Culture Club (3/1@NHKホール)


Culture Clubの再結成後初の日本ツアーの初日にいってきました。その前はThe Style Councilなんかと一緒に出た雨の横浜スタジアムで'85の8月だったと思うんで(学校の合宿で行ってないけど)、14年半振りの来日になります。この間はもちろんいろいろと起こってバンドは'86に解散してしまっていたわけですが、一昨年にアメリカのテレビ局VH1の番組Behind the Music、そしてそれに続くStorytellersで再結成を果たし、Human Leagueなどと共にアメリカ、イギリスをツアーしました。そして遂に再結成後初のアルバムDon't Mind If I Doのリリースを受けての日本ツアーが実現したわけです。

バンドメンバーは4人+バックヴォーカル3人+ギター、パーカッション、キーボードの10人編成でした。バックヴォーカルはHelen Terryよりは少し(声も)細い、けどわりと立派な体格の女性Zee Asha(Boy GeorgeははっきりHelen Terryの代役と言ってた), ちょっと見Rickie Lee Jones+Rosanna Arquetteのお下げのほっそりした女性、カウボーイハットを被った男性、といった面々でした。Zee Ashaは途中GeorgeとデュエットでHelen Terry程ドスは効いてないものの高めの通りの良い声で、Boy George顔負けの迫力の歌を聞かせてくれました(けど顔の大きさならGeorgeの勝ち)。

演奏したのは本編14曲+アンコール4曲で以下のようなセットリストでした:
Black Comedy
I'll Tumble 4 Ya
Move Away
I Just Wanna Be Loved
Strange Voodoo
Mirror
Everything I Own
Sign Language
That's the Way
Black Money
The Crying Game
Do You Really Want to Hurt Me?
Church of the Poison Mind
Miss Me Blind
(Encore)
Victims
Cold Shoulder
Starman
Karma Chameleon

新作からの曲が7曲(実は結構やってた)とBoy Georgeのソロから2曲、そして残りが'80sを象徴する名作Colour by Numbersなどからのヒット曲で、アンコール含めて1時間半弱といった内容でした。

幕があいた瞬間大歓声に迎えられて始まったコンサートは新作からのBlack Comedyでスタートし、メドレーでそのままI'll Tumble 4 Yaが演奏された時にはみんな大喜び。一緒に歌っている人の姿もたくさん見られました。さらに解散前最後の大ヒット曲Move Away(この曲をライブで聞けることに感慨を覚えるのは私だけではあるまい)が続いていきなりハイライトといえる盛り上がりを見せます。Boy Georgeの声も往時の張りや伸びはないものの、Storytellersの時のように声がかすれることもなく丁寧に歌っていきます。その後再結成後初のシングルでイギリスで4位を記録したI Just Wanna Be Lovedなど新作の曲4曲と、Boy Georgeのソロデビューシングルで全英No.1になったEverything I Own(よりレゲェ色が強くなっていた)が演奏されました。ここら辺は過去の曲と較べると聴き慣れてない人が多い為か歓声は控えめでしたが、新作の曲も全盛期に録音されていたならヒットしたであろうと思わせる良さを持っていると改めて感じました。そしてその後Roy HayのキーボードだけをバックにBoy GeorgeとZee Ashaが掛け合いを聞かせてくれたThat's the Wayからはもうその場にいるのが嬉しくなる内容でした。

That's the Wayに続くBlack MoneyでもHelen Terryが歌ったパートをZee Ashaが熱唱し、この2曲の良さを再認識させてくれます。The Crying Gameの時にはGeorgeが2階席にいる、リミックスを集めたシングルThe Devil in Sister George EPのジャケットに使われた写真(悪魔ジャケ)がプリントされたTシャツを着た女性ファンを指差して”君のために”と言って喜ばせていました(笑)。ブレイクのきっかけとなった「君は完璧さ」は、Georgeが当時パーソナルすぎる歌なのでシングル化に反対したというエピソードを披露した後、レゲェ調にアレンジされて演奏されました。この曲では当然ながら観客のコーラスも完璧でした。Church of the Poison Mind(忘れられがちだけどColour by Numbersからのファーストシングルです)ではバンドメンバーが良く動き(特にRoy Hay、ヘッドバンギングしてるし、(笑))、会場を盛り上げます。そしてMiss Me Blindで本編は盛り上がったまま終了。アンコールはBoy Georgeが「自分が一番気に入ってる曲」と紹介してVictimsで始まりました。時々苦しそうな顔を見せながら、オリジナルよりもさらにスローなテンポでの演奏でしたが、Roy HayのキーボードをバックにBoy Georgeはこの'80s屈指の名曲を一生懸命気持ちを込めて歌ってくれました。そして途中からJon Mossが登場しあのドラムの音を聞かせてくれた時にはこれまでのことをいろいろ思い出したりして、ちょっと目頭が熱くなりました。

その後新作からの曲が2曲続いたのはちょっと意外でしたが、共に満足出来る演奏でした。Starmanを演奏する際にはGeorgeがDavid Bowieが自分にとって特別なアーティストで、音楽の道に入るきっかけとなった一人だ、と紹介していました。この曲が始まるとあの因縁のミラーボール(笑)が降りてきて、コーラスのところでスポットを当てて星を表現していました。でも落ちなくて良かった(笑)。最後はお待ちかねの「カーマは気まぐれ」で、会場中大合唱で終わりました。終演後、Mikey Craig, Jon Moss, Roy Hay, Zee Ashaの4人がステージ前の観客との握手に笑顔で応えていました。この時に限らずGeorgeも含めたバンドのメンバーはみな終始表情が明るく、特にMikeyの優しい笑顔が印象に残っています。

会場ではTシャツ4、5種類とトレーナー、タンクトップ、パンフレット2種類、帽子など様々なグッズを売っていましたが、開演前も終演後もすごい行列で、良く売れていたようでした。私もTシャツ、ストラップ付きフォトカード、パンフレット2種類(一つは一昨年の最初のリユニオンツアーの時の)を買いましたが、隣の人は「全部ください」といって係の人を驚かせていました。けどこれに近い人、結構いたようです。とりあえずパンフレットはみんな買ってたかな。15年待ったんだもんね。

→ツアーパンフの写真を見る

関連リンク:
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Love Love Culture Club
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