飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1999年>

4月13日(火)

 謎の原稿も今度こそ提出完了、校正を残すのみとなった。日曜日には雨の中、東京マニアックスに参加…。数こそなかったが、思いもよらぬお宝に遭遇…。これだから、参加がやめられない。(笑)

 7日、「犬夜叉」だが、桔梗がまた登場してきた。犬夜叉とかごめ以外の者に対しては生前と変わらぬ行いをしているようだ。これを見るかぎり、邪悪化したとは言い切れない。桔梗の怨念は犬夜叉と自分にとって邪魔者のかごめに対してのみ発せられるのだろうか?

 その桔梗が、奈落と対面した。以前、犬夜叉とかごめを引き離したいという点において、奈落と桔梗の利害が一致することになるから、二人が手を組む可能性があると指摘したが、今回のシリーズはまさにそれを予感させる立ち上がりとなった。

 ただし、桔梗は若殿(蔭刀)の正体が奈落だとは知らない。普段は善行を施している様子からみて、そうやすやすと奈落と手を組むとは考え難い部分もある。だが、奈落が一方的に利用するということは充分にありえるだろう。琥珀同様、犬夜叉にとって倒すことができない相手は非常に厄介だ。今回のシリーズで桔梗と犬夜叉の直接対面があるかどうかまだわからないが…。

 それと同時に気になるのが山の洞穴の中の邪気の正体だ。奈落と関係があるのか、それともまったくの別物か…? その邪気の正体は桔梗も気にかけている。犬夜叉たち一行、桔梗、奈落、邪気の正体、この4者がどう絡んでくるのか…? 今後が楽しみだ。

 さて、前日(6日)のHP更新後、謎の追加原稿をさらに1項目分書いた。これで、追加は合計3項目…。字数では1000字を超えている。もう少し必要かもしれないが、あまり遅れてもまずかろうと思い、この3項目だけを送っておいた。その返事が深夜に届いたが、さらに追加ということは書いてなかった。とりあえず一安心だ…。(笑)

 これでレイアウトを組み直し、共同執筆者の原稿が仕上がったところで再びゲラを送るとのことだった。それを校正して、ようやく仕事が終わることになる。何とか、早くそこまでこぎつけたいものだ。

 8日、帰りに書店で雑誌「ダ・ヴィンチ」5月号(リクルート)を買って帰った。高橋先生の描き下ろしイラストが掲載されているという情報が入っていたからだ。が、店頭で探したときには見つからなかった。置いてあるのがレジの真ん前だったこともあって、あまり長い立ち読みはまずかろうと思い、「えーい、買ってしまえ!」と未確認のまま買って帰った。

 帰宅してすぐに問題のイラストを探したのだが、これがなかなか見つからない…。時計坂通信社からの情報なので間違いないはずなのだが、いざ探すとなるとなかなか目的のページに行き着かないのだ。ここは基本に戻って1ページずつしらみつぶしに…とやって、ようやく見つけることができた。さらに基本に戻って目次を見ていたら、もっと早く見つけることができのだが…。(汗)

 さて、肝心のイラストだが、ラムをメインに響子、らんま、かごめが描かれている。が、絵柄の移り変わりに時の流れを感じる。個人的には「うる星」「めぞん」末期のどっしりした絵柄が好きなので、頭が大きめで、首、ボディライン、手足が細い最近の絵で描かれたラムには違和感を覚えてしまう。好みの問題と言ってしまえば、それまでなのだが…。

 ただ、意識してそういうふうに変えて描いているわけではない。連載を続けていくうちに、自然と変わってきたものだ。これを元に戻せと言っても、そう容易にできるものではない。これは実際に自分で絵を描いていて、絵柄が変化してきた経験を持つ者ならよくわかるだろうと思う。

 かつての自分の絵柄だとは言っても、すでに絵柄が変わってしまった現在、その当時の絵柄で描けと言われたら、意識してものまねをしなければならない。それには余分な時間と労力を必要とする…。自然でないのだ。そこに時間と労力を消費して、肝心のストーリーや構成が薄くなるようでは本末転倒だと思う。

 ただ、ラムはグラマーだという設定がある中で、今回の絵のボディラインはちょっとコンパクトすぎたのではないかという点に不満が残る…。もっとラムちゃんの「ちち」は、大きくてもええやんけ!(すっかり、スケベおやじの視点だが…。笑)

 9日、そろそろ謎の原稿のゲラ刷りがFAXで届くかなと思っていたのだが、結局届かなかった。自宅にFAXを置いていないので郵送を希望したのだが、急ぎの場合は職場にFAXで送ってもらうことにしたのだ。が、やはり私的利用ということで気が引ける。他の人に見られないうちにさっと受け取りたいという気持ちがあって、1日中、FAXを気にしていたのだ。うーむ、待っていると来ないものだな…。

 帰宅後は、珍しく何もしないに等しい状態のまま床についた。まあ、単行本を軽く読み返したり、メールのチェックぐらいはしたが、特にすぐ返事を書く必要のあるものもなかったので…。いつも何かに追われてるのだから、こういう日もたまにはいいだろう。ほとんど言い訳に近いが…。(笑)

