Eddi Reader @ 名古屋ブルーノート (July 10, '04)
名古屋公演の二日目は、一日目と比べてファーストステージの客の入りがよく、全体的にいい雰囲気の中でコンサートが行われました。そして、セカンドステージはこれまでで時間的に一番長く、そして会場との一体感という意味でも大阪をも上回っていたと思います。
土曜日ということもあってファースト、セカンドとも昨日より開場・開演が30分早かったのですが、私がついた時点(※愚かなことに45分前にさぁ会場入りしようと思ったときにチケットをホテルに置き忘れてることに気づいて取りに戻り、着いたのは10分前でした。。)昨日と違って入り口すぐの階段の踊り場(※名古屋ブルーノートは地下2階にあります)まで列が伸びてて、昨日よりも観客の出足が格段に良かったです。私は先に並んでいた知人のおかげで、それでも2列目の中央やや右のテーブル(昨日のセカンドで座ったテーブルの隣)に座ることが出来ました。今日は、さらに一人(やはり3年前の名古屋公演で一緒に見た人 - CLAREさん)合流して、4人でテーブルを囲んで開演を待ちました。
ファーストステージはほぼ開演時刻通りに始まったのですが、観客の入りは昨日のセカンドステージよりもいいくらいで、テーブル席はもちろんカジュアル席ですらほぼ満員という状況の中でコンサートが始まりました。Eddi (今日は服装はラジオ出演時にも着ていた緑のドレス - 東京でも着てたもの - でした)は登場後いつものようにバンドメンバーの紹介をしたのだけど、Alanのところで、昨日はAlanの誕生日だったからみんなでパーティーを朝の6時までやってた(サインをもらったときに話したCLAREさんによると、Carpentersなどの歌を歌ってたらしい)と言ってました。ラジオ出演時に「さっき起きたばかり」と言っていたのは、あながち冗談という訳ではなかったみたいですね。。だから、今日は半分しか声が出ないんだけど、それは彼のせいなの、と言って笑いを取った後演奏が始まりました。で、一曲目のDolphinsが始まった訳ですが、さきほどの言葉どおりというか、Eddiは高音部でときおり苦しそうにして、うまく出ないと思ったところを低い声に切り替えて歌っている場面が見られました。ただ高音といっても普通の人の高音ではなくて、Eddiにとっての高音で声量を大きくするときなので、ほとんどの時間は問題ないのですが、この後もJamie Come Try MeとかGreen Glows the Rashes O, Perfectとかでやや試行錯誤しながら歌っている感じはありました。でもそれはそれで、観客の入りの良さもあったかと思うのだけど今日のEddiたちは明らかに機嫌が良かったので、こちらもEddiなりのリカバリーの仕方を楽しむことができました。
前半は昨日とほぼ同様の曲順で進んでいきましたが、途中Brose and ButterとCharlie is My Darlingが抜かれたのは、たぶん声の状態を考えたのではないかと思いました。でも、その分My Love is Like A Red, Red Roseを演奏してくれたり、今日もSwimming Songを演奏してくれたりしてくれたのは良かったです。また声の状態にも関わらず、Comedy Waltz以降の3曲、Kiteflyer's Hillあたりはこれまで聞いた中でもむしろいい方の出来だったのではないかと思います。特にKiteflyer's Hillは良かったです。すっかりセットに組み込まれたAs Time Goes Byは、全体的には大阪でのバージョンに近い穏やかな歌声でしたが、でもときおり昨日のセカンドでのバージョンのように歌い上げる場面も見られました。
今日はそうとう時間を気にしていたEddiは、Winter It Is Pastの演奏後、7時数分前となったところで時計を観客に見せながらもう終わらなきゃいけないんだけど、と言いつつさらにKiteflyer's Hill, Willie Stewartと演奏したところでいったん下がったのですが、アンコールで戻ってきてFind My Loveを演奏し、ファーストステージが終わりました(1時間17分ほど)。
ファーストステージでの観客の反応は、最初のうちは人数の割にはややマイルドかな(演奏後の拍手はそれなりだったけど、演奏中の手拍子はやや少なかった)と思ったのですが、終盤にかけて人数に見合った反応になり、Willie Stewart 〜 Molly Rankinでは十分盛り上がっていました。
セカンドステージは、昨日よりも入りがいいということなのか、昨日と違ってほんとに入れ替えでの入場となったため、いったん外に出て並び直したのですが、CLAREさんの連れの方(やっぱり3年前に一緒に見た人)が早めに来て並んでてくれたので、ファーストステージの隣の2列目の真ん中というテーブルに座ることが出来ました。観客の入りは、最初のうちはファーストよりむしろ少なめかなと思ったのですが、カジュアル席がやや少なかったものの開演時にはほぼ満員という状態になってました。
今回もほぼ時間通りに始まったのですが、1曲目のDolphinsを聞いていて、Eddiがいまの声の状態にうまく対処する歌い方を見つけたと感じました。Jamie Come Try Meあたりまで聞いてみてその思いを強くしましたが、高音が必要となる部分は無理に出さず、コーラス部の歌い方を変えてみたり(ゆったりとしたワンコーラスにしたり、ハミングしたり)、低音で歌う場合でも、単純に低音に置き換えるのではなく前後とのバランスが崩れないようにコントロールされていて、ファーストと比べて安心して聞くことが出来ました。
2曲目として今回のツアーでは初めてとなるBell, Book and Candleが歌われました。歌う前には、この曲は日本人アーティストが歌ってヒットした、と紹介してましたが(矢井田瞳がカバーしました)、(この曲自体はシングルのカップリング曲なのでヒットはしてないと思うけど)そうしたことをちゃんと知っているのには少し驚かされました。
