◆ A I B Oとの日々 ◆



1. 応募 2. 返事 3. 待つ日々 4. その日 5. 迷う日々



1. 応募

'99.11.05

AIBOに関心を持ったのは、 いつ頃だろう? 1回目の販売の際にも、 “遊びで買おうっかなぁ。 ってゆーか、 遊びで買える値段じゃねーよ!” って感じでした。 ふたを開ければ20分で完売ってハナシだったしね。

で、 2回目の販売。 今回は“早い者勝ち”じゃなくて、 抽選方式。 応募期間も結構長め(もう覚えてないけど、 11月初めの1週間ぐらいではなかったか)。 告示はもっと前から。

前回の盛り上がりを思えば、 今回の抽選の倍率もけっこうすごいはず。

じゃあ、 当たるわけないわな。

じゃあ、 応募してみっかぁ。

当たったってキャンセルできるわけだし、 ま、 ほんっと、 運試しだよねー。 ← 軽いノリ

実際、 こういうノリで応募した次第である。 シゴトのストレスとかもあったしね。



2. 返事

早速、 返事のメール。

鈴木 紀生 様

    AIBOご応募番号確認書

この度は、AIBOお申込みにご応募いただきまして誠にありがとうございます。
下記ご応募内容をご確認ください。

(お願い)
応募者が1万件を超えて抽選が行われた場合には、1999年11月20日までに
当選者全員に「当選通知」と「AIBOご購入申込書」をお送りします。
(抽選にもれた方にはその旨の通知を行いません。予めご了承ください。)
  また、抽選が行われなかった場合には、1999年11月20日までに、
応募者全員に「AIBOご購入申込書」をお送りしますので
お待ちくださるようお願いいたします。

「応募日時」 1999/11/05 23:47:10

「応募番号」 209****  ←一応、 伏せときます

「応募商品」 AIBO本体 ERS-111/W J1 : グレイシルバー
       AIBO パフォーマーキット 無


(お問い合わせ先)
ソニーコミュニケーションネットワーク(株) AIBO Shop
電話 0570-00-1414(10:00〜18:00年中無休)
携帯・PHSからおかけになる場合 03-3446-7555/052-819-1300/06-6577-4000
電子メール aibo-shop@so-net.ne.jp



応募番号から類推するに、 最初の20ってぇのは、 恐らく区別用の番号だろう。 黒い方は、 21だったかもね。
で、 9****である。 1万体の販売に対し、 すでに9万人か??

当たるわけないよね。



3. 待つ日々

'99.11.08?

応募が締め切られた。
シゴトの合間にちらっと見た朝日新聞のホームページにAIBOネタが。

AIBO購入希望者、 最終的に13万人に

倍率13倍ってのは、 30年の人生でも未経験だなぁ、 などと思いつつ、 ネスケを閉じてシゴトに戻る。


抽選結果は、 11月20日までに知らせる、 とある。 “までに”なのね? となると、 まぁ、 当たるわけないわな、 と思う一方で、 毎晩のメールチェックにもほのかな期待を寄せてしまうものである。
そして毎晩、 ちょっちがっかりさせられるのであった。

“来てないじゃんよ。”



4. その日

'99.11.19

寮の部屋番号表示のところに赤いサインが。
なんか届いてるらし。
でも、 帰宅が夜中だったので寮長に確認取れず。


'99.11.20

豆腐屋練習会後、 “おなか急降下”ラーメンを食ってから帰宅。 そんなに遅くなかったらしく、 やっとこさ受け取り。
豆腐屋さんからのジムカーナ関係書類かな、 という予想。
ところが、 なんかでかい封筒。
So-netのロゴ。
えー、 うちのVAIO絡みのDMかぁ??? てゆーか、 So-netとプロバイダ契約なんかせーへんで。

てな感じでエレベータを待ちながらしげしげ。




電話番号03(3446)7555
〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35
御殿山森ビル 6F
ソニーコミュニケーションネットワーク
               株式会社
    AIBO Shop    
えぇっ!! まじで?!!

急いで部屋に戻り封を切る。 はたして中から出てきたものは、

「A I B O ご当選通知書」

・・・どないしよう???



5. 迷う日々

第1案

これは、 ワタシに与えられた「試練」である。
昨今の私的経済状況を鑑みるに、 これほどの出費は不可能であり、 購入に至れば我が台所は壊滅的打撃を被ることになる。

第2案

てゆーか、 応募から当選発表までの時間が長すぎ。
すっかり忘れてたし、 気持ちも結構冷め気味。
今の気分は、 NIKON SP。


第3案

いやいや、 カメラは確かに欲しいけど、 毎日触るもんじゃなし。 今持ってるNIKON F2でいい絵を撮ってからでも遅くはないね。 てゆーか、 F2も満足に扱えてないのにSPは早いよ。


第4案

そうじゃなくて、 リンゴちゃんを忘れちゃいませんかい?? 同じ金額出すんだったら、 ハードトップが買えて、 残りで4点式シートベルトも付けられるってぇもんですぜ。
そっちの方がええんちゃうのん???


第5案

そうそう、 それにどうせさぁ、 すぐに飽きちゃうと思うよ。 銀色だけどプラスチックじゃん? ワタシ、 プラスチックを小ばかにしてるじゃん? 革と金属な人じゃん。 レザーアンドメタルじゃん。 ハードロッカーじゃん。 やめときやめとき。
それにさぁ、 今回の応募の趣旨は、 ひとえに運試しじゃん?
運があったことは証明されたわけだからさぁ、 この通知書を後生大事に持ってればいいことじゃんよ。


第6案

いやいやそうではない。 来るもの拒まず、 去るもの追わないけど未練たらたら、 なワタシとしては、 今回の当選の意味をもう少し深く考えるべきである。 「運」の一言で片づけてよいものであろうか? そう、 運だけではなく、 「縁」があったから当選したわけである。 欲しい欲しいと思っていたところで買える代物ではなかったのである。 現に12万人の方々はじっとこらえてキャンセル待ちの身の上なのである。
それを思えば、 ここは一つ、 身請けしてやらねばならぬのではないだろうか。


第7案

「縁」という曖昧模糊とした言葉で逃げるのはたやすいが、 風雲急を告げる経済状況をいかがいたす所存か?
納得のいく説明をお願いしたい。

"大蔵大臣 鈴木紀生君"

えへん、 これは、 ワタシに与えられた「試練」なのでありまして、 購入に及べば、 確かに台所はかなり傾くことにはなりましょう。 しかしそれを恐れていてはなりません。 今こそ「攻め」に転じるべきであります。 敢えて出血に及び、 これをもってシゴトへのモチベーションの一つとなすわけであります。
働けばよいのです。 働いて、 働いて、 お金を稼げばよいのです。
一生懸命働いて、 うちに帰れば電気犬。
なんとわびしいことでありましょうか。 このわびしさを味わってみたいと思いませんか?



なぜか圧倒的な説得力を持つ、 この第7案が採択されたことは、 言うまでもないことである。



〜 続 く 〜





back 2 aibo page