レポート4

 冬場は太陽が落ちるのが早い.

新潟を定刻どおり発車してから瞬く間に暗くなり,ここからの景色は全く望めなく

なった.これから7時間弱,青森までは撮影することもないだろう...と思ってデ

ジカメを閉まった後,車内にこんなアナウンスが流れた.

”この先,村上−間島間で崖崩れがありまして,現在単線運行しております.この列

車はその関係で村上で約20分ほど停車致します.お急ぎのところ申し訳ございませ

ん.なお,北海道連絡急行はまなすへの接続は大丈夫です”

 

 何言ってんだよ.全然申し訳なくないぞ.

っていうことで,確かに一般乗客の方々には申し訳ないが,これは鉄ちゃんにとって

は撮影のボーナスタイムなのだ.

 はまなすへの接続が大丈夫ってことは,どっかで本気でとばしてくれるんじゃない

かな...などと考えながら,駅に降り立つ.駅の屋根のないところは完全に雪に埋

まっている.その中を先頭ボンネット目指して....いるいる..うじゃうじゃ

鉄ちゃんが...

なかにはぼくと一緒に大阪から乗ってきた輩も...

 キーンと冷たい空気の中,熱気溢れる鉄ちゃん達が無言でシャッタバチバチ.

さすがにこんな寒い中,一体この人達は何が面白くてやってるんだろう...

などと自分を棚に上げて思った.ぼくは混んでいるこのホームの先頭を避け,反対側

のホームから見た.そこには,足下(台車)まで凍っている白鳥がいた.

ぼくは思わず目頭が熱くなった...