Eddi Reader @ ビルボードライブ大阪 (Apr. 1, '13)
今回の来日公演の最終日は前回同様大阪です。大阪での観客の反応はほとんどの場合東京よりよいので、今回のEddiの調子ならとても期待できると思っていましたが、実際期待通りとなり、ファーストステージ、セカンドステージのどちらも、ほかのどのセットとも異なる、唯一無二の内容となってました。セットリストはこれまでのセットをミックスしたというレベルではなく、東京では演奏しなかった曲もたくさん演奏され、時間的にも東京より長くなりました(その分?サイン会はなかった)。
ファーストステージ、セカンドステージのいずれも観客の入りは良好で、フロア内は9割程度は埋まっていたと思います(カジュアル席は6割くらい?)。私はファーストでは前から2列目のやや左のテーブル(Eddiのほぼ正面)、セカンドでは最前列でやや右(Booの正面)に座っていましたが、全般的に観客の反応はとても良好で、あきらかに東京より盛り上がっていました。それがEddiに好影響を与えたであろうことは疑う余地がなく、Eddiは終止とても自然体で、そのタイミングで歌いたいと思った歌をどんどんと歌っていくという感じで演奏が進んでいきました。「次の曲は」と言ってBooやIanがチューニングを始めたとたんに別の曲を歌うと言い出して困らせたケースも何回かあったくらいで、それに文句一つ言わず演奏をしてくれたBoo達にはほんとに感謝です。大阪では聞けなかった曲もありましたが(Allelujahだけは少し残念、、)、大阪でしか聞けなかった曲の方がずっと多いことからも、Eddiが観客の反応に安心して演奏に集中できたことが伺えます。ファーストでは時間がいつもより長くなっているのを承知で最後の曲のつもりで演奏したWillie Stewart(時間の都合か、Molly Rankinなしのショートバージョン)を演奏し終わった瞬間、「Perfectを忘れちゃった!!」と、とても慌てて会場のスタッフにお願いしながらPerfectが演奏されるというドタバタがあり、、というところからも、このセットでいかにEddiが気分良く、思う通りに演奏できていたかがわかります。セカンドではそんなことはありませんでしたが(笑)、Perfectを入れた上でファースト(のWillie Stewartまで)と同等の時間演奏してくれたので、やはり観客の反応に満足していたのであろうことが伺えます。
どちらのセットも素晴らしく、またどの曲も良かったのですが、特に印象に残っているのは、Patience of Angels, My Love Is like A Red Red Rose(ファースト), Beautiful Night, Moon on the Rain, Kiteflyer's HillとYou Send Meのメドレー, Love Is the Wayといったあたりです。Patience of Angelsでは、Eddiに歌うように促されたBooがこれまで以上に積極的に十分な声量で歌ってくれていて、特にセカンドステージでは、Booが歌い続けているのを見てEddiが歌うのを意図的に控えてBooの歌声に聞き入る、という場面もあったほどで、EddiとBooのデュエットと言って差し支えない演奏となってました。ファーストステージでのMy Love Is Like A Red Red Roseは、Eddiが歌い始める直前に時間が一瞬止まりました(Eddiが間を作った)。こういう始まり方をした時のEddiの歌唱はいつだって特別で、今回もそれは例外ではなく、このセットでのこの曲は今回のツアーの中で間違いなく一番良かったです。Beautiful Nightは、Eddiが観客に向かってあなた達のための歌、と言って歌われる曲ですが、観客の反応が本来の良さを引き出したと言っていいでしょう。少しMy Shining Starにも似た曲調の美しい曲です。そしてなんと言っても忘れることができないのがKiteflyer's HillとYou Send Meのメドレーです。Kiteflyer's Hillは最近のツアーではあまり演奏されることがありませんが(今回もこれまで演奏されておらず、日本ではフジロック以来)、Eddiがステージ上で突然バンドメンバーにリクエストする形で演奏されました。今回のEddiの歌声は間違いなく近年最高なので、この曲だけでも印象に残る出来だったのですが、途中から"Honest you do"と歌いだした瞬間は言葉を失うくらい驚きました。