Sheryl Crow @ 東京厚生年金会館 (東京) (Mar.12, '10)
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最終公演となった東京厚生年金会館での追加公演を見ました。この日の公演はツアー開始まで1ヶ月と迫った1月下旬に発表されたこともあってか、集客的にはちょっと苦戦したようで、会場の入りは7割弱といった感じでした。私の席は中央のブロックの右側で縦方向の真ん中近くだったのですが、ここらへんより前に客を意図的に固めているように思われました(丸ごと空いている列もいくつかあったりして、左右のブロックのこれより後ろはちょっと空きが目立った)。追加公演にわざわざ来るだけあって、Jackson Browneのセットでも客数の割には拍手は比較的大きかったと思いますが、手拍子(これがほとんどないのはやっぱり聞いてて辛い、、)や立ち上がる人の数はやはり少なかった(最後の2曲以外)です。そのため、例によって?、私とSherylの間にはJackson Browneの再登場までは何も障害物がない状態でした。。。

今日のJackson Browneのセットでは、東京で出会って友人になったという東京在住のキューバ人トランぺッターを招いて共演した曲が1曲入った分長くなり、1時間28分ほどありました。Sheryl & バンドはこの日も最後のTake It Easyで出てきたのですが、出てきた瞬間のSherylの表情からはちょっと疲れてるかな?と感じたのですが、歌いだしてからはいい表情を見せてくれました。今日のSherylの衣装はダメージジーンズに黒のタンクトップでした。

Sherylのセットは、昨日の公演と同じ流れで進んでいきましたが、終盤がちょっと違ってました。Steve McQueenでちょっと歌声にふらつきが感じられたものの、そのほかは昨日の好調を維持した好パフォーマンスを見せてくれました。観客の反応はMy Favorite Mistakeあたりまではちょっと寂しい感じでしたが、それ以降は曲を追うごとに徐々に手拍子や体を揺らす人が増えてきて、10曲目でJackson Browneが出たところで一気に盛り上がりました。この日のLove Hurtsでは、回数を経るごとにSherylとJackson Browneのコンビネーションが良くなっているのを感じさせてくれる、昨日よりもさらに息の合った歌唱を聴かせてくれました(Gram Parsons & Emmylou Harrisのバージョンを思い出させてくれるパフォーマンスでした)。次のPeace, Love & Understandingでは「次はロックソングよ」としか紹介しなかったのだけど、それが却って良かったのか、会場はさらに盛り上がり、そのいい雰囲気のままで以降の演奏が進んでいきました。この日はAll I Wanna Doの時には多くの人が立ち上がってましたね。アンコールはまずいつもどおりのイントロのA Changeから始まり、次のI Shall Believeでは、Sherylは目をあまり閉じずに歌っていましたが(※この日はStrong Enoughで目を閉じて歌ってて、やっぱり特別感を感じさせてくれました)、昨日とはまたちょっと違った良さ(よりしっかりとコントロールされた歌声、という意味です)があって、観客にはその良さが昨日以上に伝わったようでした。これで終わりかと思ったのですが、最後にHigher Groundが演奏され、Nayanna & Stephanieが前に出て歌う姿に盛り上がる中でにコンサートが終わりました。

以下が今日のセットリストです。
Jackson Browneのセット:
最後にTake It Easyを共演

Sherylのセット:
1. If It Makes You Happy
2. Steve McQueen
3. Can't Cry Anymore ~ I Can See Clearly Now
4. Love Is Free
5. My Favorite Mistake
6. The First Cut Is the Deepest
7. Real Gone
8. Leaving Las Vegas
9. Strong Enough
10. Love Hurts *Jackson Browneとの共演
11. Peace, Love & Understanding *Jackson Browneとの共演
12. Out of Our Heads
13. All I Wanna Do
14. Soak up the Sun
15. Everyday Is A Winding Road
(Encore)
16. A Change
17. I Shall Believe
18. Higher Ground
本編だけで1時間13分、アンコール含めて1時間34分

今回の来日公演は、アルバムリリースの狭間に行われたことに加え、ジョイントという通常とは違う形のツアーになりましたが、そのぶん、本国アメリカではアルバムリリースがない年に行われているような、比較的柔軟なベスト的内容のセットリストを日本で見ることが出来ました。日本でこのような内容のコンサートを見ることは、(ベスト盤のために活動再開するようなアーティストでは普通でしょうが)Sherylのように現役でコンスタントに活動しているアーティストの場合はあまりないことを思えば、貴重な経験ができたと思います。もちろん、演奏時間的にはもっと長い方がいいというのはありますが、、、このような時期のツアーでなければ、The First CutやReal Goneといった曲が演奏される姿を日本では見る機会はほんとうになかったかもしれないですし、ツアー後半のような(Jackson Browneにポジティブな影響を受けた)Sherylの姿を見られたのも良かったと思います。個人的には、セカンドアルバムの頃を思い出させてくれる場面が多くあったという意味でも印象深いツアーになりました。


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