05/12/24 ”生命力の最も強いやつら”
誕生日も過ぎて今日はイブ. 別の視点で見れば,今最も昼の短い時期ということである. 古来,和洋中問わず,この時期は生命力の最も弱い時とされる. そんな時期に生まれたおれだから,どうも確かにパッとしない人生をおくってきてるようだ. 特に何がどうしたということもないが,何をやっても中途半端で,なんかがっかりしながらの会社の帰り道...この時期だから,浮かれた連中がガヤガヤと酒臭くなってどっと電車に乗り込んできた. 代々木上原駅着. そこにヘベレケになったお水系と思われる女の子2人組が.. ぅわっ,なんだこの匂いは?.. ..こいつら散々飲み食いした後,まだ喰う気か?..ケンタッキーフライドチキン! しかもこいつら,酔っ払いの特権..暴言まき散らし始めやがった. そこいらへんのオヤジ連中を指差して,ダサイだ,ハゲだ,バーコードだ,デブだ,言い出した. ヤバい. こんな身も心も弱ってる時に,こんなやつらに蹂躙されたらおれ,粉々に粉砕されちまう. ..寝たふり.. 寝たふり.. 取り敢えず難を逃れ,下車. パスネットの残金が足りないことに気が付いて,清算機のところへ行ったら,またあいつら(女の子2人組)に出くわした. あいつらこんなとこで着替えてやんの. 高校生だったのか. しまった..「あーっ,今見た? ちょっと見た?」 「見てない 見てない シマシマ見てない」 「キャッキャキャ..」 ...おまえら死ね. いますぐ死ね. できればそのケンタッキーにあたって死ね. メリークリスマス.
06/01/02 ”めでたいのは頭だけか,2006”
どうも,おめでとうございます. 毎年なんか気の抜けたような正月がやってきます. でも確かに連続した日々であるにも関わらず,やはりある種の脱皮のようなものを感じるわけです. 去年と今年の間にある,段差のようなもの,あるいは活性化エネルギーのようなものを感じ,皆,今年こそはと思うわけです.. ..今年こそはって.. でもね,結局のところ,そんなんじゃまたダメなんです. 去年うまくいかなかったことについて,全然真剣に考えてませんから. 反省無くして進歩無いわけですよ. 前向きな人達って,ある意味,脳天気ってことですよ. ポジティブな考え方って,どん底で必要なカンフル剤みたいなもんで,普段からそれだと,全く同じ事繰り返しますよ. 分かっちゃいるんです. 分かっちゃいるんですが,これがね. ..シャラポアが言ったんです.. 「総べて自分に起こった事象には,総べて意味があるわ」 by シャラポア.. おれ,びっくりしましたよ. ハッとしましたよ. まさか18才の女の子の言葉にこれほど動かされるとはね. 今まで見聞きした色々な人達の言葉の中で,ナンバー1です. そのシャラポアがどういう意図で言ったのかは判りませんが,おれには,こう聞こえたわけです.. 「あなたの今の状態や境遇や環境は,偶然ではないわ. あなた自身が意識的,無意識的に,自分をここまで導いてきたのよ. 誰のせいでもないわ. 結局”今のあなた”とは,”過去のあなた”の集大成なのよ.」.. おれにはこう聞こえたわけで. ..ゲッ,集大成がコレかよ. おれの場合,スケベな事が70%,残り30%で,色々な趣味やら仕事やらその他諸々をまかなっているという円グラフになるわけで.. .....う〜ん...反省なんかしたら「おれの実体」が無くなる.
06/05/01 ”技術を忘れた技術者とは”
.. 例え話を1つ. ..あるトマト農場での会議. 微妙なニュアンスも見逃さないように. ..(実は,おれんところも..)
農場主(元農民): 「売り上げ,利益率とも落ちてるぞ! どうなってるんだ!」
農民A: 「もうすぐ糖度が従来比2倍の試作品が完成します. これは全くの独自の..」
農場主: 「そんなことは聞いてない. 一体どうなってるんだ. なぜ売れん」
農民B: 「マーケット調査では,甘いものが好まれているようです」
農場主: 「そうか! やっと分かったのか. おれが心配していたことだ. 続けてくれ」
農民B: 「市場での単価はここ数年で半分になり...」
農場主: 「計画はっ!」
農民A: 「ですから,糖度つまり甘さに着目して,遺伝子操作ではなく,あくまで肥料の..」
農場主: 「で?」
農民C: 「単価はこのように推移させます. そのためのコストダウンは4半期分で..」
農場主: 「なるほど. 了解. 計画の進捗状況はどうだ?」
農民C: 「これが月々の決算グラフですが,キャンペーン張っているにも関わらず,なかなか効果は表れず.. なかなかよくやってくれてはいるんですが..」
農場主: 「そうか. 何か良いアイデアや対策は無いか?」
農民A: 「糖度を上げた試作品をまず見てもらえないでしょうか? これは..」
農場主: 「まず目標単価がいくらで,開発コストがどのくらいで,市場がどのくらいあって,利益が出るのがいつごろになるのか,そういう報告をしろ!」
農民B: 「糖度だったらアメリカの**試験場でも2倍にできたって情報があります」
農場主: 「なに? それは入手可能か?」
農民B: 「可能ですよー. **さん通せばルートありますし..」
農場主: 「大至急入手しろ. ついでに売り値も聞いておけ」
農民B: 「了解. そのように指示します」
農民D: 「あっ,うちも『糖度アップ開発計画』の一環として,別メーカーで糖度約2倍実現したところと既に話しを進めてまして,あちらさんも,うちにだったら,こちらの価格の約2/3で下ろせるって言ってました」
農場主: 「そうか! よし,その開発は重点的に進めてくれ. できるだけ値引きさせろ. けっして足元を見せるな. いいな」
