Eddi Reader @ 大阪ブルーノート (July 7, '04)
(このレポートはさとさんによるものです。御厚意で載せさせて頂いてます。さとさん、ありがとうございます)
観客の多くが20代後半から30代を中心とする構成・・・。ここ数年の中で、もっともアダルトな大阪のファンか?!
大阪は二日目。勝手知ったるステージという感じで、フラ〜っと現れたメンバーに少々驚く観客。今日のEddiは、赤のタンクトップブラウスに、変形スカート!ステージ上では何と裸足!!!
リクエストを聞くところから始まり、いよいよ♪kiteflyer's hillからのスタート!ややハスキーで、声の調子があがるまで、しきりと水をのんでいた彼女。高音部心配の、♪jamie come try meでひと安心・・・。来日も度々の彼女、今回は日本語ノート?を持参。お気に入りは「とても素敵です!!」
小躍りでアイリッシュダンスをしながら、バンドのメンバーと調和する彼女の姿を笑顔で見るファンたち。♪please don't ask me to doneを歌いだすころには、聞き入っている観客の中にも、涙を拭いている人続出。遠くまでdelayがかかって、聞き惚れる。この人は、本当にやさしい人だということが分かる・・・そんな声。
今日は折りしも七夕。エディは「私は、5人のボーイフレンドが欲しい、それもリッチな人ね」と七夕の願いを茶目っ気たっぷりに語る。そして♪humming bird。拍手が自然と沸き起こる。さすがにギターが重なると分厚い!そして・・・・一気に会場を暖めるのは、何と言っても日本でも人気の高い♪perfect。ここでやっと、ソロをあまり知らないと見える観客たちも乗り始め、歓声が上がり始める。一緒に歌う観客の声は、天井が高いせいで散漫になるが、バンドもホットになった様子。が・・・。Booのギターの弦が切れる!!!だ、大丈夫か?!ヒートアップしづらいブルーノートの雰囲気に飲まれることなく、淡々と続けていくEddiたち。
隣の友人が、思わずつぶやいた。「なんて可愛い人なんだろう。。。」そうなんだ、癒しやエンジェルだっていう言葉で片付けることができない佇まい!女性として尊敬したい柔らかな眼差し。音楽を本当に好きで、好きでそれを紹介しているただそれだけの姿が、潔いのだ。
♪comedy waltzからfind my loveまでのきらめく流れ。メンバーたちもふんわりと寄添いながら、音を奏でていく。それが、決してプロとしての主張の強い音でないところが、またEddiのメンバーたちらしい。「皆に愛を込めて・・・」とエディ。いえ、愛を込めて有難うをいいたいのは、私のほうです!
そしてセカンド・・・。
期待して残った人、これからでワクワクする人・・・。皆素敵な表情で、会場の空気を確かめている。笑顔、笑顔だ。
満員で始まったライブ、驚きの選曲!フェアグランド時代を知っている人が、多いだろう人も吸い込まれる完璧な演奏・・・。
バンドのメンバーのソロも、一段と冴え渡る・・・。何といっても驚きは、エディの楽曲をささえるBOOのソロ。何と甘い声なのだろう。。。驚きと感動が重なる大きな拍手!!今まで、二コリともしないで黙々と弾いていたBOOの笑顔をはっきりと見た!それに唱和するエディの、リラックスした表情・・・。一つ一つが、「人間らしさ」をあらわすものだった。♪humming birdでの、会場のうねり。。。ここ数回の大阪ブルーノートでは味わったことの無い、不思議な乗りと暖かさだ。彼女のことを良くしるファンたちは、絶対声を掛けたら、気持ちを届けたら返してくれるということを分かっていて、それを楽しく実行している。
私は、音楽雑食ファンの一人として、「ファンとして行くなら、会場を我々が暖めてやらねば、アーティストに失礼だ」という人、「どの程度のものか、しかとみせてもらおう」と構える人、そして、その両方の視線を受けて影響されライブを作っていくアーティストという実に簡単で大雑把な図式があるように思うが、今夜のライブは「アーティスト(エディたち)が、そのどちらの観客をも先に巻き込んだ」といえると思う。ポップスと民謡というジャンル融合は、時として初めて彼女の音楽を聴く人には身構えるものがあると思うが、ほら、おばあちゃんが歌っていた盆踊りの歌とか、懐かしい小学校の校歌とか、そんな乗りで、ジンワリと染みるはず。今は、私の民謡となった、そんな気分だ。
余談として、数々の賞賛の言葉と、プレゼントを受け取ったエディたちの心を込めた対応こそ、一過性でないアーティストの強さ・やさしさを感じる。悲恋の歌を説明する彼女の、魂のこもった天に届くかのような歌声と手先。七夕に、その思いが届いたのなら、本当に素敵だ。
*さとさんのサイトも行ってみて下さいね。
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