
基本波315Hz-9.5dBで2次高調波レベルは-76dB 3次高調波レベルは測定不能 |

基本波1KHz-2.7dBで2次高調波レベルは-75dB 3次高調波レベルは-90dB |

基本波3.15KHz−2.7dBで2次高調波レベルは-75dB 3次高調波レベルは-86dB |

基本波6.3KHz -5.5dBで2次高調波レベルは −82dB 3次高調波レベルは-87dB |

基本波10KHz -7.3dBで2次高調波レベルは −96dB 3次高調波レベルは帯域外のために計測不能
このような数値特性をもっています。本物のOPTIMODではこれよりも優れたS/N比とひずみ特性を実現しています。特にディジタルシリーズにおいてはS/N比が110以上と現行FMにはオーバスペックとなる数値をはじき出すようです。ひずみ特性があまり良くないように見えますが、基本波:高調波で60dB以上のDU値を出していますので、ひずみっぽい感じがすることはありません。また、音楽等はソース自体がひずみの集合体であり、正弦波で現れる特性がイコールではありません。
各バンド毎のフィルタ・VCA・クリッパ特性
8100XTで施されるマルチバンドクリッパはダイオードにて振幅制限を行うためひずみを伴う事になります。ダイオードクリップを行う事により振幅制限と同時に高調波が生成されます。高調波成分は3次5次と言った奇数次のものに成ります。これらの高調波はギラギラとした音を付加させる効果がありますが8100XTはエキサイタではありませんので、これらの高調波を取り除く必要があります。ディストーションキャンセリングクリッパと呼ばれる回路は実はこのダイオードクリッパ回路の後にフィルタを挿入する物です。ただし、バンド6においてはローパスフィルタを加える事はせずに、8100本体に実装されている2.2KHzローパスフィルタへ5・6バンドのクリッパ通過信号とクリッパ未使用信号の加算回路信号にて、高調波を削減させる方法をとっています。
以下に各バンド毎のフィルタ特性とバンド1〜3のひずみ除去クリッピング特性・バンド4のBPFフィルタ特性(クリッピングは行っていないので、リミッティング時のひずみを軽減させている)、バンド5のひずみ除去クリッピング特性・バンド6のクリッピング特性を示します。テスト用ソースは帯域5Hz〜22KHzまで記録されている正弦波(CDDAソース)のスイープ信号です。
バンド6ではひずみ除去を行っていないため特性は高調波による右上がり、つまり高域が強調されているものになっています。

バンド1リミッタ出力特性 |

バンド2リミッタ出力特性 |

バンド1・2ひずみ除去クリッピング 特性 |

バンド3リミッタ出力特性 |

バンド3ひずみ除去クリッピング後 特性 |

バンド4リミッタ出力特性 |

バンド4 バンドパスフィルタ特性 |

バンド5リミッタ出力 特性 |

バンド5ひずみ除去クリッピング特性 |

バンド6リミッタ出力特性 |

バンド6クリッピング特性(ひずみキャンセルなし) |

ひずみキャンセルなし全バンド加算特性 |

バンド5・6 ひずみキャンセル用信号特性 |
ゲインリダクションの動作概念と試験用ソース
ピークリミッタ動作をさせるレベルゲインリダクション装置における動作概念には、一般的に動特性を持ちいります。これに対する物がAGCや動作が緩やかなリミッタでは静特性を持ちいります。動特性と静特性の違いはその名前のとおりでして動く・停止している事なのですが、具体的には以下のように分類出来ると考えられます。
| 静特性ソース |
正弦波・方形波・三角波 等オシレータ信号成分 |
| 動特性ソース |
トーンバースト オシレータ信号成分 |
連続した一定レベルを保つ信号を静特性ソース、レベルが断続して発生する信号ソースを動特性ソースとします。音楽ソースやトークは残念ながら不安定なレベルと不規則な高調波が多いため、測定用ソースとしては用いられません。この点はオーディオ回路を設計する上で十分に周知すべき事です。FM放送やTV放送での試験放送での音楽ソースによる送出は設定による特性結果が十分に得られた状態で初めて使われるものです。いきなり音楽をソースとして使う事は絶対にありません。勿論趣味の世界で行うのであれば、いきなり音楽ソースでの設定を行うのも良いかもしれませんが、正確設定を行う事は不可能です。あくまでも音楽は最終段階でのレベルで用いるものである事は覚えておくべき事です。
これらの事踏まえてゲインリダクションの動作設定を行います。行うファクタとしてはアタックタイムとリリースタイム、レシオはピークリミッタなので常時無限大となります。 |