タイトル ダストスパート!!
内容(参照)
「高橋留美子傑作短編集 1」より
初出掲載誌 週刊少年サンデー 増刊 5月号〜9月号
発行元 小学館
単行本 ダストスパート!!(スタジオ・シップ)<絶版>
るーっみくわーるど 3
高橋留美子傑作短編集 1


<解説>

 「うる星やつら」や「めぞん一刻」の陰にかくれて忘れられがちだが、この作品も立派な連載作品なのだ。全体的に大きな建て前とせこい実情のギャップで笑わせるパターンが多かったが、たむろ、由羅、背古井とキャラ自体の魅力も前面に出てきてファンの多い作品でもある。

 特に背古井は、当初、そのネーミングのとおりせこく、落ち着きもないように思われたが、終盤近くになると泰然自若としてきて、だんだんと「めぞん一刻」の四谷さんに近づいてきた感がある。その落ち着きの過程が、なんとなく作者自身の作家としての落ち着きの過程とダブって見えるような気がする。

 絵柄、ギャグ、構成、どれをとってもまだ粗削りだが、振り返ってみるとそれが魅力だったようにも思える。どっちへ転がって行くのかわからないゴツゴツした原石の魅力とでも言おうか…。若さに任せて力で押し切っていた時代、また、それが可能だった時代の傑作と言えるだろう。


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