Eddi Reader @ 渋谷クラブクアトロ(Feb. 4, '19)
2年半ぶりの来日公演、今回は東京からスタートです。今回はクアトロでの公演なので、Billboard Liveでの公演と違い、セットリストの自由度が高いと期待されます。実際、今日の選曲はEddiが1曲歌うごとにその場の気分で決めているように見受けられ、Eddiから(Eddiの左側の)Johnと(Eddiの右側の)Alanに伝え、Johnから他のメンバーに伝言(!)というパターンが多かったです。名古屋、大阪ではセットリストが大幅に変わることもありそうです。
今回のバンドはドラムレスで、Boo Hewerdine, John Douglas, Alan Kelly, Kevin McGuireというおなじみのメンバーです。ステージ上に椅子が用意されているのはAlanだけで、Booも今回は立っての演奏で、それもあってかBooの声はよく聞こえました。今日のEddiの衣装は黒基調で前面にスパンコールがついてキラキラの服に、うさぎの絵柄の入ったスカーフ?布巾?を首に巻いて、髪はやや赤み(ピンク系)がかかっていました。
今日の観客の入りは、とても良かったと思います。東京は先週の段階で整理番号が450番くらいだったので(名古屋、大阪はちょっと不安です、、、)前回のクアトロ公演よりもだいぶいい売れ行きだったのではないかと思いますが、実際、開場後の観客の入り具合も良く、開演時には後方の椅子席エリアはいっぱい、フロア内もやや余裕のある立ち方(ぎっしりで動けないということはない)でほぼ満員のようでした(こんな感じでした)。
今日の1曲目はComedy Waltz。前回のクアトロ公演と似た選曲で、2曲目にはいきなりPerfect。Perfectがこんな順番で演奏されたことは今までなかったと思いますが、その分これまでとの違いが感じられ、この後の展開に期待を持たせてくれました。今日のEddiは登場したときから機嫌が良く、とても自然体で、でも全編フルパワーで歌ってくれていました。Perfectの最後にはElvis PresleyのHound Dogの一節を歌ってたし、その後もJimi Hendrixの曲の一節を歌ったり、ギターで演奏したりという場面もあり、服装も含め、いつも以上にロックよりな感じです。スキャットを交えながらシャウト気味に歌うEddiの姿も久しぶりに見られました。新作にかなりアップテンポの曲が収録されたことも影響しているのかもしれませんね。結局、今日のセットリストは、新作の曲とFairground Attractionの曲を中心にしつつ、おなじみの曲にちょっと久しぶりの曲も演奏してくれて、これまでとまたちょっと違う内容になったと思います。
新作からの曲で特に顕著ですが、いまではEddiの厳しい(唐突な)要求にも笑顔で応えるようになったAlan Kellyの演奏が、今回は特に素晴らしいです。Boo, John, Kevinはコーラスもしっかりしていますし、EddiとBoo & Johnの掛け合いがあったりして、視覚的も楽しめるシーンが多いです。また、会場の雰囲気の良さもあり、Eddiと観客のインタラクションもふんだんにありました。MacushlaではまたEddiのコーラス講座がありましたが、長めのコーラスが要求されたにも関わらず、今回はその場で歌詞を覚えてちゃんと歌えた人が多かったです。Moon Riverでも、母(Gene)を演じるEddiに歌を歌うようにリクエストする掛け声がいつも以上に多かったと思います。Eddiはこの曲ではすっかりGeneになりきって歌っていましたが、タバコを吸う仕草なども交えつつ、ところどころで歌い方を意図的に変えながら、しっかりと歌っているところには改めて感心しました。
どの曲も良かったですが、特に印象に残ったのは久しぶりに歌ってくれたMy Love is Like a Red Red Rose, 新作からのPangur Ban And The Primrose Lass、Booの歌声が良かったPatience of Angels、それに最後に歌われたAllelujahです。My Love is Like a Red Red Roseは日本では'13のツアー以来ですが、今日歌われた中で一番しっとりと歌いこんでいて、とてもよかったです(アルバム発売時の当時のツアーの時より良かったと思う)。Pangur Ban And The Primrose LassはとにかくAlan Kellyの演奏が良いです。Allelujahは、アンコールでEddiが1人で出てきて観客と一緒にアカペラで歌われました。今回も演奏中に、最近の決まり文句である「拍手もらってまた出てきて演奏、っていうのはしないから」の発言があり(ちなみにその際に「そうすればあと3曲演奏できるから」と言ってましたが、実際には4曲演奏してます :-)、その言葉を守るように、みんなでアンコールを求める拍手をし続けても出てくることがなく、照明が少し明るくなってBGMも流れてしまっていたのですが、それでもくじけず拍手を送り続けること約4分で、ついにEddiが出てきてくれました。この曲を完全にアカペラで、しかも観客と一緒に全編を歌いきったというのはこれまでなかったことで、貴重な体験になりました。あと、個人的にはMoon on the Rainをまた歌ってくれたのも、とても嬉しかったです。
今回、終演後に会場でのCDの購入者(でチケット保有者)を対象にサイン会があります。販売されていたのは最新作Cavalierの他、初期の4作と前作のVagabond、そしてThe First of A Million Kissesです。ベスト盤は今回はなかったです。東京では用意している枚数がちょっと少なめで買えなかった人もいたようです(特に新作)。
'19/2/4 @ 渋谷クラブクアトロ
1. Comedy Waltz
2. Perfect
3. Dragonflies
4. Cavalier
5. Pangur Ban And The Primrose Lass
6. Old Song
7. Fairground Attraction
8. Meg O' the Glen
9. A Sailor’s Farewell to the Sea
10. Charlie Is My Darling
11. My Love is Like a Red Red Rose
12. The Moon Is Mine
13. Patience of Angels
14. Pray the Devil Back to Hell
15. Macushla
16. Starlight
17. Find My Love
18. Moon River
19. Moon on the Rain
(Encore)
20. Allelujah
演奏時間:1時間39分(本編)、1時間46分(全体)
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