Weekly Report


Last Week

2001/06/17)プロキオンS

プロードアピールにとって、ダートの短距離というのがこれ程にも脚質に合ったものだったのか。テンに置かれても、ダートなら直線で挽回できるということか。基本的には力馬なのだろう。7歳という高齢ではあるが、こういう脚質だからこそ、これまで頑張って来れたのか。いずれにしても、秋は新設されたジャパンブリーダーズCスプリントまでは元気に走ってもらいたいものである。


This Week

2001/06/24)宝塚記念

テイエムオペラオーの調子が、この春一番になってきたようである。2200m前後がベストのメイショウドトウであるが、春の天皇賞の出走権をかけた日経賞から3200mを使ったことで、ピークは過ぎたと見るのが妥当ではなかろうか。順当なら、このレースこそメイショウドトウの逆転の可能性が最も高いのだが。この時期の天気を考えた時、パンパンの良馬場は望むべくもなく、オペラオーの圧勝という可能性も非常に高いと思う。今回は後方から追い込むレースをするに違いない。対してメイショウドトウは先行策をとるであろう。はたして結果はいかに。

ステイゴールドにとって、ドバイの勲章は彼自身が勝つ喜びを覚えた貴重なレースだった。ファンタスティックライトは、今週行われたロイヤルアスコットのプリンスオヴウェールズSを勝った。昨年、ドバイミレニアムが圧勝したレースである。ステイゴールドがみっともないレースをする訳にはいかないだろう。この馬こそ、どんなレースをするのかが楽しみである。


宝塚記念ベストレース

宝塚記念の思い出となると、やはりあのレースに終始する。トウショウポーイがテンポイントを返り討ちにした1977年の歴史的なレース。前年の三冠ロードから有馬記念と、常に主役はこの2頭だった。いつしかテンポイントの敵役になってしまったトウショウボーイにとって、天皇賞まで春3連勝のテンポイントの存在は大きな壁として立ちはだかった。彼自身も天皇賞を目指していたが、故障で帰京していたのだった。そして、有馬記念以来のぶっつけで宝塚記念に出走することになった。当然のように人気もテンポイントに被り、トウショウボーイはあくまでも2番手の評価。それにしても今でも覚えているが、メンバーが凄かった。グリーングラス・クライムカイザー・アイフル・ホクトボーイ。後に秋の天皇賞でトウショウボーイとグリーングラスを破ったホクトボーイも入れれば、すべての馬がクラシック・天皇賞馬である。しかし鞍上の武邦彦は、全く彼への信頼感は磐石だったようである。どう見ても逃げ馬不在のメンバーであったが、パンパンの良馬場でのスピード競馬となれば、ハナを叩くのはトウショウボーイに違いなかった。絶好のスタートを切った武トウショウボーイは、さすがにハイペースで飛ばすことはしなかったが、向こう正面からのラップが凄かった。翌日の新聞にもあったが、歴史的なラップを刻んでトウショウボーイの逃げが始まった。1000mまでは、いわゆるレースを全くしていない。折り合いを欠くような馬ではなかったが、ダービーのようにハナに立ちたくないのに立たされたというような状況ではない。テンポイントの出方を伺いながら、スパートのタイミングを計っていたようである。そして残り1200mからのラップが、当時では信じられないようなものだった。ゴールまでが1:09:9で、上がり4ハロンが45:8、3ハロンが34:5。芝の状態も良くない時代でもあり、どんなにスローペースでも上がりが34秒台なんてことはあり得なかった。当時大学2年の私であったが、この衝撃は忘れられない。絹糸一本でも馬を御せると言われた武邦彦であったが、この時ばかりは、本当にこの名人の凄さにも驚いたものである。これ程、人馬一体となったコンビは見たことはなかった。相手がテンポイントだっただけに、余計にその凄さが際立っていた。またしても敵役に戻ってしまったのである。このレースがあったからこそ、暮れの有馬記念で鹿戸はトウショウボーイに仕掛けて行ったのである。この年、たった2回の対戦ではあったが、この2頭の名勝負は後世まて語り継がれることになるのである。

思い出といえば、やはりハイセイコーが勝った1974年も嬉しかった。タケホープに完敗した直後だっただけに、関西での初勝利ということもあり、大いに盛り上がった。そして、強かった馬としては、1988年のタマモクロスだろう。人気はニッポーテイオーであったが、この年のタマモクロスの勢いはもの凄かった。シンボリルドルフでもできなかった、春秋天皇賞連覇も簡単にやってのけるだろうと思い、実は夜も眠れなかった記憶がある。ルドルフを遂に超える馬がやってきたのかと。果たして今年のテイエムオペラオーは如何に。アグネスタキオン・ジャングルポケットと雌雄を決するまで、走り続けてもらいたいのであるが。

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