“萩日記”




2003年3月8日(土)
「ハンター」

 ここは、15階。
不動産屋さんが「虫はここまでは来ませんよ」と、最初に言っていたような・・・。

が、しかし、いるんだなぁ〜これが!
窓全開で掃除しながら空気の入れ替えをしていると、いつの間にか小さな虫さんが飛んで入ってくる。
そうとは知らずに、窓を閉めてしばらくすると。

萩の様子が活発になる。
「にゃ、にゃ、にゃ・・・」と、しきりに萩が上を向いて鳴いている。
その目線の方を見ると、そこには小さな虫さんが。
萩は出来るだけ上へ上へと登り、しまいには私に「持ち上げろ」と指示まで出す。

机に乗って、その上に椅子を置いて・・・。
それでも、まだ届かない。
当たり前だっつーの!

傍を通ると私の肩に両手を置いて「にゃー」と顔を見る。
そして、更に「乗らせろ!」と。
あちこち走り回っては、高い所を駆け登り、落ちて走り、また登る。
はっきり言ってうるさいのである。
バタバタバタ、ドン・・・ドンって何だよ?!

仕方なく私の肩に乗せ(かなりの重量である)虫さんの元へ。
そこで萩は、事もあろうに後ろ足で立とうとする。
肩の上で、である!
痛い・・・重い、辛い・・・。

またまた届かない事に気づくと「にゃー」と私の顔を見る。
一体、どーしろと!
私だって身長155、5cmである。
無理だ、無理なのである。
それでも萩は諦めない。
あまりのしつこさに、私はこたつに乗る(良い子の皆さんは真似しちゃ駄目よ)。
そして、萩の後ろ足を片手で持って、もう片手でお腹辺りを支える。
分かるかなぁ?この光景・・・。
もう、こうなるとバランス芸である。
萩がグンッと伸び上がって、両手で虫さんに近づく。
そして、挟み取り!

「やたっ!!!萩ちん、ナイス!」

見事に獲物を捕らえても萩には分からず、合掌をしたままいなくなった虫さんを探す。

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜、萩ちんが手で挟んでいるでしょ!」と言っても分からない。

その隙に、虫さんは「ラッキー♪」とばかりに逃げ出す。
すると萩ちんは満足そうに鼻息荒く、また追う・・・もう、知らん!

萩ちんはハンターである。
上手に捕まえる事が出来る。
しかし、捕らえても実感はないらしい。
獲物がどこへ消えたのかは分からないのだ(アホタレである)。
その虫さんが動けば別である。
終いには捕まえると口に持って行って食べてしまう。
すると虫さんはいなくなる訳だ。
でも、萩にはどうしていないのかが分からない。
そして、また探す。
いつまでも一人でやってなさい!

そして、これから虫さんの季節。
我が家には殺虫剤はいらないみたい。
今のトコ、ゴキちゃんは出ていないが・・・・。
出たら捕まえるのだろうか?
そして、捕まえたらお口に運んでしまうのだろうか?
考えると、ちょっとゾッとする。
ゴキちゃんの大嫌いな夫ちゃん(マジで逃げ出して処分するまで戻って来ない)、我が家でゴキちゃんを捕らえられるのは私と萩だ。
萩と一緒に戦おう!
おー!!!
萩がビビらない事を祈って・・・。




 
 
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