Weekly Report


Last Week

2001/04/01)産経大阪杯

テイエムオペラオーの敗因はいろいろあると思うが、やはり歴史に名を残す馬となるには負け過ぎだったような気がする。大番狂わせというのは、人気薄の逃げ馬を捕らえ切れなかったり、直線で早めに抜け出したところを追い込み馬に差された時に起こる。シンボリルドルフの二度の敗戦は全くこのパターンだった。三角過ぎにアドマイヤボスが仕掛けた時に、つられるように上がって行った。これがGTならば当然だったかねしれない。しかし、休み明けの前哨戦では危険な賭けだった。エアシャカールの蛯名はしてやったりと思ったに違いない。完全に勝ちパターンだと思った瞬間に、アンカツのトウホードリームに差し切られた。エアシャカール自体がジャパンカップ以来だったことを考えれば、これも順当な走りだったともとれる。和田の乗り方がまずかったという意見もあるが、そうとも言えない。このレースを勝つことが目的であれば、それなりの乗り方をしたはずである。天皇賞を考えて厳しいレースをしに行ったのだとすれば、大本命に乗っていながら敗戦を恐れない度胸満点の騎乗とも言える。それでも2着には来るのが名馬なのだが。しかし、いずれにしても馬券的には天皇賞が盛り上がるに違いない。3200mの天皇賞を考えた時、2000mの産経大阪杯の結果については深く考える必要はないかもしれない。連勝したのはスーパークリークだけなのだから。エアグルーヴやネーハイシーザーのように、全く天皇賞を意識していない馬も使っているのだから。返ってトウカイテイオーやメジロマックイーンのように、休み明けを楽勝した時の方が本番に不安を残すこともあるくらいだから。テイエムオペラオーの陣営が天皇賞のみを狙って行くのであれば、阪神大賞典を使っていたに違いない。決してステイヤーとも思えないが、これで負けられないレースとなってしまったことは間違いない。なりふり構わず勝ちに行ってもらいたい。


This Week

2001/04/08)桜花賞

こちらのテイエムオーシャンの方は万全だろう。首の高い走りをするので、オークスはどうかと思うが、マイルでは負けられないというか力が違いすぎるような気がする。少なくとも現時点では。唯一の敗戦が札幌でのジャングルポケットの3着だったことを考えれば、それも頷ける。あとは良血馬達がどう立ち向かうかが焦点。


桜花賞ベストレース

新しい世紀を迎え、私も過去を振り返ることを目的に主要レースのベストを選定して思い出に浸ってみたい。

桜花賞と言えば、中学から高校までの思い出がそのままベストレースになる。まずは1972年のトクザクラが4着に敗れたレース。勝ったのはアチーブスターであったが、前年関東を襲った流感の為、5月の開催となり、関東馬はトクザクラとキョウエイグリーンの2頭のみの参戦だった。トクザクラは長期遠征を敢行し、前哨戦のオープンではドロドロ馬場で楽勝した。しかし、環境の変化に耐えられなかったのか馬体は減り、とても完調とは言えなかった。逃げたキョウエイグリーンを直線半ばで交わしにかかったところで力尽きた。そして矢のように差してきたのが武邦彦騎乗のアチープスターであった。このレースを機に、武邦彦がクラシックを勝ちまくることになった。トウショウボーイに乗ってくれたことが何より嬉しかった。武という存在を始めて知ったレースでもあり、私には辛い思い出と共に忘れられないレースとなった。

その他では、やはり1975年のテスコガビー。杉本アナの実況は丸暗記したものである。高校3年の私には衝撃的な大差勝ちだった。あえて次に挙げるならばシスタートウショウか。トウショウボーイの仔が桜花賞馬になるのが夢だったから。いずれにしても、クラシックで最も好きなレース。武のいない桜花賞は本当に寂しいが、今年もすばらしいレースを見せてもらいたい。

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