ES36 型エンジン(S301用) オーバーサイズ ピストン・リング交換要領
1.ES36エンジン ピストンリング部品番号 88003-1900 STD 88003-1901 0.125 OVERSIZE 88003-1902 0.250 OVERSIZE 2.一般常識 1) STD シリンダーに OVERSIZE RING を取り付けるときは0.250 までが限度。 2) TOP RING(COMPRESSION RING) --------- クロームメッキされたもの 2ND RING(OIL RING) ------------------- パーカー処理された黒色のもの TOP RING はシリンダーヘッド側に、2ND RING はクランク側に取り付ける。 3) 二本のリングとも刻印(R 2.5 等)を上側(ヘッド側)に向けて取り付ける。 4) ピストンの → の向きは排気の方向(マフラーの方向)を示している。 逆方向にピストンを取り付けるとリングの破損につながるので要注意。 5) ピストンピンの抜けだし防止用サークリップに緩みがないか点検する。 始動中にサークリップがはずれるとピストン/シリンダー共使用不能となる 3.ピストンリングの交換は注意深く以下の手順で行う。 1) リング溝のカーボンは金ノコの歯先できれいに除去する。 2) シリンダーのクランク側を上向きに置き、新しいリングを入れてみる。 リングの隙間(合い口)が、0.15mm〜0.2mmになるように細目のヤスリで削る。 TOP,2ND とも同じ要領で行う。(FIG-1) 3) リングの取り付けは、取り付け工具を用いるか、(FIG-2) の様に、幅6mm位、 長さ50mm 位、厚さ0.2〜0.5mm位の銅板または鉄板を3枚用意し、指でリング をおこしてピストンとの間に挿入し滑らせながら溝に入れる。 この作業は慎重に行わないとリングを折ることになるので注意が必要。 4) リングが入ったら溝との間に粘性の高いOILを注油しておく。 5) リング回転防止のピンを合い口にあわせ、ピストンをシリンダーに入れる。 入れた後、シリンダーを回さないこと、リングが折れる原因となる。 4.リング交換後の走行 1) 燃料の混合比を 20対1とし1000Km までは50Km/H 以下を目安に走行する。