心雪

 外は晴れだった
 貴方の心は晴れだった
 ......僕の心は冷えきっている
 降り積もる弱さは
 白く心を染めていた


  温雪

 でも溶けない
  でも消えない
 その温もりに包まれた
 哀しみの凍った涙
   いつ貴方の顔から
   哀しみが溶けるのですか...
 冷たい僕の疑問にも
 貴方は涙で応えた

  踊雪

 舞っているのではない
  唄っているわけではない
   笑っているのではない
  でも...誘っている
 舞っているのではない
  でも......踊りは空に広がった

  闇雪

 白は空を消した
  白は街を消した
 白は海を消した
  白は心を消した
 白は僕を消した...

  友雪

 落ちてきた雪は
 僕の想い出を白く染めた
 友の手が白に包まれ
  友の笑顔が風に消され
 想い出は静かに埋まっていく
 最後に交わした友との約束が
 守られず...破られず...
 そして寒さに消えた


  終雪

 やっぱり...無理だった
 貴方の存在で胸の雪を溶かそうとしたが
 やっぱり...無理だった
 貴方の笑顔で心の灯を燈そうとしていたが
 やっぱり...無理だった
 貴方の温もりで僕も優しくなろうとしたが
 やっぱり......無理だった...



Back to ANTHOLOGY