庭仕事TOPページ花緑工房koban ろくむしのトップページTOP 掲示板掲示板 メールを送るメール
夏の遊び
「夏の遊び」。色々遊びました。

小学校4年生の一学期まで過ごした荒川時代と、引越した三多摩(死語?)時代とでは遊びの内容は大違いでした。

荒川区尾久は下町然としていて、長屋に町工場に商店街。
林も森も無く、荒川は既に真っ黒に汚れていました。きっと今の方がきれいになっていると思います。

街の中が遊びの主戦場。後は飯場や公園、神社の境内。


まずは尾久時代の夏の遊びのウンチクを・・・。
虫捕り  夢はクワガタ、カブトムシ!
 現実は、オケラ、ミノムシ、ハサミムシ。アリにジグモにバッタ、カマキリ。キレイどころ(?)でイトトンボ・・・。

なかなかレアな虫取りだった^^;。

 間違ってもセミは鳴きません。クワガタやカブトはお店で売ってるものという始末。

 いつかの夏、「ジ〜ジ〜」と鳴く声が!
「セミだぁ〜!」。目にハートを浮かべながら網を持ち外へ飛び出し鳴き声のする方へ・・・。
そこには既に近所のワンパクどもが集合している。
サクラの木にいるらしいが姿は見えずじまい。
「どっかの家が田舎に行って捕まえたのが逃げ出したんだってぇ」。
「そうだよな〜」。皆、納得してすごすご引き上げた。

 蝶類も少なく、モンシロチョウやアゲハなどはめったにお目に掛かれない。
セミ同様、ヒラヒラと舞うお姿を見せればとたんに近所のワンパクどもの餌食になっておりました。まるで腹を空かせたピラニアの如し・・・(-_-メ)。

 そんな蝶類の中でも“シジミチョウ”は結構多かった。
かわいいんですね、このシジミチョウ。薄い水色で、名前の通りシジミのように小さい。

 そんな有様の中でも、キレイな虫がいた。熱烈なるファンも少なくないのでは?
 夏休みの朝、ラジオ体操(ほとんど毎日やっていたと思うが、今は前半と後半だけらしい。)の帰り道、朝露に濡れたツユクサの植え込みで、彼女はコバルトブルーの体に透き通る羽で静かに舞っていた。
 “イトトンボ”は美しかった。

 その名の通り、糸の様に細いボディーに透明の4枚羽。姿は赤とんぼやシオカラトンボと同じで見るからに「トンボ」の形だが、とにかく小さくってキャシャで繊細。
 これがキレイ。透き通り虹色に輝く羽といい、メタリックブルーのボディーといい。
ただ捕まえても直ぐに死んでしまうので、捕まえず観察に専念。
最近とんとお目にかかれない。
お祭り、縁日  八幡様がそばにあり、通年いろんなお祭りがあった。
 節分の豆まきとか、年の暮れのどんど焼きとか。
で、境内に色んな露天が出現する。中でも「見世物小屋」は好奇心旺盛なワンパクには心引かれるものだった。

「ろくろ首」に「ヘビ女」。ギャ〜恐ろしい(>_<)!でも見てみたい!
親にせがみ、一度だけ見世物小屋に入ることができた。

 木戸銭を払い中へ。なんか土俵みたいな円形の舞台。その回りを囲む観客たち。ドキドキ。「へ、へビ女ってどんなんだろう〜(・・;)」。
遂に「ヘビ女」が登場した!。
「へビ女」は・・・「へビと仲良しのおばさん」だった^^;。

で、夏は「御神輿わっしょいわっしょい!!」の夏祭り。
そりゃも〜楽しいのなんの。

 鼻筋をおしろいで白くして、ハッピ着て山車に乗っけてもらったり。町の角角に「休憩場」が出来ていて、そこへ行くと一貫目の氷を入れた大きな樽。
中身はイチゴシロップ!それをひしゃくですくって湯のみ茶碗で頂く。
シンプルなんだけれど、汗だくのヒートアップした体にはこの上も無くうまかった。
 5の付く日に「縁日」があった。熊野前商店街にずらりと並ぶ露天。
縁日は親公認の夜の遊び。小遣い片手に連れ立って出かける。

 色んなお店があった。かるめ焼き、カキ氷、綿菓子、アンズあめ、あめ細工、金魚すくい、水中花、古本、風船、お面・・・。

 中でも「あめ細工」と「風船屋」は魅力的だった。

 「あめ細工」はトロリと溶かしたあめの入った鍋から適当なあめの塊を取り出し、鳥や猿やイヌなどを手早くこしらえていく。色を混ぜたりハケで塗ったりし、目を描き出来あがり。おじさんの手さばきは見事で、見とれてしまう。

