曜日の編集人員が私を含めて2、3人になりそうだということである。実際、困るのだが…。(汗)

 19日、土曜日は自分の本の漫画の下描きだ。最低でも4ページ、できれば下描きを終えたいところだったのだが、前回の最後にあたる8ページ目の台詞の流れが気に入らず、そこの直しからスタートすることになった。まあ、それでもその部分は大したことなかったのだが、続く9ページ目だけで何と5時間もかかってしまった。(汗)

 絵コンテでコマ割りやおおまかな絵の構図は決めてあるのだが、それでも気に入らず、下描きの段階で変えることもある。それが、背景を伴うもので、きちんとした設定上の整合性を求められるものだったこともあって、あれこれ悩んでしまったのだ。この影響で、この日も午前3時までかけながら、最低限と決めた4ページが限界だった。非常にやばいペースだ。次週にはペン入れに入りたいのだが…。(汗)

 20日、友菱SS100のため、日野へ出向く。が、途中、東京駅でこの日来てくれる予定になっていた会員から編集に行けなくなったとの連絡が入った。これは厳しい…。これで、編集要員は私と会長の2人きりだ。いちばん手のかかる編集が待っているこの時期に…。(汗)

 そうはいっても、会社組織じゃないんだし、こればかりはしかたがない。とりあえず、半ページ原稿の組合せなど、簡単な貼り込み作業を会長に任せて、自分は手のかかる編集に着手した。そうしているうちに、ゲーム系の即売会に行っていた会員1人が、用事が済んだので駆けつけてくれると連絡してきた。こいつはありがたい…。しかし、即売会会場から日野までは遠かった…。(汗)

 結局、夕方から合流してもらって19時半まで作業をし、最後の1時間でページ割りの相談をした。会長は、あまりページ数を増やしたくないという意向だった。しかし、落とすとなると、どれも落としがたい…。2月に断腸の思いでふるいにかけた末に残った原稿ばかりだし、これ以上はつらすぎる。

 だが、「本を作る」ということに主眼をおくならば、落とさなければならないものがいくつも出てくる。いかにいい原稿ばかりでも、多過ぎたら読者は疲れる…。多くても表紙込みで220ページというガイドラインが会長から示された。個人的には244と思っていたのだが、単なる寄せ集めでなく、「本」にするためには贅肉をそぎ落とさねばならないだろう。

 とりあえず、帰宅後にこれまでのページ数を数えることにして、そぎ落とす候補だけいくつか定め、この日の編集作業を終えた。(帰宅後に数えてみたら、ほぼ、220ページだった。もっとも、来月の100号目から採用される原稿がいくつあるかによって押し出される原稿が出てくることになるのだが…。汗)

 21日、帰宅後は逸見五美さんのとこの弥勒本の原稿の下描きにかかった。月末までだから、もう手がけないとやばい。だいたいはイメージを固めていたので、すぐに描きはじめられたのだが、どうにも弥勒の顔がうまく描けない。何度も描きなおしたあげく、結局この日は、のっぺらぼうのままで終わらざるをえなくなった。(汗)

 いっそのこと、このままにしておいて、お好きな顔をお描きくださいとでもしようか?(こらこら…。笑) もっとも、そんなことしたら、逆に私の本の原稿に何描かれるかわからないしな…。ここはやっぱ、まじめに描いておこう。それが世界平和のためというものだ。(空爆は勘弁してくれぃ! 笑)

 22日、帰宅後はここの更新作業だ。とはいえ、この「気まぐれモノローグ」くらいしか更新ネタがない。その代わり、少しでも原稿を進めなくては…。さしあたって、のっぺらぼうの弥勒をなんとかせにゃなるまい。何とか金曜日までには仕上げて、翌週の月曜日には発送したいところだ。

 で、土曜日には自分の漫画もできればペン入れに突入して、日曜日には友菱SS100の既存原稿はすべてまとめたい。その先の新たに起こす原稿が大変なのだが…。うーむ、共倒れにならなければよいが…。(汗)

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