Eddi Reader @ Parr Hall, Warrington (May 20, '09) & City Halls, Glasgow (May 24, '09)
この日の写真はこちら。
EddiのUKツアーのWarrington公演とグラスゴー公演を見てきました。Warringtonというのはリバプールの近郊にある町で、電車または車で東に40〜50分のところにあります。ここはグラスゴーとはしごをできるだけでなく、会場が小さめで、さらに行ったことがないリバプールの近くだというので選んだのですが、実際に行ってみると、外観は雰囲気があってそれなりに立派なのだけど内部は想像以上に小さく、小さめの学校の体育館という感じでした(椅子は折りたたみ式のパイプ椅子だし)。2階席を使用していなかったので観客も300人程度でしたが、客の入りが悪かった訳ではなく、用意された席はほぼ満席でした。これに対してグラスゴーの会場であるGlasgow City Hallsは歴史のある場所に経つランドマークで、建物は大きくはないものの堂々としていて内部もきれいで、席も(収納式かもしれないけど)常設で、音響的にもとても良かったです。ちなみに私の席は、Warringtonでは前から3列目で中央よりやや左(Roy Doddsの前)、グラスゴーでは5列目でほぼ中央でした。
今回の前座はツアーを通じてHeidi Talbot, John McCusker & Boo Hewerdineの3人が務めています。3人ともほぼ全編椅子に座っての演奏で、両日ともHeidiのボーカルで6曲、Booのボーカルで2曲の計8曲で40分強の演奏でしたが、構成を詳しく書くと、両日とも
・Heidiのボーカルで3曲
・Booのボーカルで1曲
・Heidiのボーカルで2曲
・Booのボーカルで1曲
・HeidiのボーカルでRoy DoddsとKevin McGuireも加わって1曲(Everything)
となってました。Heidiのパートも選曲が少し変わったと思うのだけど、Booは最初の曲がWarringtonではSunset、グラスゴーがAmenで、2曲目は両日ともWhite Liliesでした。そして、Warrington公演では、最初から3曲目(のみ)にEddiが軽やかなステップで登場し、コーラスで参加するという場面もありました。ちなみにその時の衣装は、ジーンズにスリーブレスのシャツ、チェック柄のニットの帽子に眼鏡をかけたカジュアルルックで、後で出てきたときは違う衣装でした。
EddiのセットはHeidi達のセットのあとに30分ほどの休憩を挟んで始まりました。衣装は、Warrington公演ではエンジ地に赤の水玉模様のドレス(眼鏡はなし)。グラスゴー公演では、今回のバンドメンバーはBoo, Roy Dodds, John McCusker, Alan Kellyというおなじみのメンバーに、ベースのKevin McGuire, ウクレレ、ギターのJohn Douglas、 そしてコーラスでHeidi Talbotが加わっていました(※参加したのは半分くらいで、自分のセットの時と比べてテンションかなり低かったみたいだけど)。John Douglasのツアーへの参加は昨年秋のイギリス、アイルランドツアーからだと思いますが、個人的には見るのはもちろん初めてです。EddiはNew York Cityで彼を紹介する時に"life partner"とはっきり言ってましたが、"for a moment"と付け足して笑いを取ってました(これを聞いたJohn Douglasは(笑いながら)ギターを持ってステージから下がる仕種をしてた)。
両日とも、1曲目がWild Mountainsideという今までのツアーとはちょっと違う選曲で始まりました。今回Eddiがギターを持ったのはRobert Burns関連の曲(Charlie, Willie Stewartと、グラスゴーでのGreen Grows the Rashes Oの3曲)だけで(※Rosesでシェーカーは持ってましたが)、ずっと立ちっぱなしで歌ってました。それもあってか、Warrington公演ではほとんどの曲でとてもポジティブで開放的な歌声を聴かせてくれてました。声が少しハスキーかなと思いましたが、曲によって(Follow My Tears, Sweet Mountain of Love, Love Is the Wayあたりはしっかりと歌い込んでた)、また場所によってはコントロールしつつも、ほとんどの場面ではあえてハスキーさを抑えることなく歌っているように思えました。これにはニューアルバムの曲が多く(9曲)演奏されたことも関係していたかもしれません。これに対してグラスゴーでは曲順が大幅に変わっただけでなく、グラスゴーでの公演ということも関係してか(生誕250年ということでグラスゴーではこの期間中もいろんなイベントが開催されてました)、Robert Burns関連の曲が増えました。