☆出張/外/125委員会


01/07/07 ”城戸先生”

 山形大学工学部へ行ってきた. 文部科学省系統の125委員会が主催する有機EL関係の研究会. 城戸先生んとこ. 有機ELっていうのは,別名”有機LED”とも呼ばれている. 液晶は自身では発光しない(バックライトが必要)が,この有機ELは,液晶のようなセルの集合体が作れて,しかも自身で電子注入型発光(つまりLED)するからバックライト不要. 薄い有機材料なので,巻物みたいなディスプレイ(テレビも)なんかも可能. この技術の先端切ってるのが,プリンストン大学と九州大学と,ここ山形大学の城戸先生のグループ. 城戸先生グループは,緑色で世界最高輝度値をマークしている. 遠くからでもすぐ城戸先生だと判る. なぜなら光ってるから,頭が.(笑) まさに研究内容のみならず,自身でも輝いていらっしゃる先生なのだ.


02/07/25 ”大阪営業出張”

 2泊3日の大阪出張から帰ってきた. 今回の出張は今までのそれとは全然違う. おれは今まで営業さん達と”売り込み”に行ったことは1度も無かった. 今回,プレゼンをやってくれ...ということで大阪へ. 4社ほど大阪の営業さんと回って,プレゼンしまくってきた. 大阪営業所を拠点に,千里,伊賀神戸,天理,兵庫. 大阪の営業さんは皆熱いが.. 打合せ中にクレームの話になって平謝りしていても,相手がボケかましてきたら,必ず,お約束の如く絶妙なタイミングで突っ込んで上げる. 一体どこまで本気なのか? 相手もなぜこんなときにボケかましてくる? ..この辺が彼等の絶妙なバランス感覚なんだろうか? で,..初日,千里へ行った帰り,なにげに車から外見てたら...おおぉぉ(☆o☆)いたいた! 太陽の塔!\(^-^\)(/^-^)/ おれ,思わず一礼して拝んだ. それを大阪営業の連中は見逃さなかった. 一緒にいたおっちゃん(実は彼は部長だったらしい)が,”なんやけったいなもんっ!”とか突っ込んできた. 来たな.. おれは,太陽の塔が如何にすばらしいかを教えてやり,夢にまで見ること,但し夢の中では太陽の塔は1人ではなくて,何人もが地面からニョキニョキ生えてくること. 加えて,夢の中では手は4本はえてたが,実際は2本だったことが本日判明したことなどを熱く語った.. 当然むこうも負けてはいなかった. そのおっちゃん,やたら詳しい. おれは,「なんや自分だって本当はアレ好きなんちゃうか?」って言ったら,「キライや!大っきらいやっ!」ってムキになって叫んだ. それから,おっちゃんはおれに向かって,”そんならヒラパーって知ってるか?”とか,**知ってるか?という攻撃を仕掛けてきた. おれが,「しらん.何?」って聞くと,そのおっちゃん「教えへんっ!」だと...


02/10/13 ”太陽の塔崇拝者

 アレがおれの脳の中に棲みついたのは,おおよそ10年前. 中国自動車道を通っていたときアレが視界に入ってきたのだ. それ以来,たまに夢の中に出て来る. アレがたくさん地面から生えていたこともあれば,目から光線を発して襲ってきたこともあった. 話しかけられたこともあるし,踏みつぶされたこともあった. 良い者とも悪い者とも言い難い,しかし拝んでしまいたくなる,いわゆる”神”のような存在かも. で,先週,大阪営業の女の子(実はおれ覚えていないんだが)から,太陽の塔のクリアファイルが直接おれ宛に送られてきた. 勿論,お手紙も入ってたよ.(*^-^*) なんて書いてあったのかは内緒だな. アハハハ. しかし,それを皮切りに,大阪営業2Gの人達から次々とメール攻撃が始まった. ”私は太陽の塔のそばに住んでいて自宅から見えるんですよ”とか,”騙されてはいけません.彼は解体賛成派なのです”とか,”そもそあなたは太陽の塔の大阪での実体を解っていない”とか,”毎朝毎晩拝んでいます”とか... とにかく皆やたら熱い....とんでもない連中と知り合いになってしまったか.


02/12/07 ”田舎者”

 東京営業所へ行った. 2回目だけど,やっぱ高層ビルはいいな. 何かビジネスマンってゆう雰囲気がする. 眺めは抜群だし,女の子も何か違うし. それにだ,なによりぼくのことを丁寧に扱ってくれるしな. しかし,どうしても覚えられない. エレベータの位置とオフィスの見取り図. おれはどこにいるんだ. 受付の前を何回か通り過ぎたとき,声をかけてくれた. ”どなたかお探しですか?” ”いえ,違うものを探してまして” ”..何でしょうか” ”エレベータ...” ”えっ?” ”簡単に言えば,帰ろうとしているところです” ”えっ?” ”あっ,それとついでに傘をどこに置いたのか.も,問題ですね. 一体どこでしょうね.ハハハ” ”...ギャハハハハハ” これで完璧に覚えられただろう. 田舎者として.


