Eddi Reader: "Candyfloss and Medicine"
もうフェアグラウンド・アトラクションなんて知らない子が増えてるんだろうな。エディ2年振りのソロ3作目。いつもどおりのエディ節。ここまでゴーイング・マイウェイな人も貴重だ…と思った途端、海外先行シングル2がちょっと異色。往年のビッグ・バンド・ジャズっぽいのも似合うんじゃない、とうれしい驚き。残りの曲も、期待を裏切らない仕上がりで、今まででいちばん一曲一曲の顔が良く見える。まさに粒ぞろいの出来。個人的にしっとりノスタルジックなバラード5はベスト・トラック。ギターがいいじゃん、と思ったら、マイ・フェイバリットなドミニク・ミラーでした。演奏陣も、誠実で安心できるプロの仕事。ボーナス・トラックにはバーナード・バトラー(!)も参加してるんで、婦女子の皆さん、財布の用意を。しかしこの人の存在って、音楽もアティチュードもひっくるめて、スナフキンみたいだと思いません?
評者: 諸永 譲
from クロスビート '96/8号