Sheryl Crow @ House of Blues in Las Vegas (March 13, '99)
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3/13、アメリカツア−の初日、ラスベガス・ハウス・オブ・ブル−スでのライブを観てきました。ここはまだ工事中のフロアもあるような最新のメガホテルのカジノフロア内にあり、3/2にボブ・ディランがオ−プニングを飾ったばかりの新しい場所で、大きさは渋谷クラブクアトロより一回り大きいと言ったところでしょうか。ただ横幅が広く、ステ−ジが高く(2mくらいあって見上げる形になる)、2階に指定席(なんとSherylの日は$150!立ち見は$75だけど)があることが違います。

アメリカでのコンサ−トには珍しくオ−プニングアクト抜きで10分程遅れてMCによる紹介の後、Sherylが出てきました。髪はグラミ−の時と同じ感じで、グレ−のタンクトップ、グレ−のパンツ、それに両腕に青いアームバンドといういで立ちでした。

バンドメンバ−は前作のツア−時とはドラムのJim BogiosとTim Smith以外は全く変わっていて(※グラミ−と同じだとは思う)、バイオリン(と曲によってはギタ−)担当のLorenza Ponce(美人...)、オフビ−トな漫画のキャラのようなルックスのキーボードのMike Rowe、Back to the Futureに出てきそうなルックスのストリングス担当Matt Brubeck、あと俳優のゲイリ−・シニ−ズに似たギタ−のPeter Stroudといった面々でした。Sherylは主にべ−スとギタ−、あとハ−モニカを演奏していました〔アコ−ディオン、オルガンは今回なし〕。

演奏した曲目は以下の通りです:
1. Maybe That's Something
2. My Favorite Mistake
3. A Change
4. Leaving Las Vegas
5. Anything But Down
6. It Don't Hurt
7. Riverwide
8. If It Makes You Happy
9. Am I Getting Through
10. Redemption Day
11. Sweet Rosalyn
12. Members Only
13. All I Wanna Do
14. There Goes the Neighborhood
(アンコ−ル1)
15. Strong Enough
16. Mississippi
(アンコ−ル2)
17. The Difficult Kind
18. Everyday is a Winding Road

まず1曲目がMaybe That's Somethingというのが意外でした。しかしその後の曲目を見てわかるように、今回のツア−では本編からスロ−な曲を意図的に少なめにしている(Leaving Las VegasとRiverwideくらいか)こともあって、前作のツア−と比べてもさらにロック度の高い、またテンションの高い演奏を聴かせてくれました。The Globe Sessionsからは10曲も選ばれていて、それでも申し分のない演奏が出来る充実したバンドだと言えます。

どの曲も素晴らしい出来でしたが、特に優れていたと思うのは5, 6, 7, 9, 14, 16, 18。

今回のツア−で私が最も注目していたのがAm I Geting ThroughのPart 2。アルバムでのあの劇的な切り替え部をどのようにこなすかと思っていたのですが、アルバムと比べて5倍くらいの長さに拡張された演奏は素晴らしいの一言。It Don't Hurt はスタジオバ−ジョンよりライブの方が素晴らしいと定評のあった曲ですが、実際言葉を失うくらい素晴らしい演奏でした。ハ−モニカを吹きながらギタ−を弾くSherylの姿も素敵。Riverwideはバラ−ド曲ですが、エンディングの部分はロック度の高いアレンジとなっていて、聞き応えがありました。There Goes the Neighborhoodは(決して悪くはなかった)グラミ−でのパフォ−マンスと比べて雲泥の出来で、Mississippiと並んで、アルバム製作時と比べて歌い込んでこなれた歌い方&ライブならではのバンド全員とオ−ディエンスが一体となった演奏は鳥肌物です。私の斜め前にいた女性は髪を振り乱してノリまくっていました。Everyday is a Winding Roadは前回のツア−ではなぜかわりと軽く扱われていた覚えがあるのですが、紛れもないSherylの代表曲であるこの曲は今回アレンジがかなり変えられていて、力の入った演奏をしてくれました。

アンコ−ル含めて1時間50分、まさに夢のようなひとときでした。オ−ディエンスの反応もノリのいいアメリカ人だけあって素晴らしい。ただアンコ−ルを求める拍手やIf It〜でのコ−ラス等は日本の方が上手でしたが(アメリカ人て他人に合わせるのが苦手だと思いました..)。

私はちょっと遅めに会場についたのですが4列目(途中から2列目)で見る事が出来ました。前回の来日時は赤坂ブリッツで2日間やってくれましたが、今度来るときも是非このくらいの箱でやってほしいものです。どこでやっても素晴らしいSherylのライブですが、観客とバンドが一体になれる場所が一番だとあらためて実感しました。


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