04/05/15 ”125委員会(三部作)”

−−− 本日,一度アップしたものを,まとめ直しました.

[第一部]

 125委員会(光電相互変換委員会)に行ってきた. 今回はバイオフォトニクスがテーマ. 分子生物学や生物物理学っていうのは,細胞分子やDNAレベル,あるいは更に微視的なレベルを物理法則で解き明かして利用しようというもの. 例えば,タンパク質やDNAなどの生体高分子に対して,半導体の基礎設計に用いられる第一原理計算を適用して電子状態計算を行い,遺伝子発現のメカニズムや転写制御などを論理的に解明し応用していこう等という試みがそれ...なぁんて言うとやたら難しく聞こえてしまうが,ちょっとみんな聞いてほしい! 実際やってる人達はみな熱い. ずばり,今回の極めつけは,生物発光(冷光)メカニズムの研究から,とうとう木(生きている)そのものを光らせちまった人がいた. しかも,その応用例がXマスツリーや滑走路だってよ! 複雑且つ難解な研究の成果がXマスツリーだぜ! 一体なんだこの落差は! 木全体がぼぅっと光ってるスライドを見せつけられ,ある人が言った...「気持ち悪いんですけど」...その言葉にこれらの研究の実体が全て凝縮されている...しかし,そんな言葉は研究者には通じねぇぜ!..「なんだって光らせられる」..得意げだった. おれも最後に死ぬときは是非光ってやろうかな. 熱いぜ! 125!

[第二部]

 上記の内容,誤解があるといけないので,あえて記しておくが,確かに極端な内容(グリーンピースも真っ青的な)もあるが,多くは非常に有用なものばかりだ. 例えば,遺伝子の発現や転写の際,ある物質が細胞外に這い出して発光してしまうDNAチップ(してしまう..という表現には,確かにワタシの中にどうしても受け入れられない何かが存在しているのも確かだが)を開発した人からも報告があった. しかも,その事象によって発光色が異なるという. これは医療の世界に大きく貢献することだろう. しかし,125に来る人達は,やはり何かが異なる. 多くの大学関係者に混じって,企業の研究者も多数いるが,彼らの殆どは部署を転々と渡り歩いてきたり,会社的に(社会的にではない!)は恵まれない人達が多いようだ. よく話をする,とあるLED研究者は,ダイヤモンドを電子注入発光させてみたと言っていた...このダイヤモンドに一時でも携わった連中がやけに多い. やたら多い! 極端に多い! これで作製したFETを生体中に埋め込んでやろうとして,志半ばにして部署を移動させられた者もいた. アブナイ. そして,彼らは皆ほぼ同じことを自慢げに語る..それは..「自分の研究成果が製品化したことなど,入社以来1度も無い!」...ぅへっ! 自慢なんすか,それ? 

[第三部]

 書けば書くほど誤解を招きそうな気がしてならないが,上記および上記の上記の内容の補足として言わなければならないことがある. 確かに異端者が125には多い. 同じ光電相互変換委員会に162委員会というのがあるが,こちらはLED,レーザに絞られており,正に今現在注目を浴びているテーマが目白押しである. 大学の研究室や各企業の有能な時代のオピニオンリーダ達は,皆162に移ってしまった. (おれんとこの所長は125をおれに任せてとっとと162へ移った) 125に残ったのは有機,無機のEL関係者と一部のLED関係者. でも,風前の灯火かと思えた125は...更にとんでもない連中をも巻き込んで,更にパワーアップ(いろんな意味で)!...バイオフォトニクス! 光タンク! etc. ..もう光れば何だってアリさ! この間口の広さは125ならでは. 論議なんかかみ合わなくて由. みんな笑って聞いてるぜ! なんだって光るぜ125! 眩しいぜ125! 熱いぜ125! 燃えろ125! 


04/11/20 ”出た!JSPS 151委員会”

 これまで,文部科学省所轄/独立行政法人/日本学術振興会/光電相互変換第125委員会(長〜 ┐('〜`;)┌ 以下125と略)の「キワモノぶり」については,生きた木を光らせてしまうなど,その傍若無人ぶりと共にココでしばしば紹介してきたが,遂にその究極的委員会が新たに発足してしまった. その名を「未踏・ナノデバイステクノロジー151委員会」...これ,そのまま配付されたキャッチコピーそのままだよ. 「未踏」だよ! 勿論こいつらがDNAいじらない訳がない! 125の連中は,とにかく手当りしだい光らせることに執念を燃やしてきた. で,この151の連中は...なっ,なんだっ! この面子,125にいた連中が結構いるじゃねえかっ! ややっ,やっぱりナノ/バイオ融合,DNAチップ,有機ナノデバイス,単電子デバイス,量子ドット...この151については,追々お話していこう.


