DATE: 6月27日(月)21時01分11秒
TITLE: ブレーキシューの厚さ
NAME: らびきち MAIL:
301B4を約5年ほど所有し、通勤にラビットを使用しています。
ブレーキが甘くなったので、シューをそろそろ張り替えようと思っています。
電話で問い合わせたところ、「ブレーキシューの厚さを指定してください」
とのこと。何mmぐらいがよろしいのでしょうか?
お忙しいところ、申し訳ございませんが教えてください。
DATE: 6月28日(火)18時36分20秒
TITLE: シューの厚さ
NAME: Hi-Super MAIL:
どなたも回答されないようなので、愚生の301の経験をまとめてみます。
「ブレーキ・シューの厚さ」については、純正パーツを入手するのがベスト
なんでしょうが、それが難しい場合は、ドラムの内径よりも1〜2mm大きめの
シューを作ってもらって、自力で工作しながらドラム内径ぎりぎりに収まる
シューを作ることです。作業の概要は次の通りです。
<作業の手順>
(1)ドラムの内径を測定する
(2) 出来上がったブレーキシューをディスクプレートにセットして、水平方向の
外径を測定する。
予定通り+1mmオーバーだとしたら、左右のシューの水平方向・±45度方向に、
マーキングをしてバラします。
(3)シューを万力に固定して、マーキングした3点を(平ヤスリで)0.5mmづつ
平面に削り、左右ともドラム内径と同径の正8角形の一部の3辺を作ります。
(4)もちろん、最終的にはドラムの内径と同径の心円のシューに仕上げる訳ですが、
初めは正8角形から16角形(注意:外径が仕上がった辺の中点部分を削らない)---
そして心円へと研削作業を繰り返します。
(5)(2)〜(4)を辛抱強く繰り返しながら、ドラムがディスクプレートに
「シュー」っと(シャレじゃないよ!)収まるまで、削り続けます。
(ドラム〜プレートの間隙が少ないほど分厚く仕上がる)
(6)仕上げは、ドラム内面に光明丹を塗ってディスクを組み付け、ブレーキを
効かせながら「当たり」を確かめ、シュー全面に当たりが出るまで研摩すれば
「手製の純正品」の完成です。
<作業上の留意点>
*作業上の計測は、すべてノギスによる1/20mm単位の精度を追求すること
*ヤスリによる研削作業が正確であること(金属を削るよりは遥かに簡単ですが、
精度が命です)
*組み付け>>>計測>>>バラし>>>研削 を繰り返すので集中力と忍耐が要ります
*苦労の代償は、純正部品より長く使える「特製のブレーキ・シュー」を装着できる
実は、上記の作業はラビットハウスにて行ったものですが、管理人氏は「
手作りの治具(ディスクプレート)」をデスク上に準備してくださいました。
この治具ジグのおかげで、 いちいち車体に対面することなく、すべてバイス台に
向かったまま作業を進めることができました。とくにリターンスプリングの
脱着が容易な優れものです。(所要時間50分)