You Send MeはFairground Attraction時代も含め、日本ではこれまでおそらく一度も歌われたことがない曲ですが、Find My Loveシングルに入っていたこの曲を私は当時から大好きなので、ライブで聞けて感激しました(Moon on the Rainと同じくらい)。Moon on the Rainは、東京初日でのセンチメンタル感溢れる歌唱とは少し違って、よりソウルフルな歌唱を聞かせてくれ、これはこれでまた良かったです(Allelujahのバリエーション違いを聞いた時と同様です)。この曲が1回しか演奏されないなんてもったいなさ過ぎるので、大阪でもまた聞けて嬉しかったです。そのほかの曲でもVagabondは今回の来日を通じてEddiの歌唱がこなれて、とてもいい感じになってましたし、Bell, Book and Candleもこれまで以上に感情を込めた歌声で良かったです。また、セカンドの最後の方で「うさぎ」に続いて「さくらさくら」のメロディをEddiが歌い始めた(※歌詞がわからないのでメロディだけ)のですが、会場内の観客も私含めてこの曲の歌詞をわかる人がほとんどおらず、、最後の方で後方のカジュアル席?にいた女性がきれいなよく通る声で歌ってくれて、Eddiたちが感嘆の拍手を送るという場面もありました。
演奏された中で曲名のわからないものがファースト、セカンドともに1曲ずつありました。ファーストではFind My Loveの後に演奏された曲で、"For John"と言って演奏されたのですが、歌詞には"Judge, judge, … take him to electric chair"といった一節があり、それが"For John"??と思ったものの、とても楽しい演奏でした。。またセカンドのPerfectの後には、Ianに対してこの曲をやろう、といって演奏された曲があったのですが(なので新曲ではないはず)、知らない曲だったため曲名がわかりません、、、また、セカンドの1曲目は今回初めて披露される新曲が演奏されたのですが(このことからも今日の観客にEddiが満足&信頼していたのは明らかです)、曲名には自信がありません。。。
今回のツアー、意表をつかされる時期の来日となりましたが、だからこそこれまではなかったような未発表新曲の演奏や自由で柔軟なセットリスト、そしてこれまで以上に自然体でフリースタイルなEddiの姿を見ることができる大変貴重な機会となりました。もうこのようなライブを日本で見ることはできないと思えるので、とても得難い体験となったと思います。ニューアルバム自体も大変楽しみですが、アルバムが順調に年内にリリースされ、来年早々にまた来日、となるのを楽しみにしたいと思います。
4/1@ビルボードライブ大阪 ファーストステージ
1. Dragonflies
2. Charlie Is My Darling
3. Vagabond *新曲
4. Patience of Angels
5. My Love Is like A Red Red Rose
6. April Blues *新曲
7. New York City
8. The Moon Is Mine
9. Find My Love
10. ?(曲名不明)
11. Beautiful Night *新曲
12. Moon on the Rain
13. Leezie Lindsay
14. Mona Lisa
15. うさぎ / La Vie En Rose
16. Kiteflyer's Hill / You Send Me
17. Willie Stewart
18. Perfect
演奏時間:1時間29分
4/1@ビルボードライブ大阪 セカンドステージ
1. Mary ? in town(曲名不明) *新曲
2. Dragonflies
3. The Moon is Mine
4. Patience of Angels
5. Bell, Book and Candle
6. The Wind Knows My Name
7. Charlie Is My Darling
8. Whispers
9. Love is the Way
10. Mystery Train
11. Silent Bells
12. Beautiful night *新曲
13. Perfect
14. ?(曲名不明)
15. Mona Lisa
16. My Love Is like A Red Red Rose
17. うさぎ / さくらさくら
18. Willie Stewart / Molly Rankin
演奏時間:1時間27分
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