ニューアルバムの曲がその分減ってしまったのは残念でしたが、、、Eddiの歌声は終始とてもよく伸びていて、立ったままでの演奏というのは同じでしたが、この日はハスキーさはほぼ消し去ってしっかりとコントロールされた歌声を聞かせてくれました。Warrington公演では初めて訪れた場所ということもあってか、曲間のおしゃべりの時にちょっと張り切ってる感があったのだけど、グラスゴーでは地元ということもあってか、おしゃべりも歌っているときもより自然体で、気持ちも乗っているように見え、ステージパフォーマンスも含めて最高でした。グラスゴーではとにかくよく喋ってたのですが、観客はEddiの話すことすべてに暖かい反応を返していて、雰囲気は終始良好でした(Eddiのことをみんな大好き、という感じが伝わってきた)。またEddiがコーラスを促した曲では、みんなよく歌ってました。
今回特に印象に残った曲は、Warrington公演ではFollow My TearsとLove Is the Way、グラスゴー公演ではNew York City, Roses, Ae Fond Kissといったところでしょうか。こうして挙げてみるとしっかりと歌い込んでいる歌が多くて、自分の好みがよくわかりますが、そういった曲はそれだけ完成度も高かったと思います。Follow My TearsはEddiがこの曲をほんとに気に入っていることが実感できて両日とも良かったのだけど、しっかり歌い込んだ曲が比較的少なかったWarrington公演ではその分より印象的に感じました。Love Is the Wayは、歌ってくれないかなと思っていたら最後の最後に歌ってくれて、観客も合唱して、これで終わってしまうのが名残惜しくなるような、心地よい余韻の残る演奏でした。New York CityとAe Fond Kissは、Warringtonとグラスゴーでは好対照の歌い方だったのだけど、やはりよりしっとりとロマンティックな歌を聴かせてくれたグラスゴーでの演奏の方が心に響きました。RosesはCD同様にEddiがこの曲を歌うことを楽しんでいるのがわかったし、バンドが一体となった演奏がとにかく良く、Warringtonでの演奏も良かったのだけどグラスゴーでの演奏はよりまとまりが感じられました。あと、今回のツアーの見所として、曲紹介の域をはるかに超えた、文字通りEddiの一人芝居といえるような演出がついた曲があるのですが、曲名は来日時のお楽しみということで、伏せておきます。
*5/20@Parr Hall (Warrington) セットリスト
1. Wild Mountainside
2. Dragonflies
3. Dandelions
4. Ae Fond Kiss
5. Charlie Is My Darling
6. Over It Now
7. Silent Bells
8. New York City
9. Follow My Tears
10. Roses
11. Sweet Mountain of Love
12. It's Magic
13. Wille Stewart / Molly Rankin
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(Encore)
14. Perfect *アカペラでのワンコーラスのみ
15. The Moon Is Mine
16. Time *Heidi Talbotがボーカル
17. Love Is the Way
(1時間43分)
*5/24@Glasgow City Halls (Glasgow) セットリスト
1. Wild Mountainside
2. Green Grows the Rashes O
3. Charlie Is My Darling
4. Dragonflies
5. It's Magic
6. Dandelions
7. Roses
8. Muddy Water *Heidi Talbotとデュエット
9. New York City
10. Silent Bells
11. Ae Fond Kiss
12. Follow My Tears
13. Perfect *アカペラでのワンコーラスのみ
14. The Moon Is Mine
15. Leezie Lindsay
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(Encore)
16. Allelujah
17. Wille Stewart / Molly Rankin
(1時間50分)
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