first sky

 雲は見つけた
 自分を認めてくれる友達を
 いつまでも青いプールで泳ぐのは嫌で
 雲は友達と喋っていた
 そのまま時間は流れ雲も空を流れた

 風が吹く
 風は雲の友達を吹き飛ばした
 初めての友達が
 空の彼方へ吸い込まれてる
 雲は哀しさで泪を降らせた

 僕らの街からの雲は
 とてもきれいに見える
 あの空の上で
 僕らと同じような事が起こってたなんて
 誰も...僕でさえも
 ...知らなかった




  
second wind

 風が心地好く感じる
 今まで疲ればかりが身体を覆い
 空気の重さに潰されかけていた
 人は僕を無視して抜かし
 隣に気配がするたび
 僕は必死で足を動かした

 風が心地好く感じる
 今までの疲れにちょっと終止符
 目の前の君にはどんどん離され
 でもちょっと楽になった
 心を握り潰していた手に
 僕は必死で対抗した

 風が心地好く感じる
 そして僕は皆の中に飛び込む
 君のかけてくれたコトバが
 心の手を取り除いた
 今までの生活より
 ちょっと楽になった




  
third king

 偉いからって人に命令はしたくなった
 表面をかすめるだけの偉さだったら
 みんなと同じ地面にいたかった
 偉さと自分勝手を無理につなげて
 偉いからって言い訳してた

 ...僕は王じゃない
 七光りの王にはなりたくない
 でもみんなは言う
 偉いんだから......
 こんな王は嫌だ
 僕は叫んで城を出た
 僕を追いかける声が後ろの方でする
 でも僕は止まらなかった

 偉さと自分勝手は結びつかない
 それをみんなに知ってもらいたい
 偉ければ何をやっても許されるっていうのか
 それは間違いだろう
 自分勝手に振舞って
 周りから人が消えていくのは耐えられない
 そして僕は...称号を捨てた




  
fourth death

 死にたいって誰かにもらすのは
 止めてほしかったから
 でも貴方は止めてはくれなかった
 黙って頷くだけだった
 一瞬見せた曇りが
 僕を躊躇させる
 僕の死を涙する人はいるのかな
 そう考えてると
 死が無駄に思えてきた

 死ぬ事に勇気が要るのだろうか
 生きる事の方が勇気が必要だろう
 貴方の顔が頭に浮かぶたび
 僕は死という言葉を消す
 死んだらどうなるか...
 そんな事ばかりの毎日で
 毎日を殺していく
 死を考えて生きる事を無駄にしていた

 死にたいって貴方にもらすのは
 止めてほしかったから
 でも貴方の無言の反応が
 僕を止めてくれた
 言葉よりずっとずっと重い
 貴方の反応で
 僕は死を少しだけ理解できた




  
fifth month

 雨が強くなってきた
 空に大きな魚が舞い
 街は若い空気に溢れる
 風はそろそろ暖気を増して
 雨は静かに出番を待つ
 春は自分の荷物をまとめだし
 フロントに部屋の鍵を返しに行く
 桜の絨毯が街を覆い
 紫色の紫陽花が
 朝の日差しで目を覚ます

 もう何ヶ月だろう
 カレンダーが薄くなってきてる
 一枚めくるたびにため息ついて
 部屋中ため息で充満しだした
 雨が僕を憂鬱にさせ
 涙までも流させる
 今から待機している雨に悩まされ
 再びため息が出る

 時間が流れるのはとてつもなく早く
 年賀状は埃をかぶる
 あの時の勇気はもはや旅に出て
 今いるのは弱さだけ
 嬉しかったあの姿も
 今は胸に刃物を突きつけて
 僕はまた目を背ける事にした

 時間が進んでほしくなくて
 僕はカレンダーをめくるのをやめた
 時間の流れを拒否して
 僕はいつまで"今"に留まるんだろう
 美しい5月の情景は
 僕の目には入らなかった