05/07/28 ”狭っ!125な人達”

 昨日,久々に125委員会(れいの,何でも光らせてしまう人達の集まりで,日本学術振興会の光電相互変換分野の委員会)に行ってきた. 相変わらずの爆走ぶりはともかくとして,今回は開催した場所が凄かった. 早稲田大学の材料技術研究所なんだけど,西キャンパスから少し離れた住宅地の奥にあって,結構年期の入った建物だった. 部屋は実にアンティークな造りで,桜の木のような濃い焦茶色の机,椅子,床で,とても年代が感じられた. それもそのはずで,ここは昔,帝国海軍の研究所だったそうだ... 今,まさにその場所に,「かなり狭い指向性の,ある意味狂った危険な人達」が集っているわけで.. それが,妙にこの時代掛かった古めかしい雰囲気とマッチしてるようで... 研究会が終わって帰りがけに,かなり御年配の先生が,目の前に有るゴミ箱に気付かずに,盛んに飲み終わった麦茶のペットボトルを傘立てに入れようとしていたのを見かねて,「こちらですよ」と,ペットボトルを受け取ってゴミ箱に入れようとしたところ,何を勘違いしたのか,ぞくぞくと教室から出てくる125の面々が,「あっ,お願いします」などと言って空のペットボトルをおれに渡していくではないか! ...ぁのなぁ...もうちょっと視野広げてくんないかな? ん? あんだろ,ここにゴミ箱がよ!


05/08/17 ”修行するぞ!修行するぞ!”

 明日からまた1泊2日で洗脳教育(意識改革)行ってきます. テーマは,危機意識,スピード感覚,改革の必要性だそうで,在庫削減,品質向上,開発期間短縮に結び付けるそうです... ..おれなんかに叩き込んでどうすんだろ? それとも喧嘩売ってるのかな?.. 「おまえの開発速度が遅いのは,危機意識が足りないからだ」とか? ..あぁ,そうだよ. 昨日からおれの頭はブルマーでいっぱい(参照)だよ. だがな,何に対しての危機意識だ? 会社に対してのだろ? だったら,おれに危機感を,つまりは心配する心を持たせるぐらいの愛すべき会社になってくれよ. おれはずっと片足を会社の外に出しながらやってきたんだぜ. じゃないと,精神のバランスが保てなくなるようなところだからな. ..えっ? 自分の危機を考えろ? バカやろう! てめぇに言われる筋合いはねぇ! おととい来やがれ! ..えっ? おとといも来た? ..あっどうも.. これからもよろしくお願い致します.


05/08/21 ”オンリー1”

 研修中2日間ずっと朝昼晩3食,規則正しく喰った. そうしたら体調壊した. 腹ピーピー. もう大変. 尻がいくつあっても足りないくらい. おれの日常は,朝は喰わないし,昼は喰ったり喰わなかったり,夕方お菓子喰って,夜大量に喰う.. この,もし母親に言ったら殺されそうなサイクルこそ,おれが何とか自己を保つのに必要不可欠なサイクルなのだ. そりゃ分かってるよ. どんなに不健康なサイクルなのかは. だがな,おれが世界にたった1人しかいないように,おれの尻もまた1つだからな.


05/08/22 ”無口,堅物 = アホ ”

 「バカは顔見れば判る」.. これは昔親父がおれに喧嘩売ってる時に発した言葉. 一応おれの親父は頭のお医者なんで,子供ながらに「そうなのかな」と思いながらも,その挑発にはよく乗ったものだ. 時は流れて今,今回の研修でその言葉はほぼ正しいのではないか,と思えた次第. ..ウォーミングアップのお題「意識改革をやるときの服装,メンバー,場所,時間はどうするのが最も効率的と言えるか」..に対してグループで討議してまとめて発表するというもの. おれたちのグループは上記の「時間」についてであった. おれは,金曜の夜中と月曜の早朝を推した. なぜなら,疲れていたり,憂鬱であったりすればするほど日常には囚われない非日常的な斬新な意見が出る可能性があるため,ということ. 要するに,改革とは壊すことだから,日常の延長では,状態を維持しようという意見しかでないだろうと思って. こういうのって,重要なのは「理由」だよね. だから実際には時間帯の指定なんてあまり意味無い. で,概ね他のメンバーの賛同を得て,討議の結果「金曜の夜中」ということに決定した. さすがに月曜の早朝は勘弁ということで. で,だれが発表するかということになって,ジャンケンで一番おとなしいオジサンに決まった. この人,とても無口でいつも下向いているので,ちょっと嫌な予感はしていたのだが.. それが適中してしまった. ..「私達は金曜の夜中が最も効果的であると決定致しました. それは,1週間の終わりで,色々な反省材料が貯まっていることと,定時後で且つ明日は休みということで業務にも支障がなく...」.. クワッ!\(゜o゜;)/ おいおい,テメェひとの話を聞いてなかったのか! それともおれに喧嘩売ってる? ..見事にこいつの価値観で話をされてしまったわけ. ..これって,こいつには,おれたちの討議が,自分の価値観の範疇では理解出来なかったし,何を言っているのか想像すら出来なかったということだろう. 加えて,こいつの発表した内容から,考え方の固さも判ったわけで. ..発表後,こいつ,ちょっと恥ずかしそうに微笑みながら,おれに向かって「何か緊張しちゃって..うまく言えたでしょうか」などとほざいた.. 無口で無表情なやつには気を付けたい.


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