よく、この周波数を覗きに来たくなることがある。
ノイズに埋もれた信号に耳が疲れた後とか、ストレスフルな仕事の
後など、この雲南の魅力的な「音」が無性に聞きたくなる。
最近ではＴＶ番組でも紹介されてだいぶ馴染み深くなった感はあるが、
例の男女の掛け合いによる恋歌は、この雲南からの放送ならでは
だろう。時には、延々と女性だけ、複数・ソロであったり、男性だけの
抑揚のある味のある歌声など、なんとも言えない。五線譜に踊る音符
だけが音楽ではないことを、強烈なパワーをもって教えてくれる。
雲南からさらに南のラオスなどにも通じる笙/ケーンの音色や、珍しい
口琴の音色などが聞けた日には、なんとも嬉しくなってしまう。

最近の中国国内放送が、一昔前の日本のＦＭの様にポールモーリア
だのリチャードクレイダーマンだのを流す事が多くなっているのとは
関係なく、今後も貴重な「音」を聞かせてくれることを期待している。

この周波数は、雲南省の少数民族諸語による放送で、聴いた感じは
中国語南部方言とも大きく違う西双版納（ｼｰｻﾝﾊﾟﾝﾅ)語やリス語、
ジンポー語、ダイ語などがリストされている。