ちょっと不思議な・・・

シャーマニズム・ワークショップ(99.12.12大阪)



Eagle Tribeの濱田さんのガイドで、シャーマニズムのワークショップを体験しました。
濱田さんは北米ラコタのシャーマンから学んだということでラコタのやり方ですが、いわゆるネオシャーマニズムのワークとほぼ同じものです。これは、だれかシャーマンを呼んできて癒しを行なってもらうというようなものではありません。太鼓の音によって各人が軽い変性意識に入り、精霊(スピリット)と対話して自らを癒すというものです。

参加者は、濱田さん、アシスタントを含めて8名。ほとんどが初心者です。公民館の一室を借りて行ないました。
最初に、床にラグを敷き、中央には人形、ガラガラ、セージなどを並べ、蝋燭に火をともして祭壇を作ります。ブラインドを閉めて、室内をなるべく暗くします。部屋の隅には太鼓が並べられています。シャーマンが変性意識(トランス)に入るのに使う太鼓は、アメリカ先住民でもシベリアでもだいたい同じような片張りの「うちわ太鼓」タイプが多いです。中南米など地域によってはサボテンやキノコなど特別な植物を使いますが、北米などでは太鼓の音しか使わないのです。これで精霊と交流できるというのがなんとも不思議。

参加者の自己紹介のあとで、ウオーミングアップを行ないます。恐怖心を取り除くため、一人を囲んで全員で小さな輪を作り、その人が目をつぶって後ろに倒れかかるのをしっかりみんなで支えてやる、というようなことをします。また、2人ひと組になって片方が横たわり、身体全体をほぐしてやるということもしました。

また全員で目をつぶって床に横たわり、自分の身体が小さくなったり大きくなったり、あるいは窓から空に上っていくようすをイメージしてみたりもします。

人形、ガラガラ、セージ、蝋燭などが置かれた「祭壇」を囲む

 太鼓   事前の体ほぐし

濱田さんからシャーマニズムについての概論的な説明があり、みんなでリズムを合わせて太鼓をたたきました。かけ声を上げたりもしながら。

皆で太鼓を叩く(QuickTime)

いよいよ、「シャーマンの旅」(ジャーニーといいます)です。
最初のジャーニーの目的は、日常的な現実を離れて下方の世界に行き、自分のパワーアニマル(守護動物の精霊)と会ってくることです。目をつぶって全員横たわり、濱田さんの太鼓のリズムを聴きながら、自分にとってなじみの深い地下への入り口(湖、洞窟、マンホール、階段など)を思い浮かべます。その入り口から入ってどんどん自分が下に降りていく様子をイメージするのです。太鼓の単純な反復音によって変性意識状態に入っていき、やがて地下のトンネルの向こうに「別の世界」が現れてきます。
僕の場合は、前に行ったことのある湖をイメージしました。そこから水中にもぐって岩の割れ目から地下のトンネルへ。
僕はアタマで考えてしまうタチなのでイメージを持続させるのがなかなか難しかったんですが、まあなんとか広い場所へ。どうやらそこは森の中で、地面も一面緑に覆われている感じ。しばらく動物は見かけなかったんだけど、呼び求めていたらスッと自分の右脇に身体を寄せてきた気配をなんとなく感じました。シカかカモシカのような雰囲気なんだけど、姿がなかなか浮かばない。ただ一言「ここが僕らの世界だよ、またおいで」というようなことを言われたような気がした。スキンシップをとろうと思って、背中に抱きついてしばらくじっとしていた。そんなこんなですぐに時間が
なくなってしまった。
「旅」の時間は10分程度。リズムが変わったら帰りの合図です。来た時と同じ道をたどって現実の世界に上がってきます。夢のようなうつつのような、そして妙に懐かしい感じの不思議な時間でした。
 

濱田さんのドラミングで「旅」をする(QuickTime)

午前と午後に一回ずつジャーニーをおこなったのですが、午後の時に途中で公民館の人が「責任者の方、ちょっと」と言って入ってきたため、中断されてしまいました。濱田さんがアメリカ先住民のシャーマニズムの説明までちゃんとして、結局太鼓の音量を下げて最後までおこなうことはできたのですが、このことはいろいろ考えさせられました。公民館では他に合唱だの楽器演奏だのやってるグループもあるのに、なぜクレームがつくのか。太鼓を叩いて踊ったり、叫んだり、あるいはみんなで横たわって瞑想?したりするのは、日常意識の側から見ると明らかに「無気味」で「まがまがしい」「異様な」行為に見えるのでしょう。日本って昔から念仏踊りとかええじゃないかとか阿波踊りとかいろいろそういう「歌って踊ってエクスタシーになる」文化はあるはずなのに。やはりオウムみたいなものが出てくると無意識の恐怖感とか防御意識が広がるものなんだなあと思いました。

さて、太鼓の音によってどうして変性意識状態になるのかは、まだ十分に解明されてはいません。ただ覚醒夢(夢であることを自覚しており行動のコントロールが可能な夢)に近い状態だと言われたりはしています。ほんとうに「精霊」がいるのかどうか正直言ってわからないけれど、宗教などが発生する何万年も前からずっと世界中の先住民たち(そして縄文人も)はそのように信じてシャーマニズムを実践してきたわけだし、こうした技法が治癒や癒しに実際に有効性を持っていることも明らかになってきています。
もしかしたら人間にとっては、シャーマニズム的世界観の中で生きることのほうが自然なあり方で、農耕開始以来のこの何千年かの間シャーマニズムを忘れつつあったことのほうが例外的な事態だったのかもしれないわけです。
日本ではほとんど知られていないこのネオシャーマニズムの技法ですが、海外では環境意識の高まりとともにかなり広まっていて専門の雑誌も出ておりワークショップもひんぱんにおこなわれています。
なんといっても、僕ら都会人ですら薬物など使わずに太鼓の音だけで各自が意識の深層に向かい合い、別なリアリティに触れ、癒しをおこない、自然との絆を深めることができるというのは驚きだと思うのです。
 

最後に、ジャーニー体験を定着させスピリットの世界とのつながりを保つために、それぞれが行った場所の風景を丸い革に描くということをおこないました。これにヒモを通してポーチにして持ち歩き、たとえば心引かれる石に出会った時にこの中に入れて歩けるように、とのことでした。

「旅」で見たものを描く
 

僕が描いた絵。森の中に鹿がいる。   ポーチ外観

この日の体験は・・・純粋に楽しかった。あの鹿?は僕のパワーアニマルなんだろうか。それとも気のせい?
これからドラミングのCDなど使ってひそかにジャーニーの経験をつみ、もっとビジョンがはっきりと感じられるようになっていくといいな。
 
 

○tribe-MLに寄せられた、この日の参加者の感想
・境界人さん
・おきひかるさん
・たろさん

Eagle Tribe ホームページ(濱田さん)

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