農民D: 「了解. 計画どおりやらせます」
社長: 「そのメーカー買収可能か?」
農場主: 「それは助かります. 耕す農民がいなくなってしまったので..」
06/05/20 ”族”
世の中には男と女(中間人もそれぞれの所属に含まれる)しかいないというが,おれは,それに匹敵するぐらい明確な分け方が別にあることを最近考えた. ..それは,生き方の違いで,「利益族」と「面白族」に分別できるということ. 「利益族」は,物事の判定の尺度が,「利害」である人種. 勿論,対象物が都度異なっても,必ず根底に「利害」を考えている人種. 同様に,「面白族」の尺度は「面白いか否か」. 面白くなければやらないという意味ではなく,どうすれば面白くいられるかに根幹を置いている人種. 両族共,他の尺度の影響を勿論受ける. 例えば善悪とかの尺度はルールとして共通に作用し,それと葛藤したり,逆に大義名分として利用したりする. 善悪が行動原理になることは有り得ない. 必ずどちらかの族の行動原理で行動する(悪い意味ではない). 要するに「行動原理」または「生き方の違いである」から,物事の選択や決断の時,やり方の癖や,モチベーションの持ち方などに,無意識に,しかも端的に表れる. また,「目的の違いではない」から,中間は存在しないし,両刀使いも存在しない. 必ずどちらかの族に当てはまり,且つその族の方式しか持ち得ないと,おれは確信している. そして,ここが一番重要なのであるが,「一方の族は,もう一方の族の気持ちが実は全く理解できない」ということ. ..概念論になってしまったので,例をいくつか挙げてげてみよう. 分かりやすい例として,会社での昇格昇給を考える. 昇格昇給が自分の向上の上で役だと考えれば「利益族」. 会社にとって役だとしても「利益族」. 反対に無意味だと考えても「利益族」. つまり「意味」すなわち「利害」への影響度を考えているから. このような人達は,常に「意味」を求め,その「有意義性」でモチベーションを高めていく「結果重視型」. 一方,昇格昇給をゲームとして捉えるのは「面白族」. 周囲の人間模様を楽しむのも「面白族」. 反対に無関心なのも「面白族」. つまりそこに「面白さ」を見出せなかった場合. このような人達は,「ゲーム性」や「変化」でモチベーションを高めていく「過程重視型」. 次の例として慈善事業. 社会に貢献できる,役に立つ,意義があるからやるのが「利益族」. 慈善事業している自分に「意義」を感じ,自分の向上に役立つと考えるのも「利益族」. こんなの焼け石に水で,無駄と考えやらないのも「利益族」. こんなの自分のためにならないからやらないのも「利益族」. 一方,その場で喜んでもらえて楽しくて続けるのは「面白族」. 世の中にどう影響させてやるかゲーム的に考えるのも「面白族」. 向いてないから興味無いとするのも「面白族」. 何が面白いんだ,と言ってしまうのも「面白族」. 最後に,例えばダイエットをする目的が,「女にもてたい」という,ちょいエロオヤジがいたとして... もういいか. このように「行動原理」,または「生き方」が異なるものどうしが,お互いを説得しようとしても,所詮無理. 自分の生き方に当てはめて考えることしかできないから. 但し,こうも言える.. 「行動原理や生き方が異なっていても,目的を同じにすることができ,喜びや悲しみは共有しあえる」. 勿論,有意義な且つスリリングな勘違いの上で.
08/3/19 ”イッツ
オートマチック”
とあるレストランで,なんとかプレートとかいう料理を頼んで,喰い終わった後,トレーをさげようとして店内をうろついてたら,「テーブルの上に置いたままで結構ですよ」と言われた.. おれにはトレーをさげるという習性がしみついているようだ..ちきしょう! 会社の食堂のせいだ.(`〆´メ) おそらく東洋1まずい,おれの会社の食堂. けんちんカレー(カレーにけんちん汁がかかっているオカルトチックな食べ物)の時なんか,トレーごと流しに捨ててやろうと思ったけど.. それはともかく,貧乏臭い習性が身に着いてしまったようだ. 「習性」=脳がオートマチックモードになっているときだ. 朝,会社に訳が分からないうちに着いてしまうのもそうだろう. あれは,その道程,脳がオートマチックになっていて,自動運転しているからだろう. でも,もし通勤の2時間ずっと意識があったら,さぞかし苦痛だと思う. 意識を無くすことで体力や気力が温存されるんじゃないだろうか. こんな経験もある. 大きなクレームが発生して,おれたちは作業者としてユーザーの工場に動員され,そこのベルトで不良基板を交換する作業を永遠とさせられた経験がある. 当然のことながら,人一倍飽きっぽいおれなんか,1時間ともたない. しかし段々,「脳を切り離す」=「脳のオートマチック化」という技を身に付けてしまうわけ. そうすると,なんと永遠やってても発狂しないですむわけ. 勿論,作業精度そのものは犠牲になるけどね. その他,いわゆる「めくらばん」なんかもそうなんだろうな. 役所仕事とか,みんな「脳を切り離してる」んだろうな.. その究極の出来事が15年ぐらい前にあった. 会社の友達でクルマ通勤しているやつがいて,会社の帰りにおれを,もよりの駅ではなく,小田急線の駅まで乗せてくれるという. お言葉に甘えて乗った. そして約1時間後,到着した..やつの家に.. 自動運転しやがった.. ちなみに,やつはその後,会社やめて,今では長野県で消防士やってると聞いた.. 毎回異なる目的地に,ちゃんと到着できることを祈りたい. ...オートマチックモードは確かにラクだ. だが,日々,脳のオートマチックモード時間が長ければ長い程,脳の退化は早いのではないかと思う. 脳を甘やかしてはいけないのだ.