 10日、久々にお宝探しにでも行こうかと思っていたのだが、天気が悪かったのでやめた。いくつか返事を要するメールがあったのでその返事書きと、ちょっと興味のあるネタに触れていたメールがあったので、それに関連して「めぞん」の単行本や初出掲載誌を読みふけった。

 惣一郎の命日は何月何日かというネタなのだが、こいつは昔から特定が難しいとされている。改めて読み返してみてもやはり難しいのだが、こういう機会に作品をじっくり読み返すのもいいものだ。見落としていたり、忘れていたものに出会うことがある。結局、1日かかってあまり絞り切れなかったので、このメールに対するレスはあきらめてしまったが…。(笑)

 それはそうと、翌日の東京マニアックスに出す本やグッズをかき集めねばならない。そろそろ放出してしまっていいもの、厄介払いしたいものも底をついてきた。イベントに参加するためにわざわざ買い出しをするようになったら本末転倒だし、次回あたりはもう無理かもしれない。売る側で出なくても、買う側では参加したいと思っているが…。

 るーみっく関連のもの、手塚作品関連のものもほとんど出しつくした感がある。それでもちょこちょことあるのだが、もうあまり数が揃わない。あとは音楽関係のものが少しある。ビートルズの映画のパンフとか、たまのコンサートパンフとか…、とりあえず持っていってみることにした。ビートルズ関連のものにはかなり思い出もあるが、このまま私の部屋の押し入れでほこりをかぶり続けるよりは、欲しがる人の手に渡った方が幸せだろう。

 あとは、セーラームーン関係のものがかなり残っている。自分としてはもういらないのだが、売る時期を失した感がある。本にしろ、LDにしろ重いので、持っていって売れないと帰りがつらいから思い切れないのだ。かくして物がたまるという悪循環に陥るわけなのだが…。(汗)

 11日、東京マニアックス参加のため、東京流通センター(TRC)に出向く。一刻会会長の古屋氏とともにすだま亭というサークルでスペースをかまえる。ここのところ、お互いあまり売れていないから、見覚えのあるものがまた並んでいる。私の持ってきた「アトム」のぬり絵や「火の鳥」のノートは、もう何度目になるだろう? それでも懲りずに持ってきたのだが、今回は意外にも1番に売れてしまった。

 会場には、結構小さな子供を連れた人も多かった。小さい女の子が、うちの品物を見て「あ、ラムちゃんだ! ラムちゃんとらんまばっかりだね。」などと言いながら親に連れられて通り過ぎていく。そんな小さな子供にも認識されているということに、何となくうれしさを感じたりもする。この前までは、「今時、るーみっくかよ?」という感じで通り過ぎる人たちがかなりいたから、若いファンが「これは、もしや!?」という感じで手にとってくれるのを見るとうれしくなるのだ。

 結果的にるーみっくのものはそこそこはけた。処分に困っていた高橋留美子トレーディングカードのダブり分も、無料にしたこともあって、全部持っていってくれる人がいて片づいた。その他のものも1品平均、50円〜100円という叩き売り状態だったので、売り上げは微々たるもの…。ようやく参加費の分担分をまかなった程度だったが、それで充分だと思う。

 さて、余りものの処分とともに自分にとって大事なのは、掘り出し物の発掘である。そうそう出会えるものではないが、コレクターたちの集まった会場だ。どこかに意外なものが出ている可能性もある。毎回、それが楽しみだ。もっとも、そういうものは売る気があるのかと疑いたくなるほど高額な値段がついていたりするのだが、その中に許容範囲のものが1点でもあればもうけものである。

 しかし、やはりすごい値のものが目につく、テレカ1枚で5万だ、6万だと言われてはさすがに手が出ない。それならまだ、まんだらけに行った方が上限2万程度で手に入る。もっとも、まんだらけなどにも滅多に出回らないものとなると話は違ってくる…。ボーダーラインを引いてはいるが、その線上付近なら迷うところだ。今回、まさにそういう品物に出くわしてしまった。(汗)

 その絵柄は、以前、高橋留美子FC(現・時計坂通信社)の熊猫通信<合本>で見たことがあった。「まい・うえい」というタイトルも記憶にしっかり残っていた。しかし、テレカになっているという情報は記憶になかった。このイラストは、1983年9月、朝日新聞北海道版に掲載されたもの…。すなわち、地域限定モノだ。

 熊猫通信に掲載されていたのは、その新聞のイラストをコピーした単色のものだったので、今回、初めてフルカラーで見たという代物である。そのテレカが自ら引いたボーダーラインの8割の値段で売られていたのだ。当時、北海道ではそれなりの数が出たのかもしれないし、デザインとしても背景は黄色一色で殺風景なものだから、その程度の値段なのかもしれない。だが、今、東京でこれを手に入れるとなったら、ちょっと難しい。希少価値を考えると、この値段はつぎ込む価値があると判断した。

 結果として、さらに値引きしてもらって、ボーダーラインの5割の金額で手に入れることができた。これはなかなかいい買い物だった。結局、収穫と言えるのはこれだけだったが、価値からしたら充分だと思う。14時過ぎ、人の動きが止まったと判断し、早めに撤収した。

