S211A 究極の燃料フィルター

   

S211A で走行中、何の予告も無く突然エンジンが不調になり燃料切れに似た症状でエンストする。特別な処置をしなくても30分程すると エンジンは再スタート出来、何事もなかったように走り続ける。こんな時に役立つかも....

1.まえせつ S211A 型燃料タンクは人間の肺のように 右と左に分かれている。運転席に座って右側は燃料の供給口から内部の状況を目視し掃除することは可能であるが 左側は内部を見ることも掃除をすることも出来ない。
ガソリンとオイルと水が加水分解して発生するスラッジ は完全に除去することが出来ずストレーナー内部のフィルターを頼りに長く付き合う事となる。
2.既存のフィルター ストレーナー内に入っている燃料フィルターは、 真鍮製の100メッシュ(2.54cm角の中に100の網目がある)を打ち抜いたもので構造は簡単なものである。 理論上はこれで充分である。しかしなぜかこのフィルターだけではハイスーパーはご機嫌斜めの時がある。
3.完璧をめざして ストレーナーの100メッシュフィルターを 通過したスラッジがキャブレターの中に侵入し各ノズルを詰まらせるのであろうと考え、キャブの手前に特設のフィルターを付けて見た。 燃料パイプにはループを持たせ不純物はここで沈殿させるつもりである。この対策でゴミ野郎は完全にシャット出来ると信じた。
しかし、ハイスーパー君はまだご機嫌斜めで時々ストライキをすることがある。
4.考え直し 走行中エンジンが止まる原因をキャブ に侵入したゴミによるものと考えたがキャブの中には何も入っていない。原因はどうもストレーナー自体に有りそうだ。 ストレーナーには3本のパイプがある、最も長いのが空気抜き用でタンクの一番上まで達している。まん中は「オープン」 位置で供給されるもの、そして短いのが「リザーブ」である。通常はまん中から吸い出されるようにキャブレターに流れている。 タンク内に浮遊するスラッジ(ゴミ類)はこのパイプに吸い付けられて蓋をするのであろうと推測した。
5.パイプにフィルターを付ける であれば、パイプにフィルターを付けてやれば タンク内に何が浮いていようが全く問題にならない。
真鍮の100メッシュをホームセンターで買ってくる。使うのは 2cmx2cm の 大きさのもの3枚である。残りは天カス取りにでも使えば良い。パイプの大きさに合わせてメッシュを丸く筒状にする。パイプの太さは 4.5mmと3.5mmのためパイプに合うようにする。
6.半田付けをする 筒状のメッシュをパイプに半田で付けるが パイプは錆類が付着しているのでサンドペーパーで地肌が出るまで良く磨いておく、一度パイプに半田をのせ、半田メッキをしておくと 後の処理がやりやすい。メッシュの筒をパイプに5mm程度かぶせ手早く半田付けする。筒状のメッシュのつなぎ部分も半田で付けて おくと良い。
7.先端をふさぐ 半田付けしたメッシュ筒の先端をつぶし、 半田付けでふさぐ。ゴミの入り口は徹底的に無くしておく。
8.長パイプ先端 長パイプは燃料タンク最上部に届いているので 本来ここから燃料が入ることは無いが燃料を満タンにしたときにここからも流れ込むことを考えてこのパイプの先端にもメッシュを付ける。 ただし、先端は振動でタンク上部に接触して異音を出すことがあるため半田付けではなくビニールチューブで覆うようにしておく。
9.完成した究極の燃料フィルター 3本のパイプには燃料以外はすべて ブロックされ入ってこない。
このフィルターを取り付けてから走行中突然のエンジン不調は全く無くなった。
走行中、突然エンジン不調になりエンストし、 その後何も処置をせずに自然回復するときの犯人はここにいるかも....ためしてみる価値はある !!
こんなものもあるよ!!



燃料コック関連部品キット

* ファイバーガスケット   1個 * O−リング        1個 * 六穴ガスケット      1個 * カップ・ガスケット    1個 * フィルター加工用メッシュ 3枚 * 燃料フィルター      1枚   この部品の販売は終了しました。 燃料コック組み立て図