飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1997年>

5月13日(火)

「まつり」のあとというのは、精神レベルが低下することが多い。ピークに持っていった集中力が安堵と疲労で一気に下り坂となる。それでも、例年はそのままの集中力で、一気に執筆活動に入って行けた。だが、今年はこのサイトのこともあって、どうも気が散ってしまっているようだ。なんとかしなくては…。

7日、休み明けの出勤だ。当然、少年サンデーの「犬夜叉」の連載を読む。それはいいのだが、巻末に5月2日発売の「ビッグコミックスピリッツ6月増刊号Manpuku!」に4コマを描いたとのコメントを発見する。この新増刊号と4コマの話は、すでに5月5日の帰宅時に情報としてキャッチしていた。しかし、不覚にも発売日をチェックしていなかったため、まだ先のことだと思い込んでいたのだ。それが、「おやじローティーン」の載ったビッグコミックオリジナルと同日の2日発売だったことを知ってあせる。

帰宅途中、地下鉄虎ノ門駅とJR新橋駅のKioskをのぞいたが見当たらない。やはり、書店でないとダメかと思い、地元の駅のKioskはパスして、行きつけの書店に行くが見つからない。駅の反対側の書店もチェックしたがダメだ。帰宅途中にあるコンビニもシラミつぶしに当たったがなかった。自宅を通り過ぎ、反対側のコンビニからさらに足をのばして大手スーパーの中の書店まで行ったが発見できず、この日は購入をあきらめた。

8日、もう大きな書店に行くしかないと思い、まず、小学館のお膝下の神田神保町へ向かう。しかし、ここでも見つからない。新刊雑誌を扱っている主な店はほとんど当たったはずだが、どこにも置いてないのだ。神保町へ行けばと半ば楽観視していたのだが、ここに至って本格的にあせり出す。

神保町から新宿へ抜け、紀ノ国屋書店をのぞいたがない。こうなったら、まんがの森しかない。背広姿でまんがの森に入るのは若干気が引けたが、そうも言ってられない。腹をくくって店にはいると…、あった!ようやく、棚に1冊だけあった「ビッグコミックスピリッツ6月増刊号Manpuku!」を手に入れた。

帰宅後早速、作品一覧に追加する作業を行う。途中、こいつを手に入れ損なったら、どういう経路でコピーその他を入手して一覧に追加しようかと考えたりもしたが、なんとか原本からの画像を得ることができた。

9日、帰宅時に何気なく地元の駅のKioskをのぞく。すると、なんとゆー事だ!? あれほど探し回った「ビッグコミックスピリッツ6月増刊号Manpuku!」が、下の方にまだ数冊残っているではないか…。前日の私の苦労はいったい何だったのだろう? まあ、人生とはえてしてそんなもんだ。しかたがないので、ついでに1冊買って帰る。(どこが「ついで」だ? 笑)

さて帰宅後、なんとなく思いたって1994年7月の「時計坂探訪OFF」のビデオから画像を取り込んだ。時計坂写真集の更新は夏以降と思っていたのだが、漫画の執筆の方が精神的に乗ってこない。確かに、ちょっと難しいことをやろうとしているので、絵コンテがうまく進まないのだが、このサイトを持ったことで気が散ってしまってるのも事実のようだ。

10日、前日取り込んだ画像をもとに、新たなページの作成にかかる。同じやるなら、作品一覧の英語版とか、やることはいくらもあるのだが、どうにも私はシングルタスク人間だ。いろいろやるけども、平行してできない奴なのだ。それも、気乗りしないことは全然ダメで、逆に、一旦乗ってしまうと、やめられなくなってしまう。(まったく困ったもんだ。汗)

また、この日新たに「REAL LOVE」Vol.2への参加表明がメールで舞い込んだ。とても心強いのだが、肝心の自分がこれでは洒落にならない。とにかく、やってしまえば落ち着くと思い、ページ作成を一気に進め、更新まで完了した。

11日、一刻会の会報発送準備兼「一刻民」編集会へ出向く。「一刻民」とは、るーみっくにこだわらず、好きなことをやってよいという会員によるコミュニケーション誌だが、最近はちょっと活気がない。とりあえず、出発前に急に思い立ったので、1ページ漫画を1編描いた。ほとんどラクガキ状態の作画レベルだが、ネタそのものは3年前くらいから頭にあったものだ。持っていったら、スタッフには結構ウケた。

作業終了後は、夕食をとり、麻雀に向かう。だが、夕食時にビールを飲んだのがよくなかった。飲んだときはその酒量にかかわらず、いい結果が出たためしがない。1回トップはとったが、あとは負けっぱなしだ。それでも、-11程度で済んだのだから、よしとすべきか…。

さて、終電ぎりぎりで帰宅後、久しぶりにPC-VANのOLT(オンライントーク)に参加した。このところ睡魔に勝てず、ずっと参加していなかったのだが、この日は久々に睡魔に襲われることがなかった。るーみっくの同人界の話を中心に、一刻会の会員が多いことから、一刻会の話題なども含めて、結局、午前4:00過ぎまで続けてしまった。まあ、私は休みとってあるのでよいのだが…。(笑)

12日、ようやく漫画の絵コンテに入る。最初に手掛けたのは、今回描く作品の中でいちばん難しいものだ。構想自体は2年前からあったのだが、なかなか技術が伴わない。今回もどこまで表現できるか不安だが、そろそろ出さないとネタが腐る。

絵コンテは7ページ目までできた。8ページ冒頭のコマまで描いたところで終わりにしたが、この8ページの冒頭とそれまでの展開との前後関係に不満が出てきた。直さないとすっきりしない。翌日以降の課題だ。

13日、絵コンテを6ページの途中から修正して、7ページ終わりまで描き上げた。なんとか前後関係はよくなったが、ちょっとコマのレイアウトが苦しい。まあ、贅沢は言えないのだが…。

コマのレイアウトといえば、昨年、Nifty-Serveのコミックフォーラム創作館で出した同人誌に参加したとき、私の作品は「コマが小さい。4段を基本にしているようだが、3段にすべきだ。」という指摘を受けた。るーみっくのパロをやってると、4段、5段は当たり前の世界だったから全然意識してなかったのだが、一般的にはそういうものなのだと思い知らされた。ということは、逆に言えば高橋先生の作品は、段が多くてコマが狭いということだ。

この点について、後日、高橋先生のコメントを読んだら、うる星の頃から16ページの中にいかに話を詰め込むかということで、かなり苦労されてたようで、その辺からそういう作風が身についてしまったようだ。それでも、読み慣れたファンには狭いということを感じさせないだけのものがある。やはり高橋先生の構成力はただ者ではない。こういうのは、自分でやってみるとよくわかるのだ。まあ、それはそれとして、理屈こねてる暇があったら、もっと絵コンテを進めなくてはいけないのだが…。(笑)

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