 中でも7〜8aはあるあめで出来た“風船”は素晴らしく、色とりどりに膨らんだあめで出来た風船は美しくもあり美味しそうであった。

 猿は糸を引っ張るとスルスルと棒を登っていくようにこしらえてあった。

 回りには人垣が出来、次々と客の注文に応えてこしらえるあめ細工に見とれていた。すがるような目と、よだれを垂らしても、高くて買ってもらえなかった(T_T)。

 「風船屋」は“ゴリラ風船”といって、当時かなり有名だった。店主がゴリラに似ていて^^;、風船を膨らませていく時に、色々呪文のような駄洒落のような口上を唱える。
寅さんの「結構毛だらけ、猫灰だらけ・・・」と同じような感じだ。

 でかい風船をいとも簡単に膨らませ、それをボンボン叩きながらまた一口上。歯で噛み付いたり動物の形を作ったり・・・。これまた人垣が出来、売れていた。やっぱり買ってもらえなかった(T_T)。

 「バナナの叩き売り」もあった。これまた楽しいパフォーマンスで人を引きつける。
「ガマの油売り」も・・・。何人もこういう方々がいた。

さて、続いては「三多摩」へ引っ越した後に遊んだ「夏の遊び」のウンチクです。
虫捕り  今でこそ宅地化が進み、畑や雑木林が減ってしまったが、引っ越してきた頃はまだまだ沢山残っていた。
 荒川では街が主戦場だった遊びも、今度は雑木林の遊びへと劇的に変わった。

 家の隣が既に雑木林。前と後ろが畑というロケーション。虫捕りは必然であった。

 セミが鳴いている。アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ。夏もお盆の頃を過ぎるとツクツクボウシが鳴き始める。はじめの頃は夢中で捕まえていたがしばらくすると飽きてしまった^^;。なにせ家の庭にも「セミの抜け殻」がいっぱいのありさま!

 クワガタは、コクワガタやノコギリクワガタが主流。カブトムシはクワガタに比べるとあまり捕れなかった。甲虫ではその他カナブンやカミキリムシ、たま〜にタマムシも捕れた。タマムシの美しさはなかった。8aほどの細長いボディーは明るい緑色で赤い筋が縦に入っている。全体的にメタリックに輝いている。「タンスに入れるといいヨ」と言われたが、なんでなのか忘れている。

 クワガタやカブトは雑木林の主。クヌギやコナラの樹液を食する。樹液を出している「イイ木」を見つけるのが収穫にとって大切なのだ。あっちこっちの雑木林に遠征し、イイ木を見つけて来る。イイ木は期待を裏切らず収穫を保証してくれていた。

 朝、玄関を開けるとそこにもいる時がある。門灯に吸い寄せられそのまま朝を迎えたクワガタだ。その隣には大きなガマガエルまで!こいつはやはり光に集まって来た虫たちを捕食しに来たようだ。
 
 いい話しばかりではない。昆虫の歴史は人間のそれを遥かに超越している。太古の昔から命をつないできた虫たちの逆襲が始まった!

 ある年、隣の雑木林で毛虫が大発生した^^;。彼らはクヌギの葉をバリバリ食し、みるみる裸にしていく。夜も寝ないのか雨が降るような食み音に戦慄が走る^_^;。 木から下に降りて来て家の庭木をも狙う。雑木林側の家の壁は毛虫のカーテンが引かれたようだ(@_@)。お、お、恐るべし虫たち!
 役所の駆除が入るまで、庭に進入して来た毛虫掃除が日課となった(-_-)。

 オオムカデ。こいつも怖い!体長は10〜15a。尻尾にはいかにも「刺されたらいたいぞ!」と言わんばかりの針がぁ〜・・・。
何を血迷ったが突然家の中に現れるのだ。そりゃもう大騒ぎで、母上は悲鳴をあげ逃げ惑う。パニック映画を観ているようだ。

 虫ではないが、「イモリ」が遊びに来たことも。庭では「アオダイショウ」がやって来たこともあった。「へビ女の化身」だったのか・・・?。

 「カメムシ」。こいつもやっかいだ。甲虫で、緑や茶色のちっちゃなボディーは結構かわいいのだが、知らずに捕まえてしまい手の平なんかで遊んでしまうと、「プ〜」とやられる。匂いは強烈でしばらく消えない(T_T)。

 とにかく様々な虫たちと遊ばせてもらった。
庭仕事TOPページ花緑工房koban ろくむしのトップページTOP 掲示板掲示板 メールを送るメール