Led Zeppelin
若い頃も好きだった。しかし,もしかしたら今の方が好きかもしれない。
意味もなく大仰な曲、「ロック」のための音楽,と思う。その美しさこそ「芸能」であり,滅びゆく恐竜を思わせる美しさである。
それ自体が,まさに伝説の一つのジャンルといえる。
この「伝説」も意外にも一つの「世紀の傑作」はないと思う。良いもの,美しいものはたくさんあるが,これ,という一枚はないと思う。だからこそいろんあものを集めたいのだと思う。Led ZeppelinはKing Crimsonと並んでスタジオ録音アルバムよりもライブアルバムの方が良いグループである。作り込んで完成されたものよりもライブの一瞬の絡み合いに感動できるグループなのだ。
The Complete Led Zeppelin - Led Zeppelin
最後の「Coda」も含めた全スタジオアルバムをまとめた豪華セットが存在する。
Led Zeppelin IV (Deluxe Edition) - Led Zeppelin
私は,いわゆる「Led Zeppelin IV」(コンピュータ泣かせの、テキスト化不能のシンボルマークのやつ)が最初の出会いだ。「The Battle Of Evermore」のようなアコースティックの曲も好きだ。かなり少数派のようだが。ボーナスディスク分が付いたDeluxe Editionが今はお薦めでしょう。
Led Zeppelin III (Deluxe Edition) - Led Zeppelin
「III」のようなアルバムも好きだ。これもDeluxe Editionがある。
Led Zeppelin (Deluxe Edition) - Led Zeppelin
「Led Zeppelin I」もいい。これがデビューアルバムというのが信じられない。デビューアルバムだけ輝いている,というパターンはよくみかけるが,そういう一瞬の輝きではなく,すでに完成された輝きである。「Babe I'm Gonna Leave You」がしびれる。Deluxe Editionのボーナス分もこれが一番と思う。
Led Zeppelin II (Deluxe Edition) - Led Zeppelin
もちろん「Led Zeppelin II」も言わずもがな,の名盤。Jimmy Pageが北京オリンピックの閉会式に出てきた時に流れていた「Whole Lotta Love」など有名曲が含まれている。これもDeluxe Edition。
Presence (Deluxe Edition) - Led Zeppelin
一曲,ということであれば「Achilles' Last Stand」もいい。他に目立った曲が乏しいが,これは何度聞いてもよい。
The Song Remains the Same (Original Motion Picture Soundtrack) - Led Zeppelin
ライブの方が好きな曲も多い。ロックやポップスでは,ライブアルバムの方がよいと感じるグループは珍しいと思う。ライブそのものに行けば,その方が感動がある,ということはよくあるのかもしれない。でも,ライブの「アルバム」にしてもなお,感動を覚えることは非常に少ないと思う。果てしなく続くのDazed and Confusedもいい。映画のタイトルにもなっている「The Song Remains the Same」もいい。私は,「美しい曲」というとすぐこれを思い浮かべる。スタジオ録音よりもこちらの方が美しい。
昔のレコードで聴いていたものと最近発売されたものでは演奏が異なっている。ほぼ同じタイトルが付いているので紛らわしい。邦題で「最強版」というのが最近の方には付いているのみ。曲数で比べると曲数が多い方が新しい。見た目はそれくらいの違いしかない。しかし,中身は全く別のもの,と考えて良い。新しい方が充実しているが,昔の方がよい,のではと思える曲もあるので,古い方を持っている場合,絶対に捨ててはいけない。今でも入手可能かはよく分からない。
How the West Was Won - Led Zeppelin
解散後に出たライブアルバムの一つであるが,贅沢に収録されているこのような物もある。
Celebration Day (Live at O2 Arena, London) - Led Zeppelin
番外編として,ドラムのジョン・ボーナム John Bonhamが息子に入れ替わった最新のライブアルバムがある。