Brose and Butterでは曲の最初から大きな手拍子が起こり、最初のうちは独特の歌い回しを必要とするこの歌にやや苦労していたEddiも途中からは手拍子に押されるように調子を上げていき、その勢いに乗って演奏されたCharlie is My Darlingでも声の調子が元に戻ったのではないかと思うくらい元気な歌声を聞かせてくれました。ここらへんからの場内の盛り上がりは、これまでで最高でした。
Charlie is My Darlingの演奏後、今度はFootstepsを歌うけど、と言ったところでリクエストを受け付けそうな感じだったので、いくつかリクエストを求める声が飛びましたが(私はDarkhouseと言ったけど、(バンドが)知らないからと言われてしまいました、、)、Wild Mountainsideをリクエストする声にEddiが反応して、歌ってくれることになりました。でもまずは自分からのリクエストと断って、先にFootsteps Fallが演奏されました(この曲も今回のツアーで初めての演奏)。私はここらへんからは体を前に向けっぱなしで、ひたすらEddiの歌を聴く状態になってました。これ以降の演奏はどれも良かったですが、特にHummingbird(こういう順番で歌うのがぴったりですね)、そして扇子をあおぎながら歌っていたKiteflyer's Hill(歌も扇子をあおぐ手も乱れがまったくないところに感心しました)は良かったですね。最後Willie Stewartでは歌が終わったところでEddiは用具一式を持って、そそくさと一人で退場してしまいましたが(そんなに急がなくてもとは思った)、その後もバンドの演奏は続き、バンドと観客が一体となったところで本編が終わりました。
アンコールではEddiはウクレレを持って登場。これはもしかしたら大阪で共演したNALUさん(Find My LoveでEddiに指名されてウクレレを演奏したらしい)にならってウクレレ弾いてFind My Loveを演奏するのかと思いましたが、Find My Loveではなく、EddiのソロでスタンダードのYou Belong to Meが演奏されました。演奏後大きな拍手が起こったところでSwimming Songが演奏されたのですが、昨日以上の盛り上がりとなり、楽しかったです。あらためてこの曲はこういうタイミングで演奏されてこそぴったりくる歌だと思いました。そしてFind My Love, Heaven's Gateと演奏されて、約1時間50分で19曲とこれまでで一番長い、そして楽しかったコンサートが終わりました。アンコールが終わった後も長い間アンコールを求める拍手がなり続いていたのですが、まだ時間的にも早かったのにそこで終わってしまったのはまず間違いなく会場の都合なのでしょうね。
今日は2回のセットともにFind My Loveがアンコールで演奏されましたが、このタイミングに持ってくる時はEddiが気分よく演奏してる(または盛り上げるために早いうちに演奏する必要がないと思っている)時だと思うので、今日の観客の反応、そして演奏に満足できていたのでしょう。これまでで最高のセットだったと思います。
(セットリスト)
- 1st Stage -
1. Dolphins
2. Patience of Angels
3. Jamie Come Try Me
4. Green Glows the Rashes
5. Hummingbird
6. Perfect
7. Comedy Waltz
8. My Love is Like A Red, Red Rose
9. As Time Goes By
10. Swimming Song
11. Winter It Is Past
12. Kiteflyer's Hill
13. Willie Stewart/Molly Rankin
(Encore)
14. Find My Love
- 2nd Stage -
1. Dolphins
2. Bell, Book and Candle
3. Patience of Angels
4. Jamie Come Try Me
5. Green Glows the Rashes
6. (John McCuskerの曲)
7. Brose and Butter
8. Charlie is My Darling
9. Footsteps Fall
10. Wild Mountainside
11. Perfect
12. Hummingbird
13. Ae Fond Kiss
14. Kiteflyer's Hill
15. Willie Stewart/Molly Rankin
(Encore)
16. You Belong to Me
17. Swimming Song
18. Find My Love
19. Heaven's Gate
終演後はまたEddiのサイン会があったのですが、土曜日ということで(名古屋では、そういうものなんでしょうか?)、かなり短縮されてしまっていたのが残念でした。バンドメンバーと話す時間も取れずに、彼らがバーで静かに飲んでいるうちに終わってしまった感じで、次回はやっぱりここじゃない方がいいなと思ってしまいました。
それにしても今回のツアーではギターの弦がよく切れますね。。。今日もファーストのWillie Stewartのところ(最後で良かった)とセカンドのGreen Glows the Rashes O のところ(ここではEddiはJohnを代役に指名していったんステージに下がり、Booがギターの弦を張り直している間にJohnの曲が演奏されました)でEddiのギターの弦が切れました。ここまでいくと、仕込んでるのかもなんて思ったりして。
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