コトバ

 君が帰りにかけてくれたコトバ
 ただの別れの台詞にすぎないんだけど
 でも君の口から君の声で言ったそのコトバは
 とてもとても嬉しかった
 振り返って僕もそのコトバを出したかったけど
 僕は後姿で君に別れのコトバ贈った
 背中の気配がなんか変なキモチで
 僕は急いで階段を駆け降りた
 毎日の生活の中で
 君のコトバ何回もは聴けないから
 ホント嬉しかったよ
 君に面と向かって言うと
 また意味が通じなくって疑問の顔になるから
 ここで君にアリガトウ言うよ
 ホントは君に直接言いたいけど
 いつもの何気ないコトバに感動するのが
 解かってはくれないだろうから......

 ...アリガトウ
 また明日も君の前を歩こう
 わざとらしくても良い
 君とこれからもっともっとコトバ交わしたい
 明日も...君の前歩こう




  もう一度

 ... バイバイ
 野球帽の奥の瞳に
 最近僕の姿を映してくれるようになった
 僕は君に謝っていなかった
 でも君は僕を許してくれた
 1年以上も会話がなくて
 急に仲良く話が進むわけがないから
 焦らないで僕は君に贈る言葉を選ぶ
 一回目のバイバイに
 君の声は返ってきたのに
 君はもう一度僕に言った
 ... バイバイ!!
 僕はいつもは使わない手を
 疲れるくらい振って叫んだ

 君の優しさが嬉しくて
 あの時どうしてそこに気付かなかったんだろうって
 悔やみはじめる
 君は昔のままの性格で
 僕も昔のままの性格で......
 もう一度あの漫画貸してよ
 まだ最後まで読み終わってなかった
 もう一度あの曲聴かせてよ
 まだ感想言ってなかったね
 君の二回目のバイバイが胸に響いて
 誰もいない廊下で一人もう一度......
 ... バイバイって言った




  人生線路

 みんなそれぞれの人生の中で
 すべての偶然の中で
 幸せがあったり不幸があったりする
 でもそれがその人の人生であり
 運命なんだよね

 山を越えても海の音を耳にしても
 線路は延々と続いていた
 人生ってこんなもんかなって
 止まらない時間の上で考え込んだ
 偶然なんて言葉は
 線路上ではほとんど無意味で
 でもその言葉の響きが気に入って
 僕は枕木の数に偶然を当てはめた

 連結部がやかましく鳴って
 線路は大きく曲がった
 この線路の先の偶然を予想して
 人生を予想して線路を覗いた




  オモイデ

 君を独りにしたのは
 僕が独りになりたくなかったから
 君と一緒なら独りにならなかったのに
 ソノタオオゼイの方へ僕は移動した
 今を生きたかったけど
 もう無理っぽい
 君とのオモイデが重すぎてもう疲れたよ
 自分のこと傷つけそうで怖い
 毎日刃物を見つめため息をつく
 オモイデの中の僕にはもう戻れない
 君もオモイデの中の君じゃなくなってる
 生きることに限界が見えてきた
 僕はもういいよ......
 もういっぱい生きた......




  一言

 ぎこちない会話が
 僕には嬉しかった
 君の名前を呼ぶまでに
 こんなにも時間がかかってしまった
 随分前から努力してきたけど
 やっぱり君の一言で救われる
 今まで君の後姿は見送るだけだったけど
 君と会話がしたいよ...

 今までのぎこちなさとは違う
 お互いの気持ちがすれ違っていない
 やっと逢えたね
 本当のトモダチに……
 僕ももう気にしない
 君も気にする事を望んではいない
 やっと逢えたね
 あの頃の君に……

  やっと逢えたね...