 遅い昼食後、余った時間をどうしようかと考えた末、東京マニアックスでの幸運を手に、お宝探しに出かけようということになった。以前、やはり東京マニアックスでJR京葉線のマリンのオレカを手に入れたあとも、なかなかいいお宝に出会えた経験がある。ダメでも、すでにいい買い物をしてるのでかまわないと思い、まずは渋谷へと出た。

 だが、渋谷での収穫はあまりなく、せいぜい小学館コミックフェアの販促用うちわ(「らんま」)程度だった。続いて、神保町へ…。ここもそれほどの収穫はなく、「うる星」が表紙(ただし、アニメ絵)のサンデーが2冊程度だった。それでも裏・高橋留美子*ぷち資料館の「うる星やつら 週刊少年サンデー表紙展示室」に追加できるから、質的には悪くはないだろう。

 最初はここまでで帰宅するつもりだったのだが、意外と早く済んだので欲が出た。結局、中野にも足を運んだのだが、ここで散財してしまった。(汗) まずは「小池一雄 劇画村塾」4号と小学館コミックフェアのミニポスター…。「劇画村塾」4号は、これで4冊目になる。いったい何冊買えば気が済むのかと自分でも思うが、ちょうど一刻会の方でクイズの賞品として豪華なものを出す予定があったので、いいタイミングだったのだ。

 続いて、「らんま」のバスタオル、Tシャツ、バンダナ、タペストリーなどが手に入る。さらに、吊り広告ポスターが3枚ほど、持っていないものでよさそうなのがあったので買ってしまった。結局、この日のお宝支出はボーダーラインの3倍近くに上ってしまった…。(何のためのボーダーラインだか…。 汗)

 帰宅すると早速、裏・高橋留美子*ぷち資料館への追加データ作成を行った。この日は、吊り広告ポスターとテレカまでしかできなかったが…。

 12日、謎の原稿の依頼主から、ゲラの発送を伝えるメールが届いていた。結局、郵送にしてくれたらしい。校正後の返送は木曜日ということで、結構厳しいものがあるが、これで校了となるはずだ。そうなったら、発売日もおおよそわかるだろう。いよいよ謎の原稿の正体を明かすときが来る。思ったほど大したものではないかもしれないが…。(笑)

 それはいいのだが、突然、降ってわいたように海外研修の話が来てしまった。普通の研修なら喜んで参加するところだが、今回の話はちょっと違う。自分でテーマ、行きたい国、見学したい企業を決め、自分で交渉してアポをとり、自分で宿の手配や日程を組めというものなのだ。しかも、たった1人きり…。通訳もなしだ。まるで「電波少年」のような話である。さすがに、アイマスクはされないだろうが…。(笑)

 コンピュータ関係だから、やはり行くとしたらアメリカだろう。しかし、通訳なしでアポをとれるほど語学力があるわけない。だいたい、観光ですら海外に行ったことがないのだ。約2週間だから、自費で通訳など雇ったら、とんでもない金額になってしまう。最低限の旅費と宿泊費しか出ないから、当然、自腹による支出が増えることになる。推薦されたのは名誉なことだが、こればっかりは厳しい注文だ。(汗)

 もう、最初から断るつもりでいるのだが、上司の手前、あまりあっさり断るのではいくらなんでもなさけないという見栄が働いてしまう。断るなら早い方がいいに違いないのだが、心の奥底にはもっと楽なら行ってみたいのにという未練があるようだ。さて、どうしたものだろう? 海外研修に行ったら、冬コミに本が出せなくなるのは間違いないところだが…。(う〜む。汗)

 13日、あたるの誕生日だ。曜日は違うものの仏滅である。この日も、前日の海外研修の件で心ここにあらずの状態だった。どうやって断ろうか…? 迷うことはないはずなのだ。自分がいちばんやりたい同人活動のためには、海外へなど行かされては困るのだから…。ところが、思ったよりも自分の心は複雑にできているらしい…。どうも、はっきりした態度を示せないでいた。

 ところが、あまり迷っている様子を見せたせいか、帰宅時には上司が「半分以上、本人は行く気になっている。」と認識しているらしいぞと同僚から聞かされてたまげた。それで逆に迷いが消えた。きっぱり断ろうと…。海外へは、いずれ機会があったら遊びに行きたい。あまり負担のかかる旅はご勘弁願いたいところだ…。

 さて帰宅すると、謎の原稿の依頼主からゲラが届いていたので、早速軽く目を通した。結構、詰められているところが目立つ。いくつか脱字等もあった。これを木曜日にFAXで返送すればいよいよ終わりだ。

 だが、本格的な校正は翌日に回すことにして、ここの更新作業にかかった。裏・高橋留美子*ぷち資料館の残り作業を終え、「気まぐれモノローグ」の続きを書く…。4月もあっという間にもう半分だ。結局、今年も夏コミの執筆はGW明けになってしまいそうな気配…。まったくもって進歩がない。困ったものだ…。(汗)

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