Last
Week
(2001/03/25)ドバイワールドC、高松宮記念、日経賞 |
ついにステイゴールドがやってくれた。ドバイシーマクラシック。GUとは言えファンタスティックライトにダリアプールと、レベルはかなり高いものであった。エミレーツワールドSの覇者として、何としても負けられないファンタスティックライトであったが、直線残り400mからの抜け出しは如何せん早すぎたか。それにしても、スローペースを直線まで内埒沿いをじっと我慢して、徹底的にファンタスティックライトをマークして追い出しのタイミングを図っていた武の手綱さばきには恐れ入った。何より、その騎乗に応えたステイゴールドに大拍手を送りたい。脚の使いどころが非常に難しい馬なのであろう。スローペースに掛かることもなく折り合ったということは、状態面でも完璧に近かったのではなかろうか。GUではあるが内国産馬が海外の大レースで、しかも芝の2400mで勝ったことが非常に価値のあることである。武もインタビューで言っていたが、歴史的な快挙なのである。これを機会に、他のジョッキーも海外でいろいろと吸収してきて欲しい。武の今があるのも、若い頃に毎年のように単身でサンタアニタに遠征して苦労したことが良い経験となっているからなのだ。熊沢も悔しいに違いないが、それをバネにしてもらいたい。 それ以上に凄かったとも言えるのが、ドバイワールドカップ2着のトゥザヴィクトリーではなかろうか。レギュラーメンバーがもっと行くと思ったが、彼女の気迫に押されたのか、松永も無理には仕掛けて行かなかった。ペース的には決して速くはないと思ったが、四角では勝ったとも思える程の逃げだった。しかし、さすがに600mの直線は長かった。アメリカの威信をかけてキャプテンスティーヴが差し切った。それにしても2着には驚いた。もともと調教は走る馬なので、ダートは苦手ではないと思っていたが、フェブラリーSを使ったのが良かったのだろうか。何より自分でレースを作れたことが好走の要因ではなかろうか。恐るべしサンデーサイレンスといったところだが、2頭の管理をしている池江調教師のドバイでの調整のすばらしさも見逃せないだろう。環境に馴染むことさえできれば、日本の馬でも立派に海外の馬たちと渡り合えるということが証明できた。あとは挑戦を続けるのみである。そうでないと、アジア諸国の中でも後れを取ることになってしまう。デューティーフリーでのジムアンドトニック・フェアリーキングプローン・サンラインの壮絶な戦いを見ていると、ナンバー1が外に出て行かなければならないことを痛感する。何を隠そう、ステイゴールド・トゥザヴィクトリーと言えば、善戦はするがどうしてもGTを勝てない代表馬なのだから。この2頭がどうあがいても勝てない馬たちが、先週から今週にかけて日本で走るのである。なんとかして欲しい。 高松宮記念はトロットスターのもの凄い切れ味が制することになった。マイルの強いメンバーにもまれて来ただけあって、5歳ではあるが世代交代を果たした。追い込みが効く中京コースとは言え、追い出してからブラックホークを交わした脚はスプリンター独特のものであり、この路線では無敵の存在に違いない。ダイタクヤマトが左回りに難があったとしても、力関係は逆転したと言って良いだろう。 勝たなければ天皇賞への出走権を得られないメイショウドトウにとって、9分でも勝ちに行かなければならなかった。相手が弱かったとは言え、圧倒的一番人気での圧勝は陣営をほっとさせたところだろう。3角過ぎから肩鞭が入って、尚且つ最後も伸びてくるあたり、格の違いを見せ付けてくれた。これで今週出てくる4歳馬達が頑張ってくれれば良いのだが。 |
This
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(2001/04/01)大阪杯 |
いよいよテイエムオペラオーが出陣してくる。ドバイでの日本勢の活躍振りを見るにつけ、一抹の寂しさは否めない。個人的には年末の香港への遠征を期待しているのだが。狙いはズバリ香港カップ2000m。その為にジャパンカップをパスしても構わない。であれば、中距離でのスピードとスタミナを磨かなくてはならない。そういう意味でも大阪杯は負ける訳には行かないだろう。アグネスタキオンがどれだけ強くなるのかはわからないが、仮にジャパンカップでぶつかるにしても、中距離のスタミナは必要不可欠である。和田がどこまで考えているかが興味深い。しかし、何としても勝ってもらいたいのがエアシャカールである。今回から蛯名に乗り変わってくるが、ここを勝たなければ存在感全く無しである。アグネスフライトと共に、だらしない姿だけは見せて欲しくない。そして絶好調アメリカンボスがどこまで迫れるか。子供扱いをされるようなら、本当にレベルの高い馬達だなと尊敬するのだが。 |