表紙 「だから、潰れた!」
 山本ちず 著
 カバーデザイン:中原達治
 祥伝社文庫 ノン・ポシェット
 ISBN4-396-31123-0 \524(税別)

 就職氷河期の真っ只中、運良く関西の中堅どころのアパレルメーカーに就職できた作者。だけどほっとする間もあらばこそ、彼女が就職した会社は、外面はまだしもその内情は崩壊寸前。見栄っぱりのワンマン社長とその愛人とおぼしき無能な本部長の無茶苦茶な仕事ぶりで経営は危機的状況、社員は無意味に過酷な労働条件下で青息吐息、そして当然、そんな会社が長続きするわけもなく、最後の日が刻々と………。

 ご自身の体験をインターネットで公開した文章を本にまとめた、関西発、爆笑スペクタクル(主催者側発表)。

 ある意味大変複雑な気分になる一冊。すなわち、"インターネットで公開される文章の大半は、あらためてじっくり読み返すとじつはまことに読むに耐えない文章である"ってことが強烈に判ってしまう本だっていうこと(苦笑)。シロウトが書きなぐった文章とは、こうまでつまらんものであるのか。振り返って自分が日々書き散らかしてる文章に思いをいたして見るならば(^^;)………

 せっかくの面白い話題(かなり、この方が置かれた状況は強烈なんです、実際の話)なんですが、レベルの低い文章と、著者ご自身の手になるそれ以上にレベルの低いイラスト(鴨川つばめと西原理恵子のいいトコどりしたかったけどうまくいきませんでした〜、みたいな)で、はっきりいってうんざりする一冊。これだけでも力抜けまくりなんですが、更に輪をかけて最悪なのが、この本に佐高信が解説書いてること。あのなあ、いくらなんでももうちったぁ仕事選べよサタカぁぁぁっ。確かに今の日本の企業家ってモノを鋭く風刺する一冊ではあるけれども、それ以前にこれ、お金を取ってヒトに読んでもらうような文章じゃないでしょー?そう思いませんサタカさぁぁん(^^;)????


99/7/14


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