表紙 「SFバカ本 ペンギン編」
 岬兄悟・大原まり子 編
 カバーイラスト ラジカル鈴木
 カバーデザイン 木村美奈子
 廣済堂文庫
 ISBN4-331-60767-4 \552(税別)

 書き下ろしおバカSFシリーズという何やらアヤしいアンソロジー第五弾。あいかわらずのスカした本で、もちろんこいつに"不謹慎"などと目くじら立てるのはヤボってもんであります。ただ、"バカ"とはなんぞってえことになるとこれは人それぞれ、いろんな捉え方があるんじゃあないかと。"バカ"であること自体は我が意を得たりなんですが、人が「これって"バカ"でしょー?」って持ってくるモノすべてが必ずしもこちらにとっての"バカ"戸も言いがたいのも事実で、何がいいたいかといえば、今回はそれほどバカじゃないなあ、ってコトでありまして(^^;)

 SFだけに可能なシュールなバカ話、しみじみとやがて馬鹿らしきバカ話とバリエーション豊かなんですが、こりゃ"バカ"じゃなく"バカなこと"でしょう。"バカ"と"バカなこと"はちょと違うのよね。著者その人の存在まで「バカやなあこいつ」(あ、決してバカにしてるんじゃないですよ、これはこれで尊敬置くあたわざる資質な訳で)と思えてしまう、そんな話も読みたかったなあ、なんてね。

 そんな中で今回のおバカさんは安達瑶さんの「老年期の終わり」かな。50ページかけてやりたかったのはそれかいっ!てなぐらいのバカ。でも一つ前の「たいやき編プラス」の井上雅彦さんの作品と、ちょっとネタかぶってるかもー(意地の悪いヤツ<オレ